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異世界転生にチートは必須だよね 138話

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異世界小説
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気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。

第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?

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『異世界転生にチートは必須だよね』の目次

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第138話 邪神の加護・・・



明後日からの競技まで時間がたっぷりあるので、ホテルの部屋でグランやスイム、クインとともにゆっくりしていたクリフ。そこに相談があるという事でセリーヌが入ってきたのだが・・・

セリーヌは両手に豪華な木箱を持っていた。

「どうしたの?セリーヌ?」
「それが・・・先ほど、勇者様からの贈り物です。ってこの木箱が届きまして・・・ちょっと怖いのでクリフ様に相談しようと思いまして」

「勇者から贈り物?中は何だったの?」
「それが怖くてまだ見てないんです。」

「マスター!!その箱は危険じゃ!!セリーヌよ。その箱を我に渡すのじゃ。」
グランはセリーヌから勇者からもらった木箱を奪い取る。

「グラン!!どうしたのさ。大声出して。」
「マスターよ。この箱には邪神の気配がする。」

「なんだって!?」
「邪神の気配!?ですか?」

「うむ。じゃからあまり触らない方がよいじゃろ?マスターなら鑑定できるじゃろ我が箱を開けるから見てみよ。」

グランに言われクリフは箱の中身を鑑定した。

【魅了の首飾り】 対となる首飾りを付けている者の事が好きになる首飾り。
邪神の加護が付与されており、付ければ付ける程邪神の影響を受けるようになる。

「はっ!?なんだこれ?魅了の首飾り?邪神の加護?」
「クリフ様どうしたんですか?」

「セリーヌ!!この首飾りは勇者からもらったのか?」
「正確には勇者様からの贈り物です。と帝国の学生にもらったモノですわ。」

「帝国の学生・・・。これをセリーヌが付けてたら・・・」
「うむ。勇者かそれを渡してきた学生が対の首飾りをしているとしたらその者の事が好きになって居ったな。」

(仮に勇者がこれを渡したとして邪神の加護ってどういう事なんだ??)

「セリーヌ!!さっきまで箱を持ってたけどなんともないか?」
「あっ・・・はい。特に変な所はありませんわ。」
「よかった~!!!」

「マスターよ。この首飾りは我が預かろう。我なら邪神の影響など問題ないからのぉ。」
「グラン。頼むよ。それにしても・・・これは勇者がセリーヌを手に入れる為にしたのか?それとも帝国が優勝する為に王国にちょっかいをかけてきたのか・・・どちらにしても邪神の加護付きのアイテムなんかかなりヤバいだろ。」

「クリフ様に相談してよかったですわ。」
「うん。本当に!!教えてくれてありがとう!」

(王国をかき回すのが目的だったら・・・)

「他の学生にも聞いてみなきゃ。首飾りを付けた人がいたら大変だ!!」

クリフは急ぎホテル内にいる全員に声を掛けて、あやしいアイテムをもらってないか聞いて回った。

結果、セリーヌ以外に貰ってる人がいなかったので安心するクリフだった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

聖国では、同じように勇者様の贈り物と言って、聖女ユーナの元に豪華な木箱が送られてきた。

しかし、聖女ユーナはそれを受け取った瞬間に
「!?これは・・・」

すぐに木箱を手から離して、テーブルの上に置いた。
「どうしたのユーナ?勇者からの贈り物なんだったの?」

「アスカ!!それに触れてはいけません。なにか邪悪な気配がします。」
「邪悪な気配?」

「はい。私の力でも詳しい事はわかりませんが、この箱は危険です。触らない方が良いでしょう。」
「ユーナ・・・これって。」

「ええ。さっそく帝国が手を出してきましたね。皆さんに伝えて下さい。帝国に注意するようにと。」
「わかったわ。」

聖国の聖女の力により、ユーナは箱を開ける事なく対処に成功するのだった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「あらパインが私に贈り物なんて珍しいわね。」
「俺でも贈り物ぐらいはするだろ?それに同じ帝国の仲間だ。ナリアに何かあっても困るからな。この首飾りには防御魔法が組み込まれてる。何かあったら自動で発動するから常に付けておいてくれ。」

「そう・・・一応もらっておくわ。」
「何があるかわからないだろ?俺が付けてやるよ。」
「えっ・・・かまわないわよ。後で付けるから。」

ナリアの言葉を無視して、勇者パインは強引にナリアに首飾りを付けた。
「あっ・・・」

「なっ??首飾りつけてよかっただろ??」
「はい。とてもうれしいですわ。パイン様からの贈り物。」

「だろ。俺とお揃いなんだぜ。風呂とかでも絶対外すなよ。」
「はい。もちろんですわ。」

「じゃあ帝国チームの作戦会議に行くか。ナリアちゃんと俺をサポートしろよ。」
「はい。パイン様の言う言葉にまちがいなんてありませんわ。私が傍で精一杯サポートしますわ。」

(さっそく首飾りの効果が出てるな。俺の事をパイン様なんて全く呼ばなかったのにな。)

その後、パインはナリアとともに帝国のメンバーと作戦会議を行った。
パインの言葉に昨日までは反発していたナリアが今日は完全にパインの言葉に同意している事に帝国メンバーは驚いていた。

「ナリア!!どうしたの?あなた変じゃない?絶対パインの言う通りになんかできないって昨日言ってたじゃない?」
「そうでしたか?今はパイン様の言葉が間違ってないと思っていますよ。あなたもパイン様についていけば帝国の優勝も間違いありませんわ。」

「ナリア・・・・何があったのよ・・・」

パインの首飾り作戦は王国と聖国では失敗したが、ナリアに付ける事に成功したのだった。

マイはその様子を遠くからニヤニヤと眺めているのだった。

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