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異世界転生にチートは必須だよね 第8章 クリフ一家と領地改革!? 第252話&第253話

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気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。

第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?

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『異世界転生にチートは必須だよね』の目次

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第252話 世界樹の中

「近くで見ると本当に大きいな。」

「そりゃそうよ。私が生まれる前から、もっと言えばこの大陸ができた頃からあるもの。」

クリフとサラサは実りが減っているという世界樹の元へと来ていた。クリフの目の前には天にも届きそうなほど伸びあがった巨大な木があった。

「それで、世界樹の実りってどれなの?世界樹に実がなるの?」

「ここからじゃ見えないわ。葉が邪魔してるしね。そこらに落ちてる黒いヤツがあるでしょ?それが世界樹の実よ。」

(えっ・・・このいかにもまずそうな黒いヤツが世界樹の実?魔物の糞かと思ってたんだけど、それに世界樹の葉か・・・世界樹の葉って死んでも生き返る定番アイテムだけどここの葉って何かに使えるんだろうか?)

「なんか変な想像してるようだけど、黒いヤツは全て腐ってるから食べれないわよ。世界樹の実は地面に落ちると、腐って黒くなるの。普通は黄色い実よ。」

「そ、そうなんだ。」

(そりゃそうだよな。こんな黒いヤツ食べたらお腹壊すよ。)

「なら上に行けばいいのか?」

「ええ、世界樹の中に入れるわ。最近は世界樹の中に魔物が出るようになったから移動は大変だけど、あなたがいるならなんとかなるわ。」

(最近か・・・魔物が出てきたのも恵みが減ったのと関係があるのか?それに腐った実も結構あるよな?腐る前に収穫すれば、無駄も減るとは思うけど・・・あっ!?魔物が出るならここにプラチナスパイダーも出るのか?かなりの量がいるから出るなら素材を集めておきたいな。)

「了解。じゃあ世界樹の中を通って上に行くんだな。最近はって言ってたけど昔は魔物が出なかったのか?」

「ええ。魔物にとっても世界樹の実は大事なモノみたいね。全くでないって訳じゃなかったけど最近は特に多いわね。」

(ダークエルフが関わっているのか?魔物を使って世界樹の実を手に入れている?まあその辺はダークエルフに会えばわかるか。)

サラサの案内で、世界樹の中へと入っていくクリフ、中に入ると幻想的なせかが広がっていた。

「これが木の中とは思えないな。」

「たしかにそうね。世界樹って言う世界を移動してるって感じかしら?」

「まさしくそんな感じだね。木の中のはずなのに木も葉もある。」

「ちなみに宝箱とかもたまに見つかるわ。」

(まさにダンジョンだな。入り口に入ったら別世界に飛ばされた感じか?)

「上までは遠いのか?」

「そうね。道は私がわかるから大丈夫だけど、実がある所までは結構かかるわね。」

「そういやダールエルフもあの入り口から中に入ってるのか?」

「いいえ。別の入り口があるからそこから入ってるわ。ここを抜けた先の世界樹の実が成っている場所で向こうとは繋がってるの。」

(まあそりゃそうか。こんだけ大きいんだ。ダークエルフ側の村がある方にも入口があるんだろうな。で上に上がった所で合流するって事か。)

世界樹の木の中に出てくる魔物はさすが幻想的な世界という事もあり、基本的にはピクシーが出てきた。そして時々ゴブリンが・・・

(妖精はわかるけどなぜゴブリンが・・・。たしかになんかの本でゴブリンは妖精っていうのを見た気はするけど・・・それにしても妖精か・・・どういう事なんだろう?魔物がここに入ってきたんじゃなくて世界樹が魔物を生み出してる?妖精を?エルフを襲うのは世界樹を守る為?・・・考えすぎか。)

世界樹の中を抜けると、大きな広場に出た。

「ここが世界樹の実の成る所?」

「ここはまだ半分ぐらいですね。もう一度同じような所を通って次に出た所が、世界樹の実の成る所です。そこからもう一段階上がれるんですが、そこまで行くと世界樹のてっぺんまで行くので。」

「ちなみに世界樹の中ってこの道しかないの?例えば中心部に行く道とか?」

「どうなんでしょう。あるかもしれませんが、行った事ないですね。世界樹に入るのは専ら世界樹の実を取りに行く為でしたから。」

(う~ん。まずは世界樹の実を見てみるか。エルフが500人だろ?どれぐらいの周期で実が成るのかはわからないけど、これだけ大きい木だ。正直十分足りる気がする。)

「わかった。とりあえず世界樹の実が成ってる所までいこうか。」

「はい。あっちょっと待ってください。この広場にも仲間がいますから、ちょっと伝えてきます。」

サラサは広場の奥へと向かっていき、仲間のエルフに事情を話しに行った。

(ダークエルフに襲われるって言ってたから警戒してるんだろうな。俺エルフじゃないし・・・。でもこの中って妖精しか出なきからプラチナスパイダーいなかったんだよな~。エルフの問題を解決してもプラチナスパイダーがいないと俺の目的が達成できないんだけど・・・)

「お待たせしました。さあ行きましょうか?」

「ああ。なあサラサ。ここに出てくる魔物ってピクシーとゴブリンだけなのか?」

「そうですね。基本的にはピクシーばかりです。」

「プラチナスパイダー。いや蜘蛛のような魔物って知らないか?」

「蜘蛛ですか・・・。プラチナスパイダー・・・聞いた事があるようなないような・・・」

(見た事ないのか・・・。アイリーン様・・・どういう事ですか・・・)

クリフは先行きに不安を覚えながらもサラサの後をついて、世界樹の中を進んで行くのだった。

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第253話 ダークエルフとの遭遇

「この先は通行止めだ!」

サラサとともに世界樹の木の中を進むクリフは、世界樹の実のあるフロアまで来ていた。フロアを上がるとすぐに、声を掛けられた。声を掛けた男は、肌の色が褐色だ。一目でダークエルフだとすぐにわかった。

「どういう事?」

「このフロアは我々ダークランドの者が占拠した。エルフの者はこれ以上通す訳にはいかない。」

(フロア全て占拠か・・・どれぐらい広いかはわからないけど、このフロアへの道ってエルフ側とダークエルフ側があるんだよな?それを考えるとここまで来るって事は相当なんだな。まあ俺には関係ないけど。)

「まあまあサラサ。ここは俺にまかせてよ。」

クリフは魔法を使って、目の前のダークエルフを眠らせた。

「何したの?」

「ん?ちょっと眠ってもらっただけだ。」

「そんなさらっと・・・」

「いや、ここで邪魔されたら世界樹の実について調べれないじゃん。運よく他にダークエルフは見えないし、ここで眠っててもらえば、とりあえず世界樹の実の事がわかるだろ。それに世界樹の実ってあの黄色い実だろ?目の前に見えるのに帰るとかありえないだろ?」

「それはそうだけど・・・」

「大丈夫だって。他のダークエルフに見つかったって今日の所は穏便に対応するつもりだから。まずは世界樹の恵みが減った原因を調べよう。それがわかればダークエルフから襲われる事だってなくなるかもしれないんだし。」

「・・・そうね。わかったわ。」

「うんうん。それで?世界樹の実はあの木の上にいっぱい成ってる実で間違いないのか?けっこうな数あると思うけど?これで実りが減ってるのか?」

「あれはまだ熟してないわ。世界樹の実はね熟すと木から落ちるの。このフロアに転がってる実は熟してるから持ち帰れるわ。それで外に落ちた実は腐っていくの。まあ腐るのは地面に落ちてからだから運よく落ちてくる実をキャッチできれば外にいても世界樹の実を手に入れる事ができるわ。」

「落ちてる実って・・・全く落ちてないんだけど・・・。それにここは落ちてもくさらないのか?」

「ええ。ここでは世界樹の実は腐らないわ。私達は定期的にこのフロアに来て、落ちている世界樹の実を拾ってるの。さっきのダークエルフだってそうよ。きっと自分達の分が確保できなかったからこっちまできたのね。」

「今木に成ってる世界樹の実は取れないのか?」

「あれは取っても食べれないわ。それに熟す前にとっちゃうとその時点で腐っちゃうの。」

(世界樹から実が落ちるのを待たないといけないって事か。直接取ろうとすると腐って使い物にならない。どうする風魔法で木を揺らして落としたらそれは熟した実って事にならないかな?サラサに聞いてその辺試してみるか。)

「世界樹の実りが減ってるっていうのは落ちてくる世界樹の実が減ってるって事なのか?」

「ええ。クリフも見てわかると思うけど、世界樹の実自体はかなりあるのよ。だけど、熟した実をなかなか落とさなくなったから実りが減ってるの。」

(普通に考えて、実が熟さないっていうのは木の栄養が足りないって事だけど、世界樹の場合ってどうなんだろ?普通の木なら太陽の光とか水とかだよな??う~ん植物の知識とか俺って全く持ってないぞ。観葉植物ですら枯らした事あるし。)

「なら落ちている実を探そうか。他のエルフのこのフロアにいるのか?」

「どうなんでしょう?入口にダークエルフがいたから今日は来てないのかもしれないわね。」

「そうか。他のダークエルフに見つかるかもしれないから姿を隠しておくか?いやまあ大丈夫か。気配がすればわかるし。」

「そうなの?」

「ああ。とりあえず落ちてる実を探そうぜ。」

クリフとサラサは世界樹の実を求めてフロア内を歩きだした。

「それにしても全然落ちてないな。定期的にってどれぐらいの頻度でここには来るんだ?」

「一週間に一回ぐらいかな?それで最近は10個ぐらい持って帰るかな。」

(1週間に10個か。1年間で約500個だから1年に一人1個の計算か・・・1年間で1個・・・少ないのか?)

「それは少ないの?」

「少ないわよ。前は一回で50個ぐらい取れたのよ。それこそ見渡せばどこにでも落ちてるぐらいだったわ。」

(以前の5分の1か。それは少ないな。徐々に減っていってるなら、今は年に1個食べれるけどこれから先、2年に1個とか3年に1個になっていく・・・か・・・)

クリフとサラサは広いフロアをダークエルフに見つからないように歩いて行く。

「やっぱりダークエルフが何人かいるな。」

「きっと世界樹の実が落ちてきたらすぐにとれるように待機してるんだわ。」

「そうだろうな。でもそれだったらエルフ側は一個も取れないんじゃないのか?」

「このままならそうね。どうにかしなきゃ。」

そうこうしているとクリフの目の前に黄色い実が落ちてきた。そしてそれを受け取るクリフ。

すると・・・

「その実をこちらへ渡せ。」

実が落ちるのを今か今かと待っていて、フロア内をうろついているダークエルフに見つかり、取り囲まれたのだった。

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