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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった 第43話

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ゲーム世界に転生
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【よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった】

 

よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!

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『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

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第43話 これからどこに行けばいいのか・・・

 

転職を終えたユウキ達はベルの街で2週間程過ごしていた。これから船を利用して様々な所に行くのでここで実力をつける為にレベルアップをする事にしたのだ。

又、パルテ神殿があるこの場所は世界中から冒険者が集まってくる。世界中の冒険者からは様々な情報を得る事ができる。その点もあって、この場所にしばらくとどまる事にしたのだった。

もちろん、周辺にメタリックなスライムが出て、レベル上げも容易にできる事もこの場所を選んだ大きな理由だった。

「よし!!これで今日10匹目のメタリックスライムだ!!」
カツヤの剣がメタリックスライムに命中し、メタリックスライムは消えていった。

スライム王国とは違ってベル周辺ではなかなかメタリックスライムは現れない。その中で1日に10匹ものメタリックスライムを倒せたのは幸運だった。

「レベルが上がったぞ!!」
この日、カツヤはレベル30に到達した。

カツヤの能力は勇者らしいの一言だった。かなり強い!!

【名前】カツヤ
【職業】勇者
【レベル】30
【HP】300
【MP】250
【力】250
【体力】230
【守り】220
【魔力】210
【敏捷】220
【賢さ】200
【運】250

勇者のステータスはレベル99で平均800になる超最上級職業だ。戦士、武道家、僧侶、魔法使いなどの下級職のレベル99の平均ステータスが200なのでそのすごさがよくわかるだろう。

カツヤは現時点で下級職のレベルカンストの者よりもステータスが高い。

「私もレベル20になったよ。」
アイは上級職の巫女だ。レベルが20になったようだ。

「私はレベル31ね。」
ジュリアは上級職(レア)の王女だ。カツヤと同じく転職しなかったのでレベルは31まで上がっていた。

「私はレベル18だよ。」
リヨンは上級職(レア)の精霊士だ。通常の上級職よりもレベルを上げる為の必要経験値が多いようでアイよりもレベルは低かった。

「あたしはレベル19だね。」
アイカは上級職(レア)のくのいちだ。リヨンと同じようにレア職の為、アイよりもレベルは低い。

「俺はレベル20だな。」
ユウキは大魔法使い・・・という設定になっているのでアイと同じレベルを伝えた。
実際は英雄レベル53だ。アイたちが転職してからのメタリックスライムレベリングで2つレベルが上がっていた。

「みんな順調にレベルが上がってるな。そろそろ次の目的地に向かっていいかもな。」

レベル上げを終えたユウキ達は今後の目的地について食堂で話していた。
ちなみにカツヤの両隣はアイとアイカが座っていた。

アイは元々カツヤに惚れていた。この2週間勇者としての力が覚醒したのかアイは更にカツヤにお熱だった。それはもう傍から見てもよくわかるぐらいに・・・

同じくアイカもカツヤの強さに惹かれてべったりしている。
カツヤは終始ごきげんだった。

(カツヤのハーレム気質が目に見えるようになったな。これから手当たり次第に手を出していくだろうな~・・・)

リヨンは我関せずと言った感じだ。エルフの代表として勇者とともに冒険をする事として割り切ってるみたいだ。

ジュリアはそんなカツヤを変なモノでも見るような目で良く見ている。
(そんなに露骨にいやな顔したらカツヤにバレるぞ!やるならわからないようにしろよな。)

「それでカツヤ!どこに行くの?」
「そうだな~。とりあえず魔王を倒す為には勇者装備シリーズを集めるのが一番だよな。」
「私も色々聞いたけど勇者装備シリーズって盾はプラネットって国にあるんだよね?」
「ああ。船で南に向かったらあるらしいな。それに勇者の兜は最北の洞窟の奧に眠っているって噂だ。」

「ほかの装備はどこにあるかわからないな。」
「まあとりあえず勇者の盾か勇者の兜だな。洞窟は魔物も出るし先に勇者の盾からゲットするのが無難かな。」

「カツヤさん!勇者装備を集めるの時間がかかってしまうと魔王の脅威が広がるかもしれません。これは提案なんですが、パーティを2つに分けるのはいかかでしょうか?」
「二つに分ける?」

「はい。カツヤさんとアイさん、リヨンさんとアイカさんはカツヤさんの言うようにプラネットに行き、勇者の盾を見つけてきてください。私とユウキさんは一度、ポルートに戻り、勇者の剣と勇者の鎧の場所を探そうと思います。」
「ユウキと?」

「はい。ポルートの城の書庫なら勇者装備シリーズの情報があるかもしれません。ユウキさんならテレポートの魔法でポルートにもすぐいけますし、そこで勇者装備シリーズの情報が得られれば2つにパーティを分けた分、勇者装備が一気に二つ手に入る事になります。」
「たしかにそれは名案だな。」

(ジュリアナイス!!!。カツヤの最近の行動は目に余るからな。アイはつらい思いをするかもしれないが、カツヤと一緒にいると俺まで不幸になるからな。)

ゲームではカツヤが様々な女性に手を出すので、アイは次第にカツヤに嫌気が差すようになる。そこでアイはカツヤからユウキに乗り換えるのだが、最終的にアイに裏切られてユウキは死んでしまうのだ。

(実際に体験してみるとアイに対してもそれほどもうなんとも思ってないんだよな。それよりも俺はこのゲームの世界を楽しみたい。自由に行動して俺だけの冒険をしてみたいよな。まあジュリアと一緒の冒険っていうのもおもしろそうだし。)

ジュリアの提案に、カツヤ達はどうするべきか考えるのだった。

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