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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった  第30話

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ゲーム世界に転生
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【よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった】

 

よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!

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『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

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第30話 カツヤ敗北!?ユウキは・・・

メタリックスライムを倒す事で大量経験値を得る事を知ったユウキ達はレベルを上げる為に朝から夕方まで周辺でレベルを上げて、夕方から夜は情報収集をしていた。3日程続けるとカツヤとアイとジュリアのレベルは20を越えた。

勇者であるカツヤは
レベル5で、ファイアとヒールを
レベル10で、サンダーと疾風切りを
レベル15で、メガヒールと回転切りを
レベル20で、メガサンダーと疾風切りを覚える。

僧侶であるアイは
レベル1でヒールを
レベル5でキュアを
レベル10でプロテクトを
レベル15でパワーアップを
レベル20でメガヒールを覚える

魔法使い設定のユウキは
レベル1でファイアを
レベル5でアイスを
レベル10でスリープを
レベル15でファイアストームを
レベル20でエスケイプを覚える

ゲームになかった王女の職業についているジュリアは
レベル1でヒールを
レベル5で連続突きを
レベル10でプロテクトを
レベル15で3段付きを
レベル20でメガヒールを覚えたらしい

「みんなのレベルも20を越えたしこれで転職できるな。」
「うん。でもカツヤ?パルテ神殿にはまだ入れないんでしょ?」
「ああ。俺が調べた情報だと、どうやらパルテ神殿の巫女が行方不明になってるらしい。その巫女の行方を捜しているから転職どころではないらしい。」
「ならその巫女を見付ければいいのね。」
「ああ。だが、どこにいるかは・・・・さっぱりだ。」

「カツヤ!俺も巫女の噂は聞いたぞ。それと南の森にそれらしい女性が入って行くのを見たっていう情報も得たぞ。」
「本当か!?」
「ああ。間違いない。どうする?」
「そうだな。レベルも上げたし神殿の巫女を探しに行ってもいいな。よし!!今日はゆっくり休んで明日は南の森に巫女を探しに行こう。」

「「「おー!!!」」」

ユウキ達は明日から行方不明の巫女を探す為に、今日は一日休養日にする事にした。ベルの街についてからは3日間はレベル上げと情報収集を行っていたので、それぞれに疲労がたまってる事も理由の一つだ。

「カツヤはいつもみたいにカジノへ行くのか?」
カツヤは情報収集と言いながら連日連夜カジノに通っていた。今日も行くだろうと思いユウキはカツヤに問いかけた。

「カツヤは今日は宿屋でゆっくりすると思うわよ。なんてったってお金がもうないからね。毎日毎日カジノに行っては負けて帰ってきてたからね。私からもお金借りてるんだよ。」
アイがカツヤの代わりに応える。
「えっ!?そうなのか?」
「ああ。でもすぐにお金は稼げるから、あまり気にしてないぞ。次はきっと勝てるだろうからな。魔物を倒してお金が貯まったら再挑戦だな。」

(いやいやカジノで全額使い切るって、それやばいやつじゃん!?依存症で破産していくヤツじゃん!?カツヤ大丈夫なの!?)

ユウキはカツヤが心配になった。それもそうだろう。ここに来る前の世界でユウキはギャンブルで破産する人をインターネットやテレビを通じてよく目にしていた。そして破産する人は口をそろえて言う。次は大丈夫だから!と・・・

(まあ今日カツヤがカジノに来ないのなら行ってみるのもありだな。明日からは南の森で巫女の捜索だ。エルフの森に入って世界樹を調べる流れになるから1週間ぐらいは戻ってこれない。ここで必要な装備品とアイテムを入手しておけば、更に冒険が楽になるもんな。)

「そうか。お金が無くなるほど面白いのか?俺も行ってみようかな。」
「おう。楽しいぞ!是非行ってみろ。ユウキが行くなら俺も行こうかな。」
「カツヤは行くお金がないでしょ!?ユウキ大丈夫?あまりハマり過ぎないでね。貧乏パーティとかいやだよ!」
「アイさん。私がユウキさんを見張っていますから安心してください。」
「ジュリアもカジノに行くの?」
「私も一度行ってみたかったんですよね。ユウキさんが行くなら丁度いいので、ご一緒しようと思いまして。でも安心してください。ちょっとカジノの雰囲気を味わうだけですから。」

(ジュリアがうまい事言って、一緒にカジノに行く流れになりそうだな。まあ一緒に行くのはかまわないがやりすぎると目を付けられる気がするからその点は気を付けないとな。)

「わかった。ジュリア!一緒にカジノに行ってみようか?でもカツヤにようにならないように程々にしておこう。」
「はい!」
「カツヤ。大勝したらカツヤの装備品も見といてやるから楽しみにしとけよ。」
「ああ。期待してるよ。俺は連日で疲れたから今日は宿屋でおとなしく休む事にするよ。」

ユウキとジュリアはカツヤとアイと別れてカジノへ向かった。まだ夕方前だと言うのにカジノに近づくと大勢の人がカジノ周辺に居た。

笑顔の人や泣きながらカジノから出ていく人など多くの人がカジノに入ったり出たりしている。

「ユウキ?大丈夫なの?テンションの高い人はきっとカジノで勝った人よね?それに対して泣いてる人や怒ってる人はきっと負けたのよね。見る限り負けた人が多いような気がするけど・・・」
「まあカジノは運営元が儲かる仕組みになってるからね。相対的には負ける人が多いのはしょうがないよ。」
「そうなんですか!?ユウキさんは大丈夫なのですか?」
「わからないけど、多分大丈夫だと思うよ。じゃあ入ろうか」

ユウキとジュリアはベルの街のカジノに入っていくのだった。

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