★小説家になろう様、カクヨム様、アルファポリス様、ノベルアップ+様にて投稿中★
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第88話 火の神殿を攻略しよう!
「ユウキ?今日は早速火の神殿に向かうんだよね?」
「そうだね。でもその前に少し買い物かな。」
「買い物?」
「うん。火の神殿は火属性の魔物が多いからね。ここで火のイヤリングを買っておきたいんだよ。それにあそこに出るレッドドラゴンは火属性のブレスを使ってくるからね。」
「ユウキ様?私達のレベルならそんなモノ買わなくても問題ないのではないですか?」
「リーネの言う通り、俺達はかなり強くなったから火のイヤリングなんかなくても火の神殿の攻略はできると思う。だけど、この前のプラチナドラゴンみたいに何が起こるかはわからないからね。できる準備はしておきたいんだ。」
「なるほど。さすがユウキ様です。わかりました。」
「ならさっそく買い物に行って、火の神殿に向かおうぜ。あそこはバスターゴーンがいるだろ?あいつは昔から嫌いだったんだ。」
「そういえばニーチェはバスターゴーンと同じ魔王の幹部だったな。仲良かったのか?」
「いや。知ってる間柄ではあったけど仲はよくなかったぞ。あんな筋肉ダルマ。気持ち悪いだけだったな。」
「ははは。」
(たしかにバスターゴーンって筋肉ムキムキだったな。ムキムキな身体で大剣を振ってくる事考えたらちょっと怖いな・・・。それにアイツの持ってる盾が・・・って。)
「そういやニーチェ?バスターゴーンって魔法効かないんじゃなかったか?」
「ああ。アイツの持ってる盾は全ての魔法を無効化するからな。」
(そうだった。バスターゴーン戦で魔法が全く効かない事を経験して、フレイヤに行ったら、フローラから最大の魔力で魔法を放てば無効化はできないだろ?ってビックバンの魔法を教えてもらえるんだったな。)
「えっ!?魔法効かないの?それって強敵じゃない?」
「そうでもないよ。たしかにジュリアの魔法は効かないかもしれないけど、ジュリアにはスライムソードがあるだろ?」
「たしかにね。リーネも弓を使えば問題ないか。ならニーチェが少し厳しいかもね。」
「ああ。アタシはバフ系の魔法と回復系の魔法でサポートって感じかな。」
「そうだな。でもまあそこまで苦戦はしないと思うぞ。魔法が効かないだけだからな。回復を途切れさせなかったら楽勝で倒せるはずだ。」
「なら回復アイテムとかも補充しておかないとね。備えあれば憂いなし!ね。」
「そうだな。」
ユウキ達はフレイヤの街で火のイヤリングを人数分購入して、その後、回復アイテムや状態異常回復の万能薬などを購入していった。
全員が状態異常無効のスキルを持ってるので万能薬は必要ないんじゃ?という意見も出たが、今後何があるかわからないので一応購入した。
更に言えば、仲間が増える事も考えて今後の為に火のイヤリングは6つ購入していた。
必要な物を購入し終えたユウキ達は火の神殿に向かった。
赤い色した塔なので、とてもわかりやすかった。
「ここにレッドドラゴンとバスターゴーンがいて、魔法の絨毯が手に入るのね。」
「ああ。俺達のレベルだったら道中の魔物も苦戦しないと思う。だけど油断はしないようにな。もしかしたらゴッドスライムみたいな新種の魔物がいるかもしらないし・・・」
「わかってるわ。それで?先にレッドドラゴンを倒すんでしょ?水の神殿みたいに地下にいるのかしら?」
「ああ。地下3階にレッドドラゴンがいる。それまでは火の玉小僧やキャタピラー、レッドウルフやレッドゴブリンなんかが出てくるな。」
「メタリック系は出てこないの?」
「ここでは出てこないな。それに出てきても俺達はレベル50~55だからレベルも上がらないだろう。必要そうなアイテムもないし、最短距離で攻略でいいだろ。」
ユウキ達は火の神殿に入って、地下を降りていく。道中には魔物と何度もエンカウントするが、新しく覚えたユウキのかみなり魔法を筆頭にジュリアのレーザービーム、
ニーチェの水魔法でほとんど瞬殺だった。
「ユウキの言う通り、この辺の魔物は弱いわね。」
「まあ俺達が強すぎるんだけどな・・・。まあ早く魔法の絨毯を入手して、カツヤに渡さないといけないからここでもたもたする気はないしな。」
ユウキ達はサクサク地下を降りていき、地下3階に辿りついた。
(さて、レッドドラゴン戦だな。俺達のレベルじゃ苦戦はしないだろうからそこは問題ない。気になるのは仲間になるかどうか。テイムできるかどうかだな・・・)
水の神殿を攻略した時に、テイミングスキルを覚え、ニーチェはそこでテイミングした。魔物じゃないのにテイミング?とは思うが、それはユウキもいまだに不思議に思っている。
そして、ユウキはドラゴン種を1体はテイムしたいと思っていたので4つの神殿のどれかのドラゴンが仲間になってくれないかな?と思っていた。
(それにしてもテイミングのスキルが常時発動型なのは驚いたよな)
テイミングは魔物に対して使用する事ができず、倒した魔物が起き上がって仲間になりたそうな顔してこちらを見つめてくればテイミング成功というスキルだった。
(まあゲームではお馴染みのスキルではあるけど・・・女神様の話ならスライムはテイムできないらしいからな。ドラゴンはテイムしたいな。さすがにバスターゴーンは仲間にする気はないからもしなりそうなら断るけど。)
地下3階に辿りついたユウキ達はレッドドラゴンを見付け、戦闘が始まった。
当初の予定通り、レッドドラゴンは火のブレスを吐いてくるが、火のイヤリングで対策しているユウキ達には余裕だった。
ユウキのかみなり魔法、ジュリアのレーザービーム、リーネのレインボーショット、ニーチェの水魔法で瞬殺したのだった。
「あっけなかったな。」
「そうね。まあ安全に進めるならそれでいいじゃない。」
「そうだな。」
ユウキ達は無事に魔法の絨毯を見付けた。その後、魔王の幹部を倒す為に火の神殿を上がっていくのだった。
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