★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第81話 突然の再会!?
プラチナの森でプラチナドラゴンから撤退したユウキ達はベルの食堂でこれからの事を話し合っていた。
「それにしても2日しかプラチナの森に行かなかったのにこっちではもう1カ月も経ってるって・・・ホント異世界って不思議ね。」
ジュリアが言うように、ユウキ達はプラチナの森で二日レベル上げを行った。ベルの街に戻って見れば1カ月も経っていたのだ。
「そうだな。女神様が忠告はしてくれていたけど、異世界に行くときはしっかりその辺を考えて向かわないといけないな。」
(ヨルダンもこことは違う世界のくくりだから気軽に転移するのは控えないとな・・・)
「ユウキ様?1カ月経ってるならカツヤさん達はそろそろ勇者の鎧を入手している頃でしょうか?」
「う~ん。そうだな。もう海底神殿には着いてるだろうから入手しててもおかしくはないか。カツヤ達はテレポートもエスケイプも持ってないからここに戻ってくるのは当分先になるだろうけど・・・」
「それを考えたらユウキのテレポートとエスケイプってけっこう反則魔法だよね?」
「たしかにな。魔法使いになってレベルを上げれば誰でも覚える事ができるから簡単ではあるんだけどな。」
「魔法使いって始めはすぐにMPがなくなって役にたたないからあまりなる人がいないイメージなのよね。」
「たしかにそのイメージはまちがってないな。後々の事を考えると必須なんだけどな。」
「カツヤ達の中でテレポートとエスケイプを使えるメンバーがいないと、今後ユウキがカツヤ達と一緒に行動する可能性があるわね。どうにかしてカツヤ達にその魔法を覚えさせる事はできないかしら?それか、すでにその魔法を使える人を仲間に加える。とか・・・」
(なるほど。たしかにジュリアの言う事は一理あるな。アイを一度魔法使いに転職させてレベリングするのも悪くはないが・・・。後は魔法使いの仲間か・・・。一応いるにはいるけど・・・)
ユウキ達がカツヤの事を考えながら雑談をしていると、目の前に光の渦が現れた。
「何!?」
「気を付けろ!!何か来る!!」
まだお昼前だったこともあり、食堂にはユウキ達以外は誰もいなかったので、ユウキ達は武器を取り光を警戒する。
光が収まると・・・・
そこには見覚えのある人物達がいた。
「カツヤ!?」
そう。光の中から現れたのはカツヤ、アイ、リヨン、アイカの4人だった。
「ここは・・・ユウキ!?って事はここはベルの街・・・なのか?」
(どうやってここに来たんだ?まだだれもテレポートの魔法は覚えていないはずだ。まあ転移の玉があれば、魔法が無くても移動はできるけど海底神殿にあったか??)
「ああ。ここはベルの街の食堂だ。カツヤ達はどうしてここに?勇者の鎧を入手できたのか?」
「・・・いや・・・入手できなかった。」
「えっ!?どういう事だ?」
カツヤ達はベルの街の食堂にいきなり現れた事を説明した。
「ああ。ここを出て船で海底神殿のある場所まで行って、海鳴りの笛を使って海底神殿には行けたんだ。そのまま最短で奥まで進んだら、勇者の鎧の前に蛇みたいな魔物がいてな。」
「ああ、海竜リヴァイアサンだろ?勇者の鎧を守ってるっていう。」
「そうなのよ。リヴァイアサンと戦ったんだけど、負けちゃったの。」
「はっ!?負けた??でもここにいるじゃん?」
「ええ。死ぬ!!と思った時にリヴァイアサンの声が聞こえてきてね・・・たしか・・・『お主達には勇者の鎧はまだ早い。鍛えなおしてこい!』だったかしら」
「ああ、俺も同じ事を聞いたから間違いない。それで気づいたらここにいたって感じだ。」
(なるほど・・・リヴァイアサンは試練タイプのモンスターなんだな。丁寧にベルまで転移させてくれたって事か・・・)
「まあ・・・なんだな。とりあえず死んでなくてよかった。」
「ユウキ。」
「でもまあ、一応・・・カツヤよ死んでしまうとはなさけない!!」
「死んでねぇよ!!」
「まあまあ、そんな事より、次行ったら勝てそうなのか?」
「いや・・・正直今のままなら行っても又やられるかもな・・・」
「レベルが低いのか?」
「まあそれもあるけどリヴァイアサンの攻撃が強すぎる。」
「そうね。津波みたいな水の魔法にブレスは強力だったわ。」
「水属性耐性のアイテムとかは持って行かなかったのか?」
「でしょ?私も準備はしっかりしてからの方が良い!!って言ったのよ。でもカツヤが勇者シリーズを3つも装備してるから必要ないって。」
「カツヤ・・・」
「・・・悪い。ちょっと調子に乗ってたみたいだ・・・」
(まさしくカツヤの言う通りだな。でもまあ反省してるみたいだし、これはこれでよかったかもな。)
「わかった。今俺達は水属性耐性のアイテムを持ってるからカツヤ達に渡すよ。それに水の神殿で『最強の鍵』っていうどんなモノでも開ける事ができる鍵も入手したからそれもカツヤに渡しておく。」
「マジで!?それは助かる。それと・・・ユウキ!俺達と一緒に海底神殿を攻略してくれないか?」
(マジか!?ここでそれが出てくるとは予想外・・・でもないか。反省したカツヤならありえるか・・・でも・・・俺達がついて行くとカツヤの為にならないよな・・・正直全員カツヤよりも強いし・・・)
「カツヤ!リヴァイアサンに負けたから数を増やして挑もうとするのは悪くないと思うわ。でも敵はリヴァイアサンだけじゃないのよ?私達は私達で色々と行動してるわ。一緒に行動するのは無しよ。」
「ジュリア・・・」
「そうね。私もジュリアの意見に賛成。人数が多くなるとその分連携とかも難しくなると思うわ。カツヤさんも兄様もレベルを上げて海底神殿に再挑戦するのがベストだと思う。」
「リーネ・・・」
(さて・・・どうするか?俺達の職業を明かすか?伏せるか?スライム王国の場所ぐらいは教えるか?浅いところならゴッドスライムも出ないだろうからカツヤ達だけでもレベリングは可能な気がする)
ユウキはカツヤ達をどのようにして海底神殿を攻略させるか考えるのだった・・・
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