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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった 第72話

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ゲーム世界に転生
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★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★

よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!

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『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

アニメで異世界ファンタジーの記事を更新しました~動画セレクション1~5

アニメで異世界ファンタジーの記事を更新しました~動画セレクション6~10

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第72話 海鳴りの笛は入手したんだが・・・

海の神殿の最上階まで来たユウキ達は『魅惑のニーチェ』を見付け、そのまま戦闘になった。

戦闘開始とともにニーチェは誘惑魔法テンプテーションを放ってきた。

「誘惑魔法だ。あのピンクの煙に気を付けろ。」
ユウキは叫ぶが、部屋全体を覆うピンク色の煙に逃げる場所などなかった。

「くそっ!!逃げ場がない。できるだけ息を止めるんだ。」
(部屋全体を覆うなんて反則だろ!!)
「わかったわ。」
「何も見えませんわ。」

しばらくするとピンクの煙が晴れてきた。
「どうやらなんともないみたいね。」
「ええ。私もなんともなかったわ。やっぱり女性には効かないのかしら」

ジュリアとリーネには効果がなかった。
「ユウキは?大丈夫」

ジュリアがユウキを確認すると・・・

ユウキはニーチェの隣に立っていた。
「ニーチェ?大丈夫か?」
「もちろんよ。あの二人を倒してくれる?」
「ああ。まかせろ。」

「ユウキ様!?ジュリア!あれは?」
「ええ。しっかりと敵の魔法にかかったみたいね。」

ユウキはニーチェのテンプテーションに掛かっていた。

「ユウキ様が相手なら全力でいかないと危ないですね。」
リーネはフォレストガードを唱える。

「ええ。メガキュアで治せるかしら?」
ジュリアはユウキに向かってメガキュアを唱える。

「ふふっ。回復はさせないわ。」
ニーチェは目の前にバリアを張って、魔法を防ぐ。

ユウキはジュリアとリーネにギガファイアを唱えた。
ジュリアとリーネに火魔法が迫る。

「くっ・・・さすがユウキ。魔法も強力ね。どうする?リーネ?」
「こちらからも攻撃しないとじり貧ですね。誘惑の効果がずっと続くとは思えません。私が回復を担当するので、ジュリアは攻撃魔法で2人を攻撃してください。混乱なんかは攻撃を当てると正気に戻りますからもしかしたら。」
「たしかにそうね。わかったわ。」

リーネは癒しの風の魔法を唱えて、ジュリアをリーネを回復する。更に風の精霊ジンと癒しの精霊ドリュアスを呼び出す。

ジュリアも裁きの雷、業火の魔法を唱えて、ユウキとニーチェに魔法を放つ。

「くっ!!強力な魔法ね。」
ニーチェが張ったバリアは裁きの雷を受けて「パリンッ」と崩れ落ちる。バリアが無くなった所に業火の魔法が迫ってきて、ユウキとニーチェを襲う。

「きゃあっ!!!」
「ニーチェ!!」

ユウキはニーチェにメガヒールを唱えて回復する。
「助かったわ。」

「リーネ。ユウキが回復すると、こちらが攻撃しても意味ないわ。」
「そうみたいですね。どうしましょうか?」

「ちょっと待って。今ならニーチェのバリアがないからユウキの誘惑を回復できるかもしれないわ。」

ジュリアはルーラーライムⅡを唱えた。
「今よ!!」

ジュリアは全てを回復する奇跡の光を唱える。
リーネはにニーチェに邪魔されないようにダークバインドをニーチェに向かって放った。

2秒とはいえ、時が止まってる間はユウキ、ニーチェともになにもできない。
ユウキに奇跡の光が降り注ぎ、ニーチェは黒い光がまとわりつく。

「くっ!!身動きが取れない。助けなさい!!」
「!?」

ユウキは我にかえった。
「ん?」

「ユウキ!!」

ユウキは一瞬で状況を把握した。
(やべっ!!ニーチェのテンプテーションに掛かってたのか。その間の記憶が全然ないぞ。気づいたらニーチェの隣にいた・・・ジュリアかリーネが回復してくれたのか・・・助かった。)

ユウキはこのチャンスを逃すまい!と身動きのとれなくなったニーチェに攻撃を仕掛けた。

「ギガスラッシュ!!からの爆裂拳!!」
「きゃあーーーーー」

攻撃し、ジュリア達の傍に戻ったユウキ
「ジュリア、リーネ。ごめん。助かった。」

「元に戻ってよかったわ。」
「ユウキ様。おかえりなさい。」

(それにしてもテンプテーションにかかるってどういう事だよ。俺の魅力アップ極のスキル全然仕事してないじゃん。俺が逆に魅了されるって・・・)

「総攻撃でいくぞ!!」
「「ええ!!」」

ユウキのギガファイア、ジュリアの業火、リーネのサイクロン、と強力な魔法を連続に放っていく。

全ての魔法はニーチェに直撃する。
「きゃあーーーー」

強力な魔法をくらったニーチェは大きく吹き飛んで、そのまま壁に激突した。

「やったか?」
(あっミスった・・・こういう事を言うと死んでないパターン)

とユウキは思ったが、壁に激突したニーチェはそのまま消えて行った。
(倒したみたいだ。一瞬それってフラグよ!って突っ込まれた気がしたけど、よかった。)

「倒したみたいだな。」
「ええ。さっそく海鳴りの笛を回収しましょう。」

ユウキ達は部屋の奥にある宝箱を開けて、海鳴りの笛を回収した。
「これが海鳴りの笛ですね。」
「ああ。これで海底神殿に行けるな。」

宝箱を入手したユウキ達は水の神殿を出ようと振り返った。
すると・・・

先ほど倒したはずのニーチェが入口の前に立っていた。そして
仲間になりたそうな目でこちらを見ていた。

(えっ・・・仲間になりたそうな目でこっちを見てるけど・・・ニーチェが仲間になるの??えっ。でもアイツって魔物じゃないじゃん・・・)

ユウキの目の前に

ニーチェは仲間になりたそうな目でこちらを見ています。仲間にしますか?
【はい】・【いいえ】

というメッセージが現れた気がした・・・

なので、心の中でユウキは【いいえ】を選択した。

すると・・・

ニーチェは残念そうな顔をして去って行く・・・

訳もなく、再度、仲間になりたそうな目でこっちを見ていた。

ユウキの目の前に再度メッセージが現れた気がした・・・

ニーチェは仲間になりたそうな目でこちらを見ています。仲間にしますか?
【はい】・【YES】

ユウキは心の中で【はい】を選択する事にした。

すると・・・

ニーチェはにっこり笑って近づいてきて、ユウキに抱き着いた。

「マスター!これからよろしくお願いします。」

「なんでやねん!!!」

ユウキは1人突っ込むのだった・・・

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