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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった 第62話

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ゲーム世界に転生
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よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!

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『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

動画で異世界ファンタジーの記事を更新しました~動画セレクション1~5

動画で異世界ファンタジーの記事を更新しました~動画セレクション6~10

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第62話 今後の行動を決めて行こう。まずは・・・



 

最北の洞窟に行き、無事に勇者の兜を入手したユウキ達は、今後の行動を決める為、一度ベルの街へと戻っていた。

ベルの街の食堂で食事をしながら、これからの行動を話していると、食堂にアッシュが入ってきた。

「あれ?アッシュ!!どうしたの?食事?」
「あれ?ユウキさん!久しぶりですね。あっそういえばこの間カツヤさんに会いましたよ。」
「えっ!?カツヤ達はベルにいるの?」
「いえ、ユウキさんに伝言を頼んで・・・えっ!?・・・あなたは・・・」

アッシュはリーネの姿を見て驚く。
「ああ・・・アッシュが驚くのも無理ないか。 」
「アッシュさん。あの時はごめんなさい。そして改めてよろしくね。今はユウキ様と旅をしてるリーネと言います。リヨンの妹です。」

「あっ・・・はい。・・・えっ!?リーネさんって死んだんじゃ・・・」
「アッシュ!その事を話すと長くなるんだけど、リーネとは死者の国で出会ったんだ。」

「死者の国?」
「ああ。ちょっと色々あってね。まあ今のリーネは敵じゃなくて俺達の仲間だから。」
「・・・・そうなんですね。まあリヨンさんの妹さんなら・・・よろしくお願いします。」

「それで?カツヤからの伝言って?」
「ああそうでした。カツヤさん達は勇者装備シリーズを探す為に移動するとの事でした。その内再開できるだろ!と」
「なるほどね。わかった。じゃあ俺からもカツヤに伝言良いかな?」

「伝言ですか?」
「ああ。多分アイツは今、船で東にむかってるんだろ?勇者の剣を探す為に。」
「どうしてそれを?」
「ちょっと考えればわかるさ。なら俺達は勇者の兜を取りに行く。と伝えてくれるかな?」

「勇者の兜ですね。わかりました。」
「それで・・・ここにはどうして?俺に会いに来たって訳じゃないんだろ?」
「えっ!?ああそうです。普通に食事にきただけですよ。」

アッシュはユウキにカツヤの伝言を話すと食事をしに別の席に座っていた。
「アッシュもいるし、ここじゃ話しづらいな。一度宿に向かってそこで話すか。」
「そうね。」
「それにしてもリーネに驚いてたな。」
「そりゃ。リーネはアッシュを人質にしてたから。良い印象はないわよね。」

「・・・そうね。でもあの時の事謝れてよかったわ。」
「だな。でもリヨンに伝わるとめんどくさいかもな。」
「いつかはわかる事だからしょうがないわ。」
「それもそうか。」

ユウキ達は宿屋に行き、ユウキの部屋で今後の行動を話し合った。
「それでどうするの?」
「ああ。丁度アッシュにカツヤへの伝言を伝える事ができたからしばらくはゆっくりできると思う。期間はわからないが、勇者の剣を入手してからここに戻ってくるまで数カ月。兜は俺が入手する事になったから、その後カツヤは勇者の鎧を探すはずだ。」

「勇者の鎧って、海底神殿にあるって言ってたっけ?」
「ああ。方角的には勇者の剣と正反対だからそれを入手するのも又、数カ月かかるはずだ。」

「それまで自由って事ね。どうするの?」
「いくつかやれる事とやりたい事はある。」

「何?」
「まずは俺達の装備だ。金はある。街を回ってそれぞれ今よりも良い装備品をそろえる事。それに街を回っておけばいざという時にテレポートで移動できる。」

「そうね。私はスライムソードがあるから武器は問題ないけど、防具はとかはそこまで上等なモノじゃないし。」
「私も装備類は全然ですね。」
「俺もそうだ。剣は聖剣エックスカリバーがあるが、他が全然そろってない。俺のスキルにドロップアップ極があるから魔物からのドロップを狙う事もできるが・・・」

「テレポートの登録先も増やすのも重要よ。先に街を回りましょ。それ以外には?」
「ああ。後は魔王の幹部の討伐だ。」

「魔王の幹部!?」
「ああ。倒すとそれぞれレアなアイテムがゲットできる。どこの扉も開ける事ができる最強の鍵、地上を自由に移動できる魔法の絨毯、MPが減らずに全体を回復できる賢者の石、食べた者のレベルを5上げる黄金の果実だ。」

「!?それはどれもレアね。」
「だろう。魔王の幹部はそれぞれ火の神殿、水の神殿、風の神殿、土の神殿にいる。」

「魔王の幹部が神殿にいるの?」
「ああ。神殿って言ってもただの塔だけどな。」

(火の神殿ってまんまゲームのヤツだもんな・・・)

「なるほどね。それもけっこう重要ね。後は?」
「後は・・・そうだな。他の仲間かな・・・」

「「仲間!?」」
「そうだ。あと3人、仲間になるヤツがいる。そいつらをどうするかだな。」

「私達だけじゃダメなの?」
「別にダメじゃない・・・が、女神様は7つの神職を作ったって言ってただろ?もし、その職業につけるヤツがいるならあと一人は仲間が欲しいと思ってる。邪神がどの程度の敵かわからないが、基本パーティーっていうのは4人組だ。」

「そう・・・でもその3人って実際はカツヤの仲間なのよね。」
「予定ではな。」

「それにユウキの知識じゃ。私もリーネも本来は仲間にならなかったのよね?」
「ああ。」

「ならその3人じゃなくて、普段は仲間にならない人物の方がいいんじゃないの?」
「それは・・・」

(たしかにジュリアの言う事は一理ある。この世界には仲間にならないが強いキャラは多くいる。その誰かが俺の仲間になる・・・可能性はあるな・・・)

「じゃあとりあえず街を回って見ない?そこで情報を集めながら行動していけばいいじゃない。」
「そうだな。」

話合いはその後も続いたが、結局、街をまわる。という事だけしか決まらなかった。


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