★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第99話 策略のマルワイドと闇の宝玉!?
グリーンドラゴンを倒したユウキ達は最上階を目指し風の神殿を昇っていた。
移動してる途中に、グリーンドラゴンを鑑定したときの事を思い出したユウキはその事をみんなに話した。
「ダークドラゴンですか??」
「うん。グリーンドラゴンを倒したから、今頃どこかに現れたんじゃないかな?」
「そのドラゴンってユウキも知らないドラゴンなのよね?」
「うん。初めて聞いた。」
「4体のドラゴンを倒したら現れるドラゴン・・・強そうね・・・」
「そうだね。ダークっていうぐらいだから闇属性タイプのドラゴンだと思うけど、今まで倒したドラゴンよりは強いだろうね。」
「それよりもダークドラゴンを倒したらすごいアイテムがもらえるんだろ?アタシはそっちの方が気になるぜ。」
「それってもしかして賢者の石なんじゃないですか?タイミング的にもぴったりですし・・・」
「俺もそれは思った。」
「でもユウキ?主人公の職業にふさわしいアイテムって女神様は言ったんでしょ?賢者の石ってどう考えても主人公の職業より賢者の職業にふさわしいアイテムって気がするんだけど・・・」
「それは・・・。」
(たしかにジュリアの言う通りだな。主人公にふさわしいアイテムか・・・。なんだろ??全然想像つかないな。)
「カツヤみたいに主人公装備シリーズじゃないかしら?」
「主人公装備シリーズ・・・・ないない。それはないよ。それに鎧とか兜とか盾は動きにくいからもらっても装備しない気がする。」
「それもそうね。カツヤなんか遠目から見たら誰かわからないもの。」
「まあダークドラゴンを倒したら分かるんだ。その時のお楽しみにしておこう。女神様もそういってたし。」
「そうね。今はそれよりも風の神殿の攻略ね。」
「ああ。」
風の神殿は策略のマルワイドと言われるだけあって、魔物の他に様々な罠が設置してあった。
初見であれば攻略に時間もかかっただろう。だが、ユウキは罠の種類や場所をある程度は覚えていた。
ゲームでも何度も引っかかった罠なんかは忘れないものだ。
ユウキの記憶を頼りに進むことで、塔の攻略はあっけないほど順調に進んだ。
「もうすぐ最上階だ。まずは俺がマルワイド鑑定する。ニーチェも一緒に鑑定してくれ。それから行動開始だ。」
「「「了解!」」」
最上階に到達したユウキ達。そこには策略のマルワイドが準備万端で待ち構えていた。
「来たな。神の職を持つ者達よ。待ちわびたぞ。」
「コイツ!!」
「ユウキ!!」
「ああ。」
(俺達が神職だと知っている。という事は・・・)
「それにニーチェよ。久しぶりだな。魔王様に、そして邪神様に従っていればよかったものを・・・」
(邪神・・・)
「うるせぇ。あんな何考えてるかわからないヤツより、マスターの方と一緒の方が何倍も楽しいぜ。」
「後悔するぞ。」
ユウキとニーチェはすかさずマルワイドを鑑定する。
【名前】マルワイド
【職業】魔神
【レベル】10
【HP】800
【MP】800
【力】800
【体力】800
【守り】800
【魔力】800
【敏捷】800
【賢さ】800
【運】100
【スキル】闇魔法・風魔法・限界突破・状態異常無効
※・・・・まだ魔神になったばかりだから今ならユウキ達でも倒せるわ・・・
(なんだこのステータスは!!勇者カンスト並みに強いじゃねぇか。女神様もメッセージが少な!!)
「マスター!これって・・・」
「ああ。やはり闇の宝玉を使って魔神になってるな。ステータスが軒並み高い。気をつけろ。」
ユウキ達と策略のマルワイドの戦闘が始まった。
「総力戦だ。ジュリアは光属性のレーザービームと氷属性の絶対零度を中心に遠距離から攻撃してくれ。」
「わかったわ。」
「リーネはジン・ドリュアス・ガーディアンを呼び出して俺達にありったけのバフをかけてくれ。その後は回復に専念。何があるかわからない。少しでもHPが削られたら即座に回復してくれ。」
「わかりましたわ。」
「ニーチェは眷属を召喚して、ジュリアと同じように遠距離から魔法で攻撃してくれ。」
「了解だ。」
「近距離は俺が担当する。行くぞ!」
そう言ってユウキは、フェンリルを召喚し、分身スキルを使い2人に分身して、マルワイドに向かっていった。
文字通りの総力戦だった。
ユウキ達が攻撃し、マルワイドも闇魔法、風魔法を放ってくる。マルワイドが使ってくる魔法はどれも範囲が広く、ユウキ達全員にダメージを与えた。更に持っている杖の性質がいいのか魔法の発動がとても早く、こちらが一回攻撃する間に2発の魔法を放ってきた。
リーネとドリュアスだけでは回復が追い付かず、ジュリアも回復に回る。
ユウキ、フェンリル、ジン、ニーチェが根気よく攻撃を続ける。徐々にマルワイドに傷が増えていき、攻撃の速度が遅くなってきた。
「一気に決めるぞ。全員最大の攻撃だーーー!」
ユウキのギガスラッシュ
ジュリアのレーザービーム
リーネのレインボーショット
ニーチェの光魔法
それに、召喚されたモノ達も一斉に攻撃を仕掛ける。
「そんな・・・この私が・・・こんな所で・・・」
「よし!!マルワイドを倒したぞ!」
ユウキ達の攻撃を受けたマルワイドは跡形もなく消え去っていった。
マルワイドがいなくなった場所には小さなカードが落ちていた。
カードを拾うユウキ。そのカードには・・・
『魔を倒した勇者の証』と書かれていたのだった。
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