★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第80話 最強のプラチナドラゴン!?
プラチナの森の中心に神殿を見つけたユウキ達、神殿に入ると、銀白色のドラゴンがいた。
ユウキが鑑定すると、魔王並みの強さという事が分かり、ユウキはジュリア達に鑑定の内容を話し戦闘態勢に入った。
「ユウキ!どうするの!?」
「とりあえず、ジュリアは攻撃魔法でドラゴンを攻撃、リーネは補助魔法と精霊を召喚してくれ。ニーチェはサーチならドラゴンの情報がわかるかもしれないからサーチでドラゴンの情報を調べてみてくれ。」
「「「了解!」」」
(こんな事ならそれぞれのスキルを調べて試し打ちしておくんだった。準備不足もいいとこだな。)
ユウキはフェンリルを召喚し、リーネはジンとドリュアス、ガーディアンを召喚した。初めて召喚したガーディアンは3mもある鎧を着た巨人だった。
ガーディアンはユウキ達の前に立ち、フェンリルとジン、ドリュアスはユウキ達の横で戦闘態勢を取る。
その間にジュリアがレーザービームを放ち、ニーチェがサーチを使った。レーザービームはドラゴンに当たるが今までのプラチナモンスターの時のように大きなダメージを与えた感触はなかった。
サーチを使ったニーチェはドラゴンの情報をみんなに共有する。サーチでわかるのは現在のHPと最大HP。弱点属性と攻撃魔法がわかるようだ。
「プラチナドラゴンの情報がわかった。HPは5000だ。今は4999になってる。弱点属性は無く、攻撃は灼熱の炎、ドラゴンブレス、ドラゴンアロー、フライアタック、薙ぎ払いのスキルを持ってるみたいだよ。」
(マジか!?HP5000でいま4999って事はジュリアのレーザービームで与えたダメージが1って事だよな・・・。これは倒すのに相当苦労しそうだ。)
「こいつもプラチナ系と同じように1しかダメージを与える事ができないみたいだ。5000回攻撃する必要がある。ジュリアとリーネとニーチェは遠距離から攻撃してくれ。」
ユウキはプラチナドラゴンに近づき、攻撃を仕掛ける。
だが、攻撃を受けてもすぐに反撃してくるプラチナドラゴンに、思うように攻撃できなかった。
「クソッ!!他のプラチナモンスターと違って攻撃が強力だ・・・思うように攻撃できないな。これじゃいつまでたっても倒せないし、このままじゃこっちのHPとMPが先に尽きてしまう・・・」
逃げる事ができず、攻撃してもダメージは1しか与えられない。それなのに、ドラゴンの攻撃はこちらにダメージを与えてくる。
(何か攻略法はないのか?このままじゃ勝てない!!)
攻略法が見つからないまま、時間だけが過ぎていく・・・
プラチナドラゴンのダメージは増えていくが、ニーチェのサーチで確認してもHPはまだ3000以上残っていた。
対して、ユウキ達のHP,MPはどんどん減って行く。MPを温存しても攻撃を喰らえば回復魔法を使用しなければならず、状況はどんどん不利になっていく・・・
「ユウキ!!このままじゃ無理よ!撤退しましょう。」
「ジュリア!!でもどこに逃げるんだ?逃げれないぞ!!」
ジュリアがルーラータイムⅢを発動し、時が止まってる間に4人はドラゴンから距離を取った。
「ユウキ様。あのドラゴン強すぎです!!何よりも耐久力ありすぎです。あれじゃ一生倒せないですよ・・・」
「マスター。アタシもそう思う。てかあのドラゴンは初めから倒す事ができないんじゃ??」
(たしかに俺もそう思った。何か特攻武器とかがないと無理だろ?あとはレイド戦みたいに何十人、何百人体制で倒すモンスターな気がする・・・)
倒せない!!その事を思った時・・・
不意に目の前が光り・・・女神が現れた。
「じゃーん!!ナディアちゃん再登場!!。」
「「「「女神様!?」」」」
「やっぱり苦戦してるわね。まあそれも当然か。だってこれムリゲーだもん。」
「ムリゲー!?やっぱり・・・」
「まあ時間を掛ければ倒せる事は間違いないから完全なムリゲーではないんだけどね。本当は負けて元の世界に戻れるからほおって置こうかとも思ってたんだけどユウキには主人公補正があるじゃない?主人公特権で戦闘を離脱できるように私が現れたってわけ。」
(いや・・・主人公補正があるなら撤退じゃなくて倒せるアイテムとかを渡してくれるのが普通では??)
「まあ主人公だからって何でも思い通りにはいかないって事ね。やっぱり人生なんだから山あり谷ありじゃないと!!楽して良い思いばっかりはできないわ。」
「・・・」
「それで?ユウキ達は撤退する!でいいの?」
「・・・ああ。俺達にはコイツはまだ早かったみたいだ。」
「賢明な判断ね。勇気と無謀は違うわ。あっちなみにベルからの移動はできないけど、隠しルートはまだあるから探したら再戦はできるわよ。ただワールドディクショナリーで簡単にわかるとおもしろくないから完全に自分達で見つけてもらわないといけないけどね。」
ユウキの目の前に半透明のボードが現れた。
戦闘を離脱しますか・・・?
【はい】 【YES】 【残念だが撤退だ!】 【やむなく撤退だ!】
ユウキは素直に【はい】を選択した。すると・・・
ユウキ達は光に包まれてベルの地下の通路に戻っていたのだった。
※おおユウキよ!死んでしまうとはなさけない!!って言いたかったけど今回は遠慮しておくわ。この世界はユウキの知ってるゲーム世界とはけっこう変わってきてる。今回のように準備不足がないようにしっかりと行動しなさい!!
いつもはとぼけてる女神だったが、今回のユウキへの言葉は的を得ていた。
(たしかにそうだな。しっかり準備してればドラゴン戦ももしかしたら倒せたかもしれない。反省しよう。)
こうしてボーナスステージのプラチナの森でのレベル上げは終了したのだった。
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