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異世界転生にチートは必須だよね 第7章 帝国へ~史上最恐のダンジョンを攻略せよ~第204話&第205話 

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異世界小説
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気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。

第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女を助けよ ~
第七章 帝国へ ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ ~

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『異世界転生にチートは必須だよね』の目次

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第204話 大精霊フェニックス

朝起きると身体が動かない事に気付いたクリフ。

(身体が・・・動かない・・・両手が・・・重い・・・)

クリフは何が起きた!?と一瞬思ったが、そんな思いは更に一瞬でなくなった。なぜ身体が動かないか瞬間に思い出したからだ。

(そうだった。今日はセリーヌ達と全員で一緒に寝たんだった。)

クリフは仰向けで両腕を水平に伸ばす形で寝ており、左隣りにはクリフの腕に頭を乗せて抱き着くセリーヌが、右隣には同じくクリフの腕に頭を乗せて抱き着くナリアがいた。ナリアの隣にはユーナが横向きの体制で寝ていた。

(昨日の晩は大変だった。たしかに僕の隣は二つしかないから一人は引っ付いて寝れないけど・・・。)

全員で寝るのは事前の取り決めで決まっていたが誰がクリフの隣に来るかは決まっていなかった。セリーヌ達は誰がクリフの隣になるのか話合い、時にはクリフが決めてと言い寄られ、困ったクリフは順番でいけばいいのでは?と提案するも、じゃあ今回は誰が良い?と再度詰められる始末だった。

困ったクリフは最終的に今日はじゃんけんで。と言って、じゃんけんに勝ったセリーヌとナリアがクリフの両隣を勝ち取る形になった。

両手は動かないし、足もガッチリと組まれていて全く動く事が出来なかったが顔だけは動かす事ができたので顔を左に向けた。

すると・・・

セリーヌはすでに起きておりバッチリと目が合った。目が合うとセリーヌは優しく微笑んだ。

(可愛い・・・ってそうじゃない。)

「おはようセリーヌ。起きてたの?」

「おはようございます。はい。10分前程でしょうか?クリフ様の寝顔を見てました。」

「起こしてくれたらよかったのに。」

「ふふふ。クリフ様の寝顔がとても可愛らしかったから起こすのを忘れてました。」

そう言ってセリーヌはクリフに顔を近づけて優しくキスをした。

「改めておはようございます。クリフ様。」

「うん。おはよう。」

(くそー。可愛すぎるだろこれは・・・。は〜・・・トイレに駆け込まないと・・・。)

「ちょっと!私達も起きてるわよ!」

クリフが顔を逆側に向けるとナリアが、そしてナリアの身体にもたれかかってるユーナが顔を真っ赤にしてクリフを見ていた。

「え〜っと・・・見てた・・・よね?」

「もちろんよ。セリーヌばっかりずるいわ。私もお、おはようのキスがしたいわ。」

ナリアに言われ、クリフはナリアに近づき優しくキスをした。

「おはようナリア。」

「うん・・・おはよう・・・クリフ。」

(うん。ナリアも可愛い。)

「私も!私もお願いします。」

クリフが動けないのでユーナはクリフにまたがり自分から顔を近づけてクリフにキスをした。

「ふふ。おはようございますクリフさん。」

「おはよう。ユーナ。」

(3人とも可愛すぎるだろ。)

異世界テンプレの朝のイチャイチャタイムを終えたクリフは。更に異世界テンプレの朝からトイレで賢者モードを経て、今日も奈落の底ダンジョンの攻略を開始するのだった。



朝から賢者モードになる毎日に慣れてきた頃、クリフ達は奈落の底ダンジョンの60階層まで進んでいた。

クリフは相変わらずのレベル900のままだったが、セリーヌ達はレベルを130まで上げていた。ちなみにこの世界のレベルの上限は99だ。セリーヌ達はこの世界でもトップクラスの実力を身に付けていた。

「ここに出るのは大精霊フェニックスよね?」

「うん。50階層に出たイフリートの上位版って感じだね。一度倒しても1回復活するらしいから2回倒さないといけないみたいだね。」

「2回倒せばいいだけでしょ?クリフの魔法で守られてるなら楽勝よ。」

「そうですね。50階層のイフリートも問題なく倒せましたし火山エリアの魔物達もうまく連携して倒せました。ここも油断せずにいけば大丈夫だと思います。」

「はい。この火山エリアで私も大分水魔法がうまくなりました。フェニックス相手でも通用すると思います。」

クリフ達は軽く作戦会議を行って、60階層のボス部屋に突撃した。ボス部屋は至る所に炎が舞っており、真っ赤な鳥が上空を飛び回っていた。

「あれがフェニックスね。セリーヌ。どうするの?」

「とりあえずここからユーナの水魔法と私の氷魔法を試してみるわ。ナリアは接近に備えて。クリフ様はサポートを。」

「「「了解。」」」

セリーヌとユーナがフェニックスに魔法を放つ。上空を飛び回るフェニックスは魔法を避けて行く。

だが・・・

セリーヌはうまくフェニックスを追い詰めるように魔法を放つ。ユーナはセリーヌの意図を汲んで、それに合わせて魔法を放った。

(うまい!さすがセリーヌだな。)

ユーナの放った魔法はフェニックスに直撃する。火の塊のフェニックスにとって弱点である水魔法は効果絶大だった。

魔法を喰らったフェニックスは先程よりも大幅に飛ぶスピードが落ちた。それを見るセリーヌはここぞとばりに氷魔法をフェニックスに放った。

さすがに飛び続けるのが難しくなったのか、フェニックスはゆっくりと地上に向かって降りてきた。

そしてそこにはセリーヌの指示の元、槍を構えるナリアがいた。

「さすがセリーヌ!作戦通りね。後は任せて。」

槍が当たる距離になり、ナリアは攻撃を仕掛ける。フェニックスは上空に逃げようとするが、魔法でダメージを受けているので思うように動けないのか、ナリアの攻撃を防げないでいた。

チャンスと捉え、ナリアは次々に攻撃を仕掛ける。耐えきれなくなったフェニックスは最後に大きな叫び声を上げて、激しく爆発するのだった。

「ナリア!?」

爆発に巻き込まれたナリアを心配するセリーヌ。

爆発の煙が収まると・・・

誇りまみれになったナリアが手を振っていた。

「よかった。」

(危ない危ない。結界魔法をかけといてよかった。この辺りから魔物も強くなるだろうし、そろそろ僕も戦闘に参加しようかな。)

ナリアの無事を確認したクリフは、安全地帯となったボス部屋で夜営の準備を行うのだった。

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第205話 一時帰還へ・・・帝国の状況は?

食事の準備をしながら、クリフは今後の事を考えていた。ちなみに今日の食事当番はクリフとセリーヌだ。

「クリフ様?ようやく60階層まで来ましたね。」

「そうだね。セリーヌ達ががんばってくれてるし順調だね。」

(奈落の底ダンジョンに来て1カ月ぐらいか・・・。セリーヌ達は順調に成長していってるし、一度戻ってもいいかもしれないな。帝国の状況も気になるし・・・。一度転移魔法陣を使うと1週間は再挑戦できないから、その間に、食料とか補充して・・・あっジャンヌとソフィアにナリアの事も伝えないといけないな・・・。)

「どうしたんですか。クリフ様?」

「いや、順調に進んでるし一度戻ってもいいかなって思ってね。僕達が無事かどうかも気になってるだろうし。」

「そうですね・・・。でも一度帰還すると1週間は再挑戦できないんですよね?」

「うん。でも帝国の状況も気になるしね。元々帝国の為にダンジョンには挑戦してるんだし、ダンジョン挑戦中に帝国自体がなくなるって事になっても困るからね。」

「そうですね。では食事の時にユーナとナリアにも聞いてみましょうか?」

「そうだね。」

帰還の話は食事の時にする事にし、クリフとセリーヌは料理をしていく。料理をしていくと言ってもダンジョン内なので簡単な料理だ。今日は肉たっぷりのシチューに、パンとサラダだった。

素材は全てクリフのアイテムボックスに入っている。もちろん食料は大量に入れていたのでまだまだなくなる事はない。だが、1カ月間補充もせずに使っていたので数は減っていた。今後の為にも更に、食料を補充しておきたいとクリフは思っていた。



食事が始まり、クリフはこの辺りで一度帰還する事を提案した。

「そうね。私は帰還してもいいと思うわ。お父様に経過の報告もしておいた方がいいと思うし、1カ月間のダンジョン生活は楽しかったけど、さすがに地上が恋しくなるもの。」

「そうですね。クリフさんのおかげでダンジョン攻略も苦労せずに行えていますけど、疲労も溜まってます。私も帰還するのは賛成です。」

(そういえばユーナはダンジョン自体初めてだったな。そりゃ疲れるよな。その辺全然考えてなかったな。食料以外にも、もっとダンジョン内でも快適に過ごせる方法を探してみるのも良いかもしれないな。)

「わかった。なら今日は休んで、明日は先に進まず1度帰還しよう。一度転移魔法陣を使うと1週間は再挑戦できないから次の挑戦は1週間後になると思う。それまでに色々準備をして、次の挑戦で100階層まで行こうと思う。」

「「わかりました。」」「わかったわ。」

クリフ達は奈落の底ダンジョン60階層で一度帰還する事を決めたのだった。

そして翌日・・・

クリフ達は転移魔法陣を使い地上に戻った。すると・・・

「クリフ!?あれみて!!帝都の方よ。煙が上がってるわ。」

地上に戻ると、遠くの方で黒い煙が何本も上がってるのが見えた。

「みんな掴まって!城に転移するよ。」

セリーヌ、ユーナ、ナリアの三人は急ぎクリフに掴まった。クリフは転移魔法を使い帝都にあるテキサス城へ移動した。

テキサス城に転移したクリフは、すぐに念話を使った。セリーヌとユーナも同時に念話を行っていた。ナリアは父親を呼びに行った。

『グラン聞こえる?帝都からすごい煙が見えたからテキサス城に転移してきたんだけど何があったの?』

『おー。マスター久しぶりじゃな。うむ。ちょっと魔族どもが攻めてきよってな。』

『魔族が!?大丈夫だったの?』

『人の被害は少なかったのじゃが、街の被害が大きくのぉ。今は皆で救助作業と消火作業をしてる所じゃ。』

『わかった。テキサス皇帝に話をしたら僕達も手伝うよ。』

『わかったのじゃ。』

クリフが念話を終えると、セリーヌとユーナもジャンヌやソフィアとの念話を終えていた。

「クリフ様!?魔族が襲ってみたですわ。」

「そうみたいだね。今は被害のあった所で、救援活動してるみたいだね。僕達もテキサス皇帝と会ったらグラン達を手伝おうか。」

クリフ達が話していると、

ナリアと、テキサス皇帝が入ってきた。

「クリフ。待たせたな。」

「いえ、大丈夫ですよ。テキサス皇帝陛下。それで・・・この状況は?」

「ああ。いきなり魔族が襲撃してきたんだ。」

「いきなり・・・ですか?他の街を襲って向かってきたとかではなく?」

「いきなりだ。多分転移魔法か何かで来たんだろう。」

「魔族だけだったんですか?」

「ああ。魔物は引き連れてなかったな。20体ぐらいか・・・。いきなり帝都の上空に現れて攻撃を仕掛けてきてな。すぐにグラン殿が対処してくれたから人的被害はなかったんだが、街はかなりの被害が出てな。」

「そうだったんですね。魔族はどうしたんですか?倒したんですか?」

「いやある程度攻撃をした後逃げて行った。一体何がしたかったのやら・・・。」

(どういう事だ?魔王の核を探す為に帝都に攻撃を仕掛けてきたのはわかるが、早々に撤退?たしかに行動が読めないな・・・。)

「お父様?もしかして魔族達は奈落の底ダンジョンに気付いたんじゃ?」

「いや・・・まさか・・・。誰も奈落の底ダンジョンの事は話してないし、そんな事はないと思うが・・・。」

「だけど、攻撃だけして早々に引き上げるのはちょっとおかしいわ。」

「たしかにそれはそうだが・・・。」

(たしかにナリアの言うようにそれだったら魔族が引き上げたのも納得できる。魔族の中にセリーヌと似たような能力を持つ者がいたとしたらありえるのか・・・。)

「セリーヌ。もしかしてセリーヌと同じような力を持ってる魔族がいるんじゃ?」

「はっ!?クリフ様。たしかにそれなら奈落の底ダンジョンの事を魔族が知る事ができますわ。」

(やっぱり。ならやつらに先を越されない様に攻略を急がないと・・・。1週間ダンジョンに挑戦はできない。今の内に色々準備しておかないと・・・。)

テキサス皇帝との話を終えたクリフ達は、グラン達と合流し、被害のあった街への修復活動へと向かうのだった。

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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかったを読む

『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

  1. 第1章 ゲーム世界に転生した!?
  2. 第2章 ゲームの流れに沿って行動しよう
  3. 第3章 勇者とは別行動だ!!
  4. 第4章 主人公として

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