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よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第87話 情報の国フレイヤへ
2日間リゾートタウンニューランドで過ごしたユウキ達は4人で過ごす素敵な未来の為に、東の大陸に向かった。
目指すは情報の国フレイヤ、そして火の神殿だ。
ユウキ達は絶賛フライの魔法で空を移動中である。慣れたモノで今では会話しながら移動する事も出来ていた。
「ユウキ。フレイヤに着いたらすぐに火の神殿に行くの?」
「いや。フレイヤで大図書館に行ってみようと思う。大賢者フローラに会えれば更にいいけど、あの人って研究研究であまり人前に出ない人だから。」
「ユウキ様?大図書館で何か調べるんですか?」
「ああ。俺の知ってる知識は少ないからな。大図書館なら俺の知らない事もたくさん知る事ができるだろ?情報は力だからね。少しでも知識を増やさないと。」
「マスター。アタシは難しい事はわからないぞ。」
「そんな難しく考えなくていいよ。そうだな・・・。今回火の神殿には魔法の絨毯がある事を知っていた。だから今、そこに向かってるだろ?そんな感じで知ってる事が増えればこれからの行動に役に立つって事さ。」
「なるほど!ならアタシもマスターと大図書館に行くとするか。」
そうこうしている内に、情報の国フレイヤが見えてきた。
「あれがフレイヤだな。」
「見てユウキ!!あれって火の神殿じゃない?」
ジュリアがフレイヤの北を指さす。するとそこには真っ赤な塔が建っていた。
「ああ。あれが火の神殿だな。まあまずはフレイヤに寄ろう。」
(ゲームでは近くに魔族がいても、国が神殿を攻めたり、神殿から魔物が攻めてきた理は一切なかったからな。この辺はゲーム通りって感じなんだろう。でもよくよく考えたらこんな近くに敵がいるのに何もしないっておかしいよな・・・)
そんな事を考えながらユウキ達はフレイヤに着いた。
フレイヤに着いたユウキ達は宿を取り、さっそく大図書館に向かう事にした。
「ここが大図書館か・・・すごいでかいな。」
「本当ですね。さすが世界最大の図書館ですね。」
(ゲームでは本を読むなんてできなかったから、入って大賢者フローラに話聞いてイベントして魔法覚えるだけだったもんな。リアルだと圧巻だ・・・)
ユウキ達は大図書館に入った。
「これはすごいな。」
「ええ。私の国の書庫もけっこう本があると思ったけど、ここはそれ以上ね。さすが世界最大級の図書館だわ。」
「これだけ本があるんだ。今日はそれぞれ自由行動にしようか。俺は図書館で過ごすけどみんなは自由にしてくれていいよ。ニーチェなんかは図書館はつまらないだろ?」
ユウキの問いにうなづくニーチェ。
「ははは。ジュリアもリーネも飽きたら他の所行っていいからな。」
(さてと、とりあえずぐるっとどんな本があるか見ていくか・・・それにしても多いな。正直ニーチェのワールドディクショナリーがあれば本を読む必要はないのかもしれないけど、全部ニーチェに任せっきりって言うのもダメだしな。)
ユウキの思った通り、ワールドディクショナリーを使えばここにある本の内容は全てわかる。
例えば、火の神殿について書かれている本は?と問いかければ、大図書館の何階のどの棚の何列目にあるかまで教えてくれる。
更に言えば、火の神殿について教えて?と問いかければ大図書館にある本より詳しくわかりやすく内容を教えてくれる。
ユウキの行動は意味のない行動と言えるかもしれないが、ユウキ自身、男としてジュリアやリーネ、ニーチェから頼られたいという思いがあった。それもあって、積極的に知識を増やそうと行動していたのだった。
ジュリア、リーネ、ニーチェと分かれて、黙々と興味のある本を読み続けるユウキ。
(そういえば、一人で行動するのも久しぶりだな。たまには一人の時間も必要だよな。宿に入ったら一人になれるけど、こういった感じで一人で過ごすのも悪くないかも。まあたまになら。だけど。)
知りたい情報をいくつか仕入れたユウキがそろそろ宿に戻ろうかと思った時、本を取ろうと手を伸ばす小さな少女を見かけた。
ユウキはそこに近づいて、
「この本を取りたいのか?」と言って、少女に本を渡す。
「ありがとうなのじゃ。」
少女は礼を言ってユウキから本を受け取る。
ユウキはその少女の顔見て驚いた。
(大賢者フローラじゃん!!)
そう大賢者フローラとは小さな少女だった。
「大賢者フローラ様ですよね?」
「なんじゃ?儂の事を知っておるのか?」
「もちろんです。大賢者様は有名ですから。」
「!?そうじゃろそうじゃろ。儂は有名じゃからな。」
「今は何してたんですか?」
「あっ!?そうじゃった。こうしてはおれん。お主本を取ってくれて感謝するぞ。」
大賢者フローラはそう言って、本を片手に去って行った。
(あらっ。行っちゃった。魔法習得のイベント発生!と思ったんだけどな・・・。まあ焦る必要はないか地下に行けばフローラの研究所があるんだ。明日にでも寄って見るか。)
「あっ!もうこんな時間だ。急いで宿屋に戻らないと・・・」
図書館で長い時間を過ごしたユウキは大図書館を後にし、ダッシュで宿屋に戻って行った。
「遅い!!!」
宿屋につくと、ジュリア、リーネ、ニーチェはすでに宿屋にいて食堂でユウキの事を待っていた。
「悪い悪い。没頭してたら時間が来たのに気づかなくて・・・」
「マスター!アタシはお腹が空いた。」
「ごめんごめん。」
そう言って、ユウキ達は食事をし、その中で図書館での事やそれぞれの今日の事を話し合うのだった。
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