小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~
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第214話 神龍バハムート
「力は十分にわかりましたので、どうぞ先にお進みください。」
クリフ達が唖然とする中、体長10メートルを超えるドラゴンが精いっぱい身体を小さくしてそう言ってきた。
奈落の底ダンジョン80階層のボス部屋へと突入したクリフ達。奈落の底ダンジョンの今までの最高到達記録は、71階層なので、それ以降はどんな魔物が出るのか、ボスはどんな魔物なのか全くわかっていない。
情報がないまま突入した80階層。そこにいたのは神の名を持つドラゴン、神龍バハムートだった。バハムートは人語を話し、討伐ではなく力を示せば先への扉を開くと言ってきた。
クリフは情報のないまま戦うのを危険だと思い、相棒の『エバ』と『ラン』を取り出し神龍バハムートに向かっていき切り付けた。
すると・・・
先ほどの態度はどこに行ったのか、神龍バハムートは急に態度を変え、クリフ達に対し土下座する勢いで降参の意を示してきたのだった。
(えっ!?これどういう事?力を示すも何も軽く攻撃しただけなんだけど・・・。もしかして武器をしまったら攻撃してくるとか?いやいやいや仮にも神の名前をもってるんだ。そんなずるい事はしないよな?・・・しないよね?)
クリフは、剣をしまって、バハムートに話かけた。
「え~っと扉を開けてくれるって言う事でいいんだよね?」
「はい。もちろんです。すぐ開けますから。どうか殺さないで。」
(いやいやアナタ死なないって言ってたじゃん。)
目の前のバハムートはクリフがよほど怖いのかブルブルと震えていた。
「いやいや降参してる相手に剣を向けたりしませんから。ほら。もう剣もしまってるでしょ」
クリフとバハムートのやり取りを聞いて、遠くで避難していたセリーヌ達が近づいてきた。
「クリフ様。大丈夫なんですか?」
「うん。なんか、扉を開けてくれるみたい。」
「もちろんです。すぐに開けさせていただきます。」
(なんか口調も変わってるし・・・)
バハムートはダッシュで扉を開けた。扉の先には下に降りる階段が見えていた。
「クリフさん。折角だしバハムートさんに奈落の底の事色々と聞いて見ませんか?」
「それはいい考えだね。」
クリフは扉を開けて戻ってきたバハムートに話掛けた。
「バハムート。ちょっと話をしたいんだけどいいかな。」
「はい。何でも聞いてください!!」バハムートは直立して姿勢を正した。
(大きすぎて話をするのがしんどいな。グラン達のよう人化できないのかな?人化できなくてもサイズを変えたりすることができれば助かるんだけど・・・)
「いやいやそんな感じじゃ逆に話しづらいよ。別にとって食う訳じゃないからもっと楽にしてよ。普通に話してくれたらいいから。それよりバハムートが大きすぎて話がしづらいんだけど、人化とかサイズを小さくしたりとかできないの?」
「う、うむ・・・そうか。ならそうさせてもらおうか。」
そう言って、バハムートはみるみる小さくなっていった。最終的にはクリフ達と同じぐらいの大きさになり、先ほどの威圧感は全くなくなった。ちょっと可愛らしさすらあった。
「あら?小さくなれるのね。そして可愛いわ。バハムート。よかったら私達と一緒に先に進まない?」
ナリアは小さくなったバハムートが気に入ったのか仲間に誘っていた。
「すまない。その申し出は非常にありがたいが、我はお主達とともに行く事はできない。」
「どうして?」
「我はこの階層からから動く事ができん。いや正確には動く事はできるのだが、神との約束で我はこの80階層に留まらなければならぬのだ。神との約束は契約と同じだ。破る事はできん。折角誘ってくれたのにすまんな。」
「そんな・・・。」
「だが・・・そうだな。折角きたのだ。なんでも聞いてくれ。我の知ってる事なら話そう。我の元に人が来るなど久しくなかったからな。たしかにすぐに先に行ってしまうのは味気ない。」
(ん?久しくなかった・・・という事は人が来た事があるって事か。久しくって言ってるから魔族達が先に進んでる可能性はこれでなくなったな。でも前人未踏って言ってたけどそうではないんだな。)
「ここって前人未踏の地って聞いてたんだけど、俺達以外にも来た事ある人がいるんだね?」
「そうだな。いつぐらいに来たか覚えてはおらぬがお主達が初めてではないな。」
「そっか。じゃあバハムート。一緒に食事でもしながら話を聞かせてよ。」
「おおそれはありがたいな。食事など久しくしておらぬからな。」
「ドラゴンステーキとか、野菜もパンの色々あるから。あっドラゴンにドラゴンの肉ってNGだった?」
「いやそんな事ないぞ。71階層から79階層に出るドラゴンだろ?俺はレッドドラゴンの肉が好物だ。」
(おっ。特に同じドラゴンだからダメとかはないんだね。やっぱりレッドドラゴンか。たしかに食べた中ではレッドドラゴンが一番おいしかったもんね。ドラゴンも同じような味覚をしてるのかな?」
「レッドドラゴンならたくさんあるから大丈夫だよ。」
そういって、クリフはバハムートがいる傍でバーベキューの準備を始めた。バハムートが人型になれるならコテージの中でもよかったが、小さくてもドラゴンだ。家の中では動きづらいと思い、外でのバーベキューになった。
そして、クリフ達は81階層からの事、奈落の底ダンジョンの事など、バハムートの知っている情報を教えてもらい、先へと進むのだった。
第215話 奈落の底81階層
80階層で神龍バハムートと別れたクリフ達は81階層へと進んでいた。
「ここが81階層・・・」
バハムートより、81階層から先の事について情報を得ていたクリフ達は、周囲に見える赤、青、黄、緑の扉を前にどうするか話し合っていた。
「バハムートの言ってた通りの階層ね。」
「そうだね。これが下に降りるまでずっと続くみたいだね。どうやって進んで行こうか?」
「そうですね。特にどうやって進めば良いかもわかりませんし、はじめは適当に進んで行って問題ないのではないでしょうか。」
81階層に降りるとそこは部屋になっており、四方それぞれに色のついた扉があった。バハムートの話だと81階層からは試練系ダンジョンになっており、扉を進むと魔物かアイテムか何も無しか下への階段のどれかがあるとの事だ。
全ての部屋が同じ形状をしているとの事なので、クリフ達は迷わないように入った扉に目印を掘って進んでいく事にした。
(多分、正しいルートを通らないと元の場所に戻ったりするよな・・・。赤い扉をひたすら進んでも行き止まりにすらならない気がする。まあ試してみないとわからないけど・・・。普通だったらマッピングしていけば同じ部屋を2回通らずにいけるだろうけど、きっとそんな感じにはならないよな。)
始めは黄色の扉を進む事にした。
扉を開けると、その先には同じような部屋があり、同じように四方には色のついた扉があった。先ほどの部屋と違う点は、部屋の真ん中にあるのが80階層に戻る階段ではなく魔物だった点だ。
「デュラハン・・・バハムートの言ってた通りね。」
そう、クリフ達の目の前にいた魔物は、首なしの騎士デュラハンだった。クリフ達が黄色の扉を開けて入ってきたからかどうかはわからないが、黄色い鎧をつけて、大剣を握っている。
「うん。今鑑定してみたけど、レベルは200だからステータス的にはセリーヌ達よりも低い。だけど魔法完全無効のスキルを持ってるみたい。」
「魔法完全無効!?」
バハムートからは81階層からの魔物は魔法無効だったし、物理攻撃無効のようなやっかいな敵が多いと聞いていた。神との約束の禁止事項に当たる為、詳しく教えてもらう事はできなかったが、やっかいな敵が出るという情報を先に入手できただけでもクリフ達にはありがたかった。
「うん。だから魔法は使わない様に。ここは俺とナリアで攻めるよ。セリーヌとユーナは援護をお願い。」
「クリフ。私はどうしたらいい?」
「俺が注意を引き付けるよ。デュラハンは大剣持ちだから力は強いだろうけど、敏捷はそれ程でもないはず。ナリアはデュラハンの背後に移動して攻撃してくれ。」
「わかったわ。」
クリフは剣を構えてデュラハンと対峙する。もちろん愛剣の『エバ』と『ラン』だ。そしてセリーヌ達も自分達の役割をわかっているのか魔法をうまく使って行く。
デュラハンは魔法が聞かないが、足元の土が急に盛り上がってバランスをくずした。セリーヌの土魔法だ。セリーヌは今ダンジョンに来て、魔力操作の訓練を行ってから土を自在に操れるようになるまで成長していた。
更にデュラハンの周りには光の玉が複数浮いている。デュラハンは頭がないのにクリフ達をちゃんと認識していた。それは視覚以外の部分でクリフ達を認識しているという事だった。温度、気配、音・・・どの部分でデュラハンが敵を認識しているかわからないが、光の玉がデュラハンの周りに出現した事でデュラハンの動きが止まったのも事実だった。
セリーヌ、ユーナの行動のお陰でやすやすとデュラハンの背後に回れたナリアは背後から槍を一閃する。ナリアは完全にデュラハンの死角から攻撃を仕掛けるが、倒すまでには至らなかった。ナリアの攻撃を受けてデュラハンは吹き飛ぶがすぐに起き上がった。
「固い!?」
「いやナリアの攻撃は良かったよ。セリーヌもユーナも。もう一度同じようにしよう。連携を取れば81階層からも大丈夫そうだ。」
クリフの言葉に、再度セリーヌとユーナが魔法を発動する。直接攻撃してもダメージを与えれないのでナリアのサポートだ。次は倒せるようクリフはナリアの武器にも強靭化、鋭利化の付与を行う。
「これでナリアでもデュラハンを倒せるはずだ。次は頼むぞ。」
「わかったわ。まかせて。」
同じようにクリフ、セリーヌ、ユーナの3人で、デュラハンの注意を引き、ナリアが攻撃を仕掛けた。先ほど攻撃した所に罅が入っていたので、同じところを狙う。2度同じ場所に攻撃を受けたデュラハンは今度は吹き飛ばされた先で消えて行った。
「やったわ!」
「お疲れ様ナリア。セリーヌもユーナもよくやってたよ。」
「「はい。」」
そうして、踏み入れた81階層で初めて出会う魔物を、危なげなく倒したクリフ達だった。そして、同じように黄色の扉をあけようとするナリアをクリフが止めた。
「ちょっと待って。」
「どうしたのクリフ?」
「ちょっと確かめたい事があって。」
そういうと、クリフは先ほど入ってきたドア、こちら側からは緑色のドアを指さす。
「さっき入ってきたドアに入れば元に戻るのか、それとも違う所に行くのか確かめたいんだ。」
「なるほど。たしかにそれは大事ですね。」
クリフは1人進んで、緑色の扉を開けた。中に入ると一人別の場所に行ってしまうかもしれないので、ドアだけ開けて中の様子を伺う。
(うん。降りてきた階段が見えるな。ていう事は、部屋と部屋文字通り扉でつながってるって事か。ワープ機能のようなモノがドアに備わってるのかと思ったけど、どうやら違うみたいだ。と言う事はずっと同じ方向に進んだら行き止まりになるのか??それも調べてみないとな。)
「うん。階段が見えるね。って事は、目印を付け乍ら進んだら迷っても元の場所に戻ってこれそうだね。」
そう言って、クリフ達は同じ黄色の扉を開けて先へと進むのだった。
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