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勇者に魔王を倒させろ!第十五話&第十六話

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勇者に魔王を
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トラックに轢かれた訳ではなく、ブラック企業の鬼残業による過労で倒れた訳でもなく、ただただ正月に食べた餅で喉を詰まらせて死んでしまった山川光は、ふとした事から異世界へと転生する事になった。

神力を使い果たした女神からは流行りのチートはもらえなかった。鑑定もアイテムボックスも転移魔法も何ももらえなかった。

このままではせっかくの異世界もただのモブで終わってしまう。光はリターンを得る為にリスクと言う名の命をかける事で異世界を生き抜いて行くのだが・・・

「これ、かなりの無理ゲじゃね?」

前世の知識を総動員して、死なない為に、光は今日も努力を続ける・・・

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第15話 領主に呼ばれるヒカル

「よかったのヒカル。逃げたりして?」

「ああ。メイリも助けた子の名前聞いただろ?スクルド・エベレスって。エベレスって事はこの町の領主様の娘だろ?しかもここって辺境伯領の領都だからエベレスって辺境伯だろ?そんな上級貴族なんかに目を付けられてみろ?何があるかわかったもんじゃない。」

「でも悪い事した訳じゃないじゃん。助けたんだし、お礼とかで色々もらえたりするんじゃないの?」

「たしかにメイリの言うように貴族ってそういうの気にするみたいだからお礼は貰えるかもしれない。だけどそれだけで終わらないと思う。例えば専属の騎士になってくれ。とかスクルドの婿に。とか。最悪使用人として雇ってやる。みたいな話もあるかもしれない。貴族様からの依頼なら断ったら不敬罪とかもあるし面倒だよ。」

(だいたいラノベじゃ小説だから、ここからハーレムが始まったりするんだろうけど、そんな都合の良い事なんてなかなかないからな。もし辺境伯がラノベでいう悪徳貴族なら使いつぶされるのがオチだろ。)

「そっか・・・。」

(ヒカルを婿にとかありえない。さすがヒカル。私がいるから逃げてくれたんだね。そうだよそうだよ。私がいるんだから。でも・・・あのスクルドって子ドレスも綺麗だったし可愛かったな。私もドレスとか着たら可愛くなるかな・・・。)

「うん。だからいいんだ。なかなかお金は目標額まで貯まらないけど、実力は着々とついて行ってる。Dランクになればダンジョンにも行けるしな。ダンジョンに行けばお金は行けるだろ?」

「そうだね。ダンジョン楽しみだな~。」

(ふふふ。私はダンジョンも楽しみだけど、やっぱりライトと二人で冒険できるのが楽しいな。魔法学校も2人で一緒に行けたら最高だよ~。私もしっかりがんばらないと。)

その日、ヒカルとメイリーンは、スクルドを助けた時に倒したゴブリンの討伐証明を提出して、宿に帰った。時間的にはまだまだ活動できたのだが、森に行ったらスクルドと遭遇するかもしれないので、早めに冒険者活動を終えて宿で魔法の鍛錬の時間にしたのだった。

そして翌日・・・

(どうしてこうなった!?)

今、ヒカルとメイリーンの目の前には昨日助けたスクルド・エベレスと、アルムガルド王国の辺境伯であるアルベルト・エベレスがいた。

話はギルドに行った所まで遡る。いつものようにギルドに向かったヒカルとメイリーンは依頼を受ける為、いつものようにオークの討伐依頼を持って受付のミドリの元へ向かった。

「ヒカル君とメイリちゃん、領主様が呼んでるわよ?何かしたの?」

と言われたのが始まりだ。その後はもう何がなんだか、知らない間に執事服を着た人がギルドに現れてついて行くとそこには豪華な屋敷が・・・

もちろんヒカル達は貴族達が住んでいる場所へは行った事がないので、初めての場所だ。あれよあれよと屋敷の中に入っていき、気づいたら目の前には領主とスクルドがいて、ヒカルとメイリーンはその対面に座っている形になっていた。

(やべぇーやべぇー。どっちもニコニコしてるけど逆にそれがこえーよ。昨日逃げたからか?ミスったー。名前を言うんじゃなかった。今考えれば領主なんだから名前と冒険者で俺達って素性バレバレじゃん。何してんの俺?バカじゃん。)

「え~っと・・・領主様・・・俺達は、あっ私達は・・・どうして・・呼ばれたのでしょうか?」

(敬語敬語。とにかく丁寧に丁寧にだ。ここで活かすのは営業でひたすら取引先に腰を低くしてゴマすりまくって覚えたゴマすり術だ。)

「そんなに固くならなくて大丈夫だよ。まあそれも難しいか・・・。今日は娘を助けたお礼をと思ってね。」

「えっ!?」

(あれ?知ってるラノベの展開になってるぞ?やっぱりラノベ先生って未来が書かれた本なのか?そうなのか?心配して損したーって喜んでいいのか?考えろ、考えろ俺。ラノベの知識を思い出せ。そうだ。悪徳貴族はだいたい腹が出てて髪が薄いはずだ。・・・うん。白髪交じりだけど髪は薄くないし腹も出てない。なんかやり手の社長って感じのナイスミドルだ。って事は本当に単純にお礼なのか・・・)

「え~っと、助けた時にお礼は言われましたし、俺、あっ私達も偶然あの場所にいましたので、助けれたのは偶然といいますか・・・その・・・」

「ははっ。だが君たちがいなければ娘は助からなかったかもしれん。どんな理由であり、君たちが娘を助けた事実は変わらんよ。そして、私は娘を助けてくれた者達にお礼をしないほど失礼な事はないと思ってる。」

「・・・ありがとうございます。領主様からそう言って頂き、すごく光栄に思います。」

「ヒカルさん。メイリーンさん。改めて昨日は助けて頂きありがとうございます。もうダメだと思い、あきらめた所に来てくれたヒカルさんはその・・・とてもカッコよかったですわ。」

(あれ?これって俗にいうハーレムルートか???いやいや俺平民だよ?ないないないない。それは期待しすぎだろ・・・いやでも・・・そりゃ異世界行ったらハーレムをっていうのは男全員が夢見ると思うけど・・・。)

「ヒカル!!」「いたっ!!」

メイリが鼻の下を伸ばしているヒカルを見て足を踏んづけた。

(もう鼻の下なんか伸ばして。いくらお嬢様だからって私のヒカルに手を出したら許さないんだから。それにヒカルもヒカルよ。私がいるのに・・・)

「どうしたんだい?」

「いえ、なんでもありません。」

(メイリが怒ってるのはそういう事なのか?俺ってよく言う鈍感系の主人公だったのか?いや、主人公はどこかにいる勇者か。それでも、メイリってもしかして俺に気がある?いやいや待て待て。いくら前世があるからって俺ってまだ10歳じゃん。日本なら小学5年生じゃん。早い早い。マセガキかよ!!ロリコンかよ!!まあその事は後で考えるとして今はお礼の話だな。)

「なら早速、お礼の話をしようと思うんだがヒカル君は何か希望はあるかい?」

(きたーーー。どうしよ?どうしよ?)

ヒカルはエベレス辺境伯からのお礼について、どうするか悩むのだった。

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第16話 助けたお礼をもらうヒカル

(お礼きたーーー。でもどうする?ここは謙虚に言った方がいいか?始めは断っていやいや。って流れが正解か?できればここで40枚の金貨を貰えたら魔法学校入学への道が開ける。それに図書館の2階はたしか領主の許可があれば入れるって話だった。いや今後の事を考えたらマジックバッグっていうのも・・・)

「ヒカル。どうする?」

(この世界の相場がわからない。やっぱりここは営業で培った相手にしゃべらせるスタイルだな。逃げの一手ともいうけど、欲張りすぎて不敬罪って言われても嫌だし。)

「すいません。領主様。こんな事初めてなんで何を言えばいいか困ってます。希望と言われても・・・。領主様が決めた内容でお願いできませんか?」

「そうか?娘を助けてくれたんだ。だいたいの希望は通せると思うが?まあ娘をくれと言われれば困ってしまうがな。」

「お父様!?」

「ははは。冗談だ冗談だ。」

「ヒカルさんとメイリーンさんは冒険者をしてますし、お金が一番無難ではないですか?」

「そうだな。確かにスクルドの言う通りだ。お金があればだいたいの物は買えるしな。」

(よしよしお金を貰える流れになりそうだぞ。娘を。って言った時はちょっと焦ったけどなんとかこの場は切り抜けられそうだ。後はあまりこちらの情報は言わない方がいいよな。領主様から依頼が来たりしたら困るし、まあそれも考えすぎか。10歳の俺達に領主様がわざわざ依頼するわけないか・・・)

「ありがとうございます。ではそれでお願いします。」

(さあさあいくらだ?金貨10枚?金貨20枚・・・金貨100枚はさすがに多すぎるよな?)

エベレス辺境伯は執事よりお金が入った袋を受け取り、ヒカルに渡す。

(これってどうすればいいの?中を確認するのがマナーなのかな?いやでも領主様の前でお金を数えるのって失礼だよな?ぎっしり入ってる感じはするから40枚?ぐらいは入ってる気がする。もちろん金貨だよな??さすがに銀貨って事はないよな?)

「ありがとうございます。」

「中を見なくていいのかね?」

「え~っと・・・その・・・」

「かまわんよ。気になるだろ?」

「ありがとうございます。」

ヒカルとメイリーンは袋の中をのぞく。するとそこには・・・

「ヒカル!!金貨がいっぱいだよ。」

「ああ。」

(金貨50枚って所かな?やばいな森で人助けしたら金貨50枚って、どんなドラマだよ!?って感じだ。)

「領主様ありがとうございます。ですがこんなに頂いても良いのでしょうか?」

「かまわんよ。むしろ娘の命を救ったのだ。少なくて申し訳ないぐらいだ。」

(さすが領主様。金貨50枚なんてポン。だな。)

「やったねヒカル。これで魔法学校の入学金が払えるね。」

「ちょっ!!メイリ!!」

(あ~言っちゃったよ・・・聞かれたよな?うん。聞かれてるね。は~知られたくなかったのに・・・なんか2人とも話を聞きたそうな目をしてるじゃん。)

「ヒカルさん。メイリーンさん。魔法学校に入るのですか?」

「うん。あっはい。ヒカルと二人で12歳かな?あと1年とちょっとしたら王都の魔法学校に行く予定です。今はその為の勉強とお金稼ぎをしてる所です。」

「まあそうなんですね。ヒカルさんとメイリさんは今10歳なんですね。それなら魔法学校で又会えるかもしれませんね。」

「スクルド様も魔法学校に行くんですか?」

「ええ。一応その予定です。」

(ほら~メイリが言うからフラグが立っちゃったじゃないか~。一緒に魔法の勉強をしようとか言わないよね?あれっ?でも待てよ。目的は魔法学校への入学だ。資金の目途がたったんだから一緒に勉強させてもらえるのはむしろラッキーなのでは??そうだ。新しい魔法を覚える事ができるかもしれない。ヨシ!メイリよくやったぞ。スクルド様一緒に勉強しましょうって言ってください。喜んでお供させて頂きます。)

「なら向こうで又会うかもしれないですね。まあ俺達が合格すればですけど・・・」

(遠まわしに勉強の事を触れてみる件。どうだ???)

「あら?もしよろしければ一緒に勉強しませんか?私も一人よりも三人の方が楽しく勉強できると思いますし。」

(きたー。さすが俺。営業成績はパッとしなかったけど休まず毎日会社には行ってたんだ。お客様の誘導はお手のもんだぜ。これはもう契約確定コースだろ。)

「スクルド様。私とヒカルは2人でしっかり勉強できてるので大丈夫です。それに冒険者活動もあるので、なかなか同じ時間を取るのも難しいと思います。誘っていただくのはうれしいですが、申し訳ありません。」

「メイリ・・・」

(スクルド様の目、絶対ヒカルを狙ってるわ。同じ時間を過ごさせるのは絶対ダメ。図書館で二人っきりで勉強できる時間は邪魔させないわよ。あの時間は私にとって最高の時間なんだから!)

(うそーん。確定してたのに横やりが入った!?契約したのに翌日キャンセルでって言われた事を思い出しちゃったじゃん。これはあれ?メイリの嫉妬か?嫉妬なのか?でも俺達まだ10歳だよ?あんな事やそんな事もまだしないんだし仲良く勉強したらいいじゃん。まあメイリの顔が怖いからそんな事は言えないけど・・・)

その後、何度も何度もお礼を伝え、ヒカルとメイリーンは領主邸を後にした。スクルドが寂しそうな目をしていたので、時々顔を出す約束と、普段は図書館で勉強をしている事を伝えるのだった。

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『異世界転生にチートは必須だよね』の目次

異世界にチートは必須だよねを1話から読む

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