★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第126話 プラチナドラゴン撃破!そして・・・
ユウキ達はプラチナドラゴンと対峙した。前回は倒しきれず断念した魔物だ。
負けたのではなく、倒しきれなかったのだ。今回は前回と違い、全員がサブ職業についてステータスは大幅に上がっている。
ドラゴンバスター極や、メタルバスター極などの特効スキルも前回はなかった。もちろん前回はドラゴン夫婦もいなかった。
しっかりと準備を整えての再挑戦だった。
ユウキ達は、一斉に攻撃を仕掛けた。たとえ1しかダメージを与える事ができなくても、物量で押せば、倒す事ができる。
更に嬉しい誤算で、ユウキのドラゴンバスター極と、メタルバスター極は多少ではあるが、1以上のダメージを与える事ができた。
「よし!このまま押せば倒せるぞ!」
ユウキの掛け声と共に、更に攻撃を続けるジュリア達。
そして・・・
(よし。やるなら今しかない。ドラゴンバスター極とメタルバスター極。漫画のように同時に攻撃を当てれば、きっと大ダメージを与えれるはずだ。)
ユウキが思い出したのは、遠距離から斬撃を飛ばし、敵に当たる瞬間に近づいてクロスで攻撃を仕掛けるドラゴンの騎士が出てくる漫画を参考にしたものだった。
ユウキはドラゴンバスタ―極を遠距離で放ち、すぐさまプラチナドラゴンに向かって走る。そして、ドラゴンバスター極がプラチナドラゴンに当たるタイミングでメタルバスター極を発動した。
ぶっつけ本番ながらタイミングはばっちりだった。ユウキの放ったドラゴンバスター極と、メタルバスター極を同時に受けたプラチナドラゴンは大きくのけぞり、そして消えて行った。
後には・・・プラチナ色の糸粒の雫が残っていた。
「やったわユウキ。プラチナドラゴンを倒したのよ。それにあれってドロップじゃない?」
「ああ。ぶっつけ本番だったけどうまくいったよ。」
(漫画好きな自分をほめたいな。よくできたもんだよ。)
ユウキはプラチナドラゴンが消えた場所に落ちていたプラチナ色の雫を拾い鑑定した。
【名称】プラチナの雫
【効果】奇跡を起こすかもしれない???なアイテム
(ん?なんだこれは奇跡?それに???ってどういう事だ?あっ今回も女神様からのメッセージが隠されてるな。どれどれ・・・)
※ようやくプラチナドラゴンを倒したわね。よくやったわ。ユウキなら楽勝だと思ってたのよ。それにしてもあの技何!?聞いてないんですけど!?それにさすが主人公ね。きっちりドロップアイテム手に入れる所なんかユウキが持ってるって証拠ね。大事にしなさい。きっと良い事があるから。
あっそうそう。早く地上に戻った方がいいわよ。ユウキは忘れてるかもしれないけど、プラチナの森と地上じゃ時間の流れが違うのよ。貴方達には二日でも地上では1カ月経ってるわよ。早く帰らないと・・・ってこれ以上は私の口からは言えないわ。じゃっそういう事で。
「あっ!?」
「どうしたのユウキ?大声出して。」
「ジュリアやばい!急いで戻ろう。忘れてた。ここは地上と時間の流れが違うんだった!」
「「「あっ!」」」
(女神様に言われるまですっかり忘れてた。やばいやばいやばい。早く帰らないと。カツヤ達もう魔王城行ってるよな??魔王まで辿り着いてるんじゃ・・・もしかしてもう死んでる?いやいや、まだ大丈夫なはずだ。死んでるなら女神様も伝えてくるはず。)
「急いで戻ろう。あっちは1カ月ぐらい経ってるみたいだ。運が良ければカツヤ達はまだフレイヤにいるはずだ。」
ユウキ達は勝利の味をかみしめる間もなく、そして、ドロップアイテムに関して深く考える事もせず、急いで地上に戻った。
プラチナの森のワープゾーンに入り、ロイヤルベガスに戻ったユウキ達。急いでテレポートの魔法を使ってフレイヤの町へ移動した。そしてその足で宿に入るが・・・
予想通り、そこにカツヤ達の姿はなかった。
「まだカツヤ達が天空城から戻ってきてないって事はないわよね?」
「それはちょっと考えづらいな。プラチナの森に行く前ですらもう戻ってきてるかもって思ってたぐらいだからな。それから1カ月だろ?」
「私、宿の人に聞いてきます。」
リーネは宿の人にカツヤ達の事を聞きに行った。そして・・・
「1週間前ぐらいに出たみたいです。ユウキ様宛に手紙を預かってたみたいです。」
ユウキはリーネから手紙を預かり中を読んだ。そこには・・・
短く、先に行く。とだけ書かれていた。
「やっぱり先に行ったみたいだ。」
「1週間前よね?今から追いかければ間に合うんじゃない?」
(カツヤ、アイ、リヨン、アイカ、フローラ無事でいてくれよ。)
「急いで向かおう。カツヤ達のレベルがどれくらいかわからないが、魔王城で早々すぐにやられる事はないと思う。魔王は別格だとしても、魔王に辿りつくまでに合流できればなんとかなる。」
ユウキは急いでドラゴン夫婦を呼び出した。
「どうしたんだユウキ。さっき別れたばかりで何かあったのか?」
「ダークとホーリー悪いが魔王城まで飛んでくれ。早くしないとヤバいんだ。」
「何やら事情があるみたいだな。わかった。我とホーリーにまかせておくがよい。」
「ああ。頼む。全速力で向かってくれ。」
ユウキ達はフレイヤについたばかりだが、休む事もせず、ダークとホーリーに乗って魔王城へと向かうのだった。
第127話 魔王城
「ここが魔王城・・・」
(ようやくきたか。冷静なって考えて見れば多分まだ魔王の所には行ってないだろう。さてカツヤ達は何階にいるだろうか・・・。ゲームじゃラスダンは何時間もレベル上げしないとなかなか進めなかったもんな・・・。1週間前なら15階ぐらいまでかな?)
「ユウキ。早く入りましょう。カツヤ達を探さないと。」
「ジュリア落ち着いて。俺も冷静になって考えてみたけど、多分カツヤ達はまだ魔王まで辿り着いていない。」
「どうしてそう言えるの?」
「理由は3つある。まず1つ目は、ここに出て来る魔物は強い。正直、天に一番高い塔と比べものにならないぐらいに。」
「でもマスター。魔物を避けながら進むかもしれないじゃんか。」
「それはない。雑魚に苦戦するようじゃ魔王なんて絶対倒せない。それもカツヤなら理解しているはずだ。」
「二つ目はマザードラゴンがいない事。」
「「「???」」」
「ニーチェは知ってるかもしれないけど、魔王はこの城の最上階30階にいる。カツヤ達が30階に着くとマザードラゴンが外から援護する事になってる。だけど今はどこにもマザードラゴンの姿が見えないから、まだ辿りついてないって訳だ。」
「なるほど・・・ってさっきサラッと流したけど魔王城って30階まであるの?城なのに?どう見たって5階ぐらいまでしかないじゃない?」
(たしかにそれは俺も思ったけど・・・なんでなのかは俺にもわからないし・・・)
「それは俺にもわからん。だけど魔王城が30階まであって最上階にいるのは事実だ。」
「そうだね。30階の最上階にいるのは間違いないよ。アタシは直接見てるからねぇ。」
「ニーチェが言うなら本当ね。でもマザードラゴンが援護してない可能性だってあるじゃない?」
「そこで理由の3つ目。あそこにある像の左目がまだ赤くなっていない。」
「あそこにある像って、あの気持ち悪い化け物の像よね?右目は青く光ってるわよ?」
「ああ。あれは魔王の像なんだ。それであの魔王像の両目が光らないと最上階の扉は開かないんだ。」
「そうなの?ならそれを早く言ってよ。急がなきゃって焦っちゃったじゃない。まあまだ魔王の所に着いてないのはわかったわ。だけど、モタモタしてると魔王の所に着いちゃうんじゃないの?」
「それはたしかにジュリアの言う通りだね。」
「なら早くいきましょ。」
「まあ待ってよ。」
(何も入口から追いかけなくても魔王城のギミックを俺は知ってるんだから使わなきゃ損じゃん。カツヤ達が右目を光らせて15階から進めれるんだしな。)
ゲームで何度も魔王城を攻略したユウキは魔王城の事をよくわかっていた。魔王城は入口からはいり、30階まで登っていくと、最上階には魔王がいて、魔王を倒すとゲームクリアとなる。
そして、魔王城はラストダンジョンの広さから、途中から再会できるように、15階への隠し通路が存在していた。そしてそのカギを握るのが、魔王の像の両目だ。30階の魔王の間に進む為には、魔王の像の両目を光らせなければならない。
そして、右目は15階にあるスイッチを押せば光り、左目は29階にある隠し部屋にあるスイッチを押せば光るようになる。15階にあるスイッチを押す事で、入り口から入らずに15階からスタートできるワープゾーンを使う事ができるようになるのだ。
ユウキは魔王城に来るまでその存在を忘れていたのだった。
「とりあえず俺についてきてくれ。」
そう言ってユウキは入口に入らずに魔王城の後ろに回り込んだ。そして、壁の一か所を入念に調べると・・・
「これこれ。これを押すとっと。」
ユウキは見つけた赤い丸いボタンを押す。すると、目の前の壁がゴゴゴと上に持ち上がった。
「何!?」
「ここから15階に行けるんだ。カツヤ達は15階を過ぎてるだろうから、これを使えば早めに合流できるだろ?ジュリアも言ってたようにカツヤ達は魔王城を進んでいっている。急いで合流しよう。」
「さすがユウキ様です。こんな隠し部屋があるなんて。」
「なんでユウキはこんな事知ってるんだ?アタシも知らないぞ。こんな仕掛け。」
(そりゃこのドラゴンファンタジー経験者ですからね。覚えてる限りは色々知ってるよ。あとはカツヤ達と合流して魔王を倒せばゲームクリアだな。まあ邪神がいるからゲームクリアにはならないだろうし、ゲームクリアした所でエンディングなんてないだろうけど・・・)
「まあまあ細かい事は気にせず行くよ。魔王城の魔物は強いって言ったけど、今の俺達だったら余裕で進めると思うから、道中の敵は魔法ぶっ放してカツヤ達を探そう。」
「わかったわ。」「わかりました。」「わかった。」
ユウキ達はワープゾーンを使い、魔王城の15階へ移動した。
(ゲームなら今がどの階にいるか右上に表示されてたけど、ここじゃそんなモノないから階数は覚えておかないといけないみたいだな。まあここが15階なのは間違いないし、魔王城は迷路みたいにはなってないから進んでいけばカツヤ達に会えるだろう。)
ユウキ達は15階から、急ぎながら上を目指した。16階、17階、18階、19階と昇っていくと、遠くで戦闘の音が聞こえてきた。
「あってで戦闘の音がするわ。きっとカツヤ達ね。急いでいきましょう。」
ユウキ達は音がする方へと進む。するとそこには、探していたカツヤ達が魔物と戦っている姿を見つけるのだった。
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