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気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~
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第218話 90階層のボスは・・・
「「「「パイン!?」」」」
奈落の底ダンジョン90階層まで進んだクリフ達の前にいたのは元勇者で死んだはずのパインだった。
「久しぶりだなクリフ。」
その声はとてもさわやかな声でクリフ達は本当にあのパインなのか戸惑った。
「本当にパインなのか?」
「ああ。」
そう言ってパインはこちらに近づいて来る。クリフは一瞬身構えたが、次の瞬間、あっけに取られた。
「すまなかった。」
そう。近づいてきて何をするかと思えばいきなり頭を下げ謝ったのだ。
「「「「!?」」」」
「クリフ。あの時は俺を止めてくれてありがとう。セリーヌにユーナ、それにナリア。あの時はすまなかった。俺はもう死んでいるから謝罪する事しかできないが、もう一度会えたらきちんと謝罪しようと思っていた。」
「クリフ様・・・」
(死ぬ前のパインは確かに憑き物がとれたような顔をしてた。今は嫌な感じはしないし、あの時と同じ顔をしてる。生き返った?でもなんで?たしかに一度死んだ人が生き返って仲間になるってよくある展開だけど。)
「パイン。顔を上げてくれ。俺は君の謝罪を受け入れるよ。」
「そうね。私も許すわ。パインがああなったのに、少なからず帝国の影響があったのも事実だしね。それに、今は幸せだしね。」
「ナリア・・・ありがとう。みんなも・・・そう言ってくれると助かる。」
「それで、どうしてパインはここにいるんだ?死んだんじゃなかったのか?わからない事だらけだよ。教えてくれ。」
「ああ。たしかに俺はあの時死んだ。だけど神様が現れてな。ここにスカウトされたんだ。魔王の核がここにあるのは知ってたから、ここに入ればきっとクリフに又会えるだろうと思って引き受けたんだ。まさかナリアやセリーヌ、ユーナまで一緒だとは思わなかったけどな。」
「神様?」
「ああ。このダンジョンを管理してる遊戯神キューブ様だ。」
(遊戯神・・・会った事あったかな?思い出せない・・・)
「じゃあ俺達と戦うのか?」
「ああ。俺を倒せないようじゃ、このダンジョンはクリア出来ないだろうし、それに・・・純粋に、クリフとは又戦ってみたいと思ってたからな。」
「パイン・・・」
「色々聞きたい事はあるだろうが、ここにきたならまずは俺と戦ってからだ。奈落の底90階層の主パインにな。」
「わかった。」
「クリフ様・・・」
「セリーヌ、安心して。パインからは嫌な感じは全くしない。それに・・・俺は負けないよ。」
すると・・・
クリフの前に、木剣が現れた。
「これは?」
「別に殺し合いをする訳じゃないんだ。これならセリーヌ達も安心できるだろ?俺ももちろん木剣を使う。」
「パイン・・・あなた・・・」
クリフは木剣を拾いパインと対峙する。
「試練なのに木剣で本当によかったのか?」
「ああ。別に命のやり取りがしたい訳じゃないからな。こっちの方が気にせず思いっきりやれるだろ?」
「本当は?」
「お前が聖剣持ったら勝てねーだろ。」
「やっぱりね。」
クリフはそう言ってパインに攻撃を仕掛ける。
(悪いけど圧勝させてもらうよ。さすがに聖剣を持ってないパインなら楽勝だろうし。)
クリフは素早くパインの後ろに周りこみ一撃で勝負を決めようと剣を振り下ろす。
クリフは勝利を確信したが、パインはクリフの動きが見えていたのか、クルッと振り返ってクリフの剣を受け止めた。
「なっ!?」
「今度はこっちの番だ。」
パインがクリフに攻撃を仕掛ける。パインの攻撃は早く、そして的確にクリフの急所を狙ってきた。
(早い!?コイツ本当にパインか?前と比べて強すぎないか?なら・・・)
クリフは転移魔法を使い、パインの背後に移動した。
(もらった!!)
クリフの攻撃がパインを捉える。
だが、クリフの攻撃は空を斬り、パインには当たらなかった。
「危ない危ない。やっぱりその転移魔法は反則だよな。」
「今のは転移?どうして・・・。それにその力は・・・」
「戸惑ってるようだな。いいぜ教えてやる。俺はここの管理を任された時に神様からスキルを一つもらったんだ。そのスキルはコピーって言うんだが。」
「まさか!?」
「そうだ。これは相手の能力やスキルをそのままコピーするスキルだ。だから今の俺は、クリフと全く同じ強さになってる。」
「なんてチートな・・・」
「ちーと?よくわからんが安心しろ。このスキルはこの90階層でしか使えない。言っただろ?試練だって。ここは自分と同じ能力のヤツと戦う試練だ。」
(なるほど。自分の分身と戦うみたいなものか・・・。たしかに定番と言えば定番。テンプレではあるな。)
その後は一進一退の攻防が続いた。どちらも同じステータス、同じ魔法、同じスキルが使えるのだ。なかなか勝負はつかなかった。
(なるほど。だから真剣じゃなくて木剣で戦おうって言ったのか。聖剣出されちゃ勝てねーって言ってたのも納得だ。だけどこれも悪くない。)
「笑ってるわ。」
「二人共、楽しいんでしょうね。」
「子供みたいですね。」
セリーヌ達は、二人の戦いを暖かい目で見ていた。はじめはハラハラしていたが、二人が笑顔を浮かべながら戦ってる姿を見て、単純に安心したからだ。
そして・・・
最後は結局、勝負がつかないままお互い倒れこんだのだった。
第219話 再会と別れ
(どこの青春ドラマだ?)
クリフは、今地面に仰向けのまま倒れ込んでいた。
(この距離感・・・パインが手を伸ばして来るのを感じる。しょうがない。パインとの戦闘が楽しかったのも事実だしな。)
クリフは隣で同じように仰向けになって寝ているパインに手を伸ばした。もちろん拳はグーにしてだ。
お互いの拳がぶつかると、二人は大きく笑いだした。
「「ははははは。」」
二人が笑っていると、セリーヌ達が近づいてくる。
「クリフ様。大丈夫ですか?」
「パインも。大丈夫なの?」
クリフはセリーヌの、パインはナリアの手を取って起き上がる。
「セリーヌありがとう。大丈夫だよ。」
「すまないナリア。助かる。」
起き上がった二人は固く握手した。
「さすがクリフだな。聖剣がなければいけるかと思ったけど、無理だったみたいだ。」
「俺も勝てると思ったけど、勝ちきれなかったよ。でもすごく楽しかった。またやろう。」
「ああ。」
「ふふふ。男の友情ですね。」
「パイン?私達と一緒には来れないの?今のあなたならお父様もきっと喜んで受け入れてくれると思うわ。」
「ナリア・・・ありがとう。でもごめん。多分バハムートさんから聞いたとは思うけど、俺はこの階層から出られないんだ。」
「そう・・・。」
「そんな悲しそうな顔するなよ。俺は一度死んだんだ。それにお前らに再度会えただけで十分だ。まあずっと一人だから偶には来てくれるとうれしいけどな。」
「パイン・・・」
「とりあえず俺の知ってる事を話すぜ。クリフ。今日はここに泊まっていくんだろ?お前らの事を教えてくれよ。あれからどんな事があったのか?」
「あ、ああそうだな。食事でもしながらゆっくり話すか。」
「おっそりゃいいな。ここに来てから食事なんかしてないから楽しみだ。それにクリフと戦って腹が減ったぜ。」
「いやいや食事なんかしてないって言ってたじゃん。腹なんか減るのか?」
「そうだったな。だけどなんか腹が減った気分なんだよ。ほら早く準備してくれよ。」
そうして、食事の準備をし、クリフ達は再会を祝った。
「そういやパイン?さっきバハムートの話が出てたけど俺達の事知ってたのか?ここからは動けないっていってなかったか?」
「ああ。厳密い言えば出る事はできるんだ。キューブ様に許可を貰えばダンジョン内を移動する事ができる。バハムートさんがここに来てクリフ達の事を教えてくれたんだ。」
「そうか。」
「ああ。バハムートさんもクリフ達と一緒に行きたかったって嘆いてたぜ。」
「そう・・・バハムートが・・・。」
「それよりもクリフ達の事教えてくれよ。随分親しくしてるじゃねぇか?もしかしてそういう事か?」
クリフ達は、顔を赤くしながらもパインの質問に答えていった。時にはパインに茶化されながらワイワイガヤガヤと4人で夜遅くまでつまらない話で盛り上げるのだった。
「それじゃあな。クリフ達が奈落の底を攻略するのを祈ってるぜ。」
(パイン・・・できれば連れ出してやりたいけど・・・さすがにこれから先一人で過ごすのは大変だよな・・・)
「パイン・・・」
「そんな顔するなクリフ。昨日も行ったけど俺は満足してるんだ。だから俺の事なんか気にせず先に進め。魔族だって迫ってるんだろ?無駄にする時間なんてないはずだ。」
『マスター。私を召喚して頂いてよろしいでしょうか?』
『エバ?』
クリフは聖剣エクスカリバーを召喚した。元々エクスカリバーはパインが持っていた剣であり、パインとエクスカリバーはの付き合いはクリフよりも長かった。
『パイン?久しぶりね。』
『ああ。エクスカリバーか?久しぶりだな。』
『今はマスターに名前を付けてもらってエバって呼んでもらってるわ。』
『エバか・・・いい名前だな。』
『ええだからパインもエバって呼んでよね。それと、パインがさみしそうしてるから、しょうがないから私がパインの傍にいてあげるわ。』
『『えっ!?』』
『何を驚いてるの?パイン坊は昔っから私がいないとダメなのを知ってるからね。しょうがなしよ。しょうがなし。ボッチはかわいそうだしね。マスターいいですよね?』
『ああ。エバ。俺からもお願いするよ。パインを頼む』
『マスターありがとう。任されましたーーー。パイン。改めてよろしくね。』
『ああ・・・ありがとうエバ。ありがとうクリフ。』
クリフ、パイン、エバの念話は、エバが気を利かせて、セリーヌ達にも聞こえるようにしていた。
3人の話を聞いていたセリーヌ達は号泣だった。もちろんパインもだ。クリフはそんな様子をゆっくりと眺めていた。
「よかったですね。」
「ああ。これで一安心だ。俺達はパインの言うように攻略を続けよう。100階層までもう少しだ。」
「91階層からは普通のダンジョンって言ってたわね。」
「ああ。後は100階層まで進むだけだ。がんばろう。」
クリフ達はパインと別れ、91階層へと降りて行くのだった。
一方その頃・・・
魔族達は80階層のバハムートを倒し、85階層まで足を進めていた。徐々に距離を縮める魔族達。クリフ達は追い付かれるのか・・・
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