目を開けると真っ白い空間に僕はいた。周りが真っ白で何もない世界・・・
「ここはどこだろう。夢かな」
周りも見ても何もない。ただただ真っ白い空間が続いている場所で僕はただ立ち尽くしていた。
すると、
「はじめまして光也君」とどこからか声が聞こえてきた。
上を見上げると神々しいオーラをまとった髭もじゃの老人が宙に浮いていた。
「えっ。神様・・・やっぱり夢かな」
僕は夢だと確信し、その神様っぽい人を見上げた。
「光也君、お主は死んで、ここは転生の空間じゃ。」
いきなり意味の分からない事を言い出した神様っぽい人に僕は何も言葉がでなかった。
「やはり覚えておらぬか。光也君、お主はトラックにはねられて死んだのじゃ。仕事の帰りかの~。夜中に横断歩道を渡っておったら飲酒運転のトラックにひかれたのじゃ。」
そういえば・・・昨日は仕事が遅くまであり、疲れてふらふらっと帰っていたんだっけ。そして横断歩道でトラックがきて・・・!!!
「思い出した!そうだ僕はトラックにひかれたんだ。でもじゃあ何で生きてるんだ?」
「光也君、お主は死んだんじゃよ。聞いた事ないかな。トラックに引かれて死んだら異世界に転生する」と。
僕は異世界モノの小説をよく読んでいたので、神様っぽい人が言ってる事がよくわかった。「たしかにトラックと異世界転生はテンプレではあるけど実際にあるわけないじゃですか」
「そうじゃな。こればかりは死なないと確かめようがないからの~。でもじゃ、実際に異世界は存在しており、光也君を異世界に転生させるためにこの転生の空間に魂を呼び寄せたのじゃよ。」
「えっっっ。じゃあ本当にあなたは神様なんですか。」
「そうじゃ儂は創造神をしており、地球を含めていくつかの世界を管理しておる」
僕はこれが現実で本当に異世界があると知り、死んだ事など忘れて両手を突き上げた。
「やった~。じゃあ剣と魔法の世界に行って、チートしてハーレム作って楽しい人生を送る事ができるんですね。」
僕は普通のサラリーマンでサービス残業も多く、給料も安い、いわゆる『社畜』だったので異世界転生にはすごくあこがれていた。そして目の前にそのチャンスが巡ってきたのですごくラッキーだと思うとともに絶対最高の人生を送ってやると心に決めた。
「神様!。是非異世界に転生させて下さい。そしてチートを下さい。」
僕ははっきりと要望を伝えた。
「はっきり言いよるの~、まあチートは授けるつもりじゃったから別にいいんじゃが」
「ちなみに光也君はどんなチートがほしいんじゃ。」
「はい。定番の『鑑定』に『アイテムボックス』、『成長促進』、『各種耐性』『全魔法の適正』『異世界言語』『地球の知識』などあらゆるモノが欲しいです」
だって異世界だもの。剣と魔法の世界という事は魔物もいるはず。なら安全に生活する為にももらえるモノはもらっておかなくちゃ。
「ずいぶん異世界に詳しいようじゃの。まあ光也君の言うように剣と魔法の世界じゃから魔物もおるし、光也君の言ったスキルも存在はする。じゃが、全てを授ける事はできない。なぜなら、世界にはバランスというモノがあり、やりすぎると世界が滅んでしまうからの~」
「では神様、どれぐらいスキルを貰えるんですか」
期待で胸をいっぱいにして神様に問いかけた。
「そうじゃの。光也君に行ってもらう異世界でも安全に生活する為に・・・3つ程スキルを選んでもよいのじゃ」
「3つですか・・・・少ないですね・・・」
僕はチートスキルが少ししかもらえない事を聞いて落ち込んだ。
「そうは言っても異世界の住人はスキルを自由に取得できないからの~。3つももらえるだけ十分チートだと思うのじゃが。」
神様はため息をはいて僕にそう伝えた。
「わかりました。言ってもしかたがありませんので3つで我慢します。スキルは何でも取得できるんですか?」
僕は神様に問いかけた。
「そうじゃの。このリストの中にあるスキルなら取得可能じゃ。時間はたっぷりあるからゆっくり選んでくれてよいぞ」
神様からリストと言われ目の前にボードのようなモノが現れスキル一覧が表示された。
「この中からですね。わかりました。えっと・・・色々ありますね。これは選ぶのに時間がかかりそうだ」
これから選ぶ3つのスキルで僕の人生が決まるようなモノだ。ここは慎重に選ばなければならない。
僕はスキル一覧を凝視し、一つ一つスキルを見て慎重にスキルを選んだ
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次話へ・・・・第2話 初期スキルってどれが正解なんだろう
目次へ・・・・異世界転生にチートは必須だよね
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