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異世界転生にチートは必須だよね 132話

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異世界小説
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異世界転生にチートは必須だよね

気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。

第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?

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『異世界転生にチートは必須だよね』の目次

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第132話 一方その頃・・・帝国の勇者は・・・



 

クリフ達王国の学生が3大国交流戦に向けて準備をして、会場のある帝国に向かっているように、帝国や聖国も3大国交流戦に向けて準備を進めていた。

帝国では勇者が完全に仕切っていた。だが仕切っていたと言ってもクリフとは違う意味で・・・

「とりあえず、武道会と個人戦は俺にまかせろ!。後は適当に組んでくれ。どうせ俺がいれば今年も優勝なんだ。気楽に行こうぜ。」

という一言から帝国の3大国交流戦の競技選びが始まった。

「でもパイン様・・・うまく振り分けないと・・・得手不得手もありますし・・・」
「大丈夫だ。交流戦の事を皇帝から聞いてる。俺の出る武道会と個人戦を優勝すれば他の競技は総合力が勝ってる帝国が頭一つ抜けているらしい。ならどんな組み合わせでも大丈夫だろ!」

「それは・・・」
「今年は俺がリーダーだ!俺にまかせておけ!」

「パイン様の言う通りですわ。」
「マイ!」

「あなたの序列は何位ですか?」
「うっ!・・・・5位です・・・」

「パイン様の序列は1位!!5位よりも高いのです。おわかりですか?ならパイン様の言う事が最も正しいのです。」
「・・・・すいません。わかりました。」

「さすがマイだ。俺の事をよくわかってる。」
「もちろんですわ。それよりもパイン様?少しお疲れではないですか?訓練も大事ですが休む事も大事ですよ。」

「そうだな。マイの言う通りだ。ちょっと休むか。おい!俺は休憩する。後はしっかりと訓練しておけよ。」

パインはマイとともに訓練を切り上げて学校から出ていくのだった。

「パインのヤツどっかいっちまったぞ!!どうするんだ!?」
「ナリア様。どうしましょうか?」

「・・・・そうね。パインがいなくなったのはちょうどいいわ。私達で競技メンバーの振り分けを行いましょ。今回は連覇がかかってるわ。絶対に負けられないの。みんなも協力して!!」
「まかせろ。」
「当たり前よ。」
「がんばりましょう。」

(パインのヤツ・・・マイとか言う女と一緒にいるようになって、より一層ひどくなったわ。前はひどかったけど、周りの意見とかはちゃんと聞いてたのに、今は自分の意見とマイの意見しか完全に聞かないし。すぐマイとどっかいっちゃうし雰囲気も最悪ね。こんなんで3大国交流戦大丈夫かしら・・・お父様にもちょっと相談してみましょうか。)

皇帝の娘で第一王女のナリアはパインの代わりに生徒をまとめていた。パインは序列は1位だが、自分勝手で周りの意見をきかない。わがまま放題だった。授業もすぐにサボる。気に食わない事があるとすぐに手を出す。生徒達からは恐れられて誰も近づかなくなっていた。

ナリアが競技メンバーを選出している頃、パインはマイとイチャイチャしていた。

「パイン様!もうすぐ3大国交流戦ですね。王国と聖国がここに来るんですよね?」
「ああ。王国はクリフの野郎とセリーヌ王女は来るだろうな。聖国からは聖女が来るだろう。セリーヌ王女に又会えるのは楽しみだな。聖女は顔を見た事ないけどかなりの美人らしいし・・・」

「どちらもパイン様にふさわしいですわ。帝国の王女。王国の王女。聖国の聖女。3人とも勇者様のモノになるのが一番だと思いますわ。」
「そうだな。3大国の美女は俺にこそふさわしいよな。」
「もちろんです。」

「もちろんマイも美人だぞ!!」
「ふふふ。うれしいです。」

(私の事はもうだいぶん信用してるみたいね。これで私の提案通り、3大国の美女を手に入れたら勇者はもう私の思うがままね。3大国交流戦で勇者に邪魔者を始末させるのもいいわね。あ~。今から考えなくちゃ。)

「でもナリアは俺の事かなり避けてないか?」
「まだ勇者様の魅力に気づいてないんですよ。それでしたら皇帝に言って、3大国交流戦で優勝したらナリアと婚約できるように言えばどうですか?」

「!?なるほど。その手があったか。よし早速テキサスに言いに行こう!」
「私は別の予定がありますので、別行動しますね。」

「そうか・・・わかった。」

パインは早速、皇帝のテキサスに会いに行き、3大国交流戦で優勝するかわりにナリアをくれ!と伝えた。

「うむ・・・そうだな。見事優勝する事ができたら考えておこう。」
「よし!絶対だぞ。言質取ったからな。」

「ああ。前回優勝してるからな。今回も優勝ははずせん。」
(ナリアには悪いが帝国の為だ・・・。)

その日の晩・・・
ナリアは父である皇帝にパインの事を話した。

「お父様!勇者パインは最近行動が特にひどいです。本当にパインは魔王を討伐するのでしょうか・・・いえ。討伐できるのでしょうか?」
「どんなに行動がひどくてもアイツが勇者である事には変わりない。うまく使えればいいんだが・・・さっきも・・・」

テキサスは3大国交流戦で帝国が優勝したらナリアをくれと言われた事を伝えた。
「えっ・・・・。どういう事ですか?あれほど、勇者は嫌だと言ったじゃないですか?」

「帝国の為だ。」
「・・・・それでも!!!」

「お前が勇者をうまく使って、魔王討伐まで行けば、帝国も世界は安泰なのだ。わかってくれ!!」
「・・・・わかりましたわ。」

(は~。勇者のせいで私も帝国もむちゃくちゃですわ。誰か私を・・・・帝国を救ってくれる救世主はいないのでしょうか・・・)

ナリアは嫌いな勇者の元に嫁がなければならないときき、とても憂鬱になったのだった。

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