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聖なるミラーを使った事により偽王妃が魔物に姿を変えた。
「正体を現したないくぞみんな。」
カツヤの号令でカツヤ、アイ、ユウキ、ジュリアが構える。偽王妃との戦闘が始まった。
「よくぞ正体を見破ったな。このままこの国を拠点にして世界を征服つもりでしたがしょうがありません。ここであなたたちを倒して再度、王を操れば済む事ですから。それよりもあなた?とても強そうですね。」
目の前の偽王妃はそういうとカツヤに魔法を放った。警戒していたが何も飛んでこなかったので油断していると・・・カツヤが隊列を離れて偽王妃の隣で構えた。
「カツヤ!?何してるの?」
(そうだった!こいつは魅了の魔法が使えるんだった・・・あまり成功率が高い魔法じゃなかったから忘れてたよ。混乱っていうのか魅了にかかると味方に攻撃するかその場で武器を振り回して自滅するんだよな~。でも現実問題なら偽王妃の隣に行った。って事は敵になったって事だよな?どうすればいい?衝撃を与えれば正気に戻るのか?」
「アイ!カツヤは魅了にかかってるみたいだ。見ろカツヤの眼を。ハートになって顔がすごくだらしなくなってる。」
「ホントだ!?気持ち悪い・・・」
「とりあえず偽王妃を集中して倒そう。偽王妃が倒れればカツヤも元に戻るはずだ。」
(といってもカツヤのいないパーティでの戦闘はきついよな。俺の魔法だけが頼りって感じだもんな。)
「王女様、灼熱の杖を使って攻撃してください。この際、カツヤも攻撃を受けるのはしょうがないと思います。」
「わかったわ。」
ジュリアが灼熱の杖で攻撃し、ユウキがアイスの魔法を唱えて偽王妃を攻撃する。カツヤが剣をかまえてこっちに突撃してくるが、スキルを使って来ないのでユウキが防いで、喰らったダメージをアイが回復する。
カツヤが一向に正気に戻らないが、ユウキの魔法とジュリアの灼熱の杖による攻撃で偽王妃にはどんどんダメージを与えていった。
分が悪いと思ったのか偽王妃は再度魅了の魔法を使ってきた。
「お前も私の魅了魔法でこちらにくるのだ!」
ユウキは魅了魔法を受けた。
(やばい!!・・・・って何もないぞ。魔法防御が高いからか??それともやっぱりゲーム通りそれほど成功率が高くないのか?でもこれはチャンスだ。かかったふりして近づいて至近距離からばれない様に魔法を放ってやる。)
ユウキは魅了魔法にかかったふりして隊列から離れてふらふらっと偽王妃の元にむかった。
「そんな?ユウキ!?」
アイが叫ぶがユウキはその声を無視して偽王妃の元に向かって行く。
「これで勝負は決まったな。魔法使いがいなければお前達なぞどうにでもなる。降参せよ。私がこの国を使って世界を征服するのを傍で見てるが良い。」
偽王妃が勝ち誇った顔をしていたが、その後ろにユウキが近づき
「油断したな。お前はここで死ぬんだよ。メガファイア。」
ユウキはアイやジュリアに見えない様に偽王妃の背中からメガファイアを唱えた。メガファイアは魔法使いレベル15設定のユウキではまだ使えない事になっているからだ。
油断していた所に背後から強烈な火魔法を喰らった偽王妃はそのまま炭になった。
「よし。倒せたな。」
「ユウキ!!魅了魔法にかかってたんじゃないの?」
「ああ。かかったふりをしてたんだ。」
「よかった。」
「あれっ??俺はどうしたんだ?」
カツヤが正気に戻ったみたいだ。
「カツヤ~。あなた魅了魔法にかかって私達に切りかかってきたのよ?」
「えっまじで!!??全然覚えてないぞ?」
「勇者なんだからしっかりしてよね。ユウキが倒してくれたのよ。」
「ユウキ?本当か?」
「ああ。油断してた所を後ろから魔法でね。」
魅了が解けたのはカツヤだけじゃなかった。
「お父様!!」
「ジュリア!!これはどういう事だ?」
「お父様はお母さまに化けた魔物の魅了魔法にかかっていたの。今その魔物を勇者様が倒してくれたのよ。」
「おお~本当か!?それは助かった。ヨーコとジョンはどこだ?」
「ジョンお兄様は地下の牢屋に捕まってると思うわ。お母さまはわからないわ。一緒に地下に捕まってるといいんだけど・・・」
正気を取り戻した王様が指揮をとって、すぐに地下に居る王子様と王妃様は助け出された。ポルート城でのイベントは無事終わったのだった。
「勇者よ。よくぞ我が国を救ってくれた。礼を言う。」
「勇者として当然の事をしたまでです。」
「さすが勇者だな。魔王討伐期待しておるぞ。東に向かい砂漠を抜けるとパルテ神殿がある。そこでは転職ができる。勇者以外の仲間を転職させて上位の職業に付ければ魔王討伐の大きな力になるだろう。それにベルの街にはカジノがある。そこの景品は特殊な武器や防具もある。行ってみるのもいいじゃろう。」
「ありがとうございます。」
(そうか。次は砂漠を抜けるんだったな。砂漠~。野宿きつそうだな・・・あそこにはピラミッドがあるけどいくのかな?あれってフリークエストだから行かなくても進行には影響しないもんな~。)
「それでじゃ。ジョンを旅のお供に一緒に連れて行ってくれんか?」
「王子様をですか?」
(きたきた。一人目の仲間、剣士のジョン。なかなか強いしイケメンなんだよな~。)
「お父様。その件でお話しがあります。」
ジュリアが王様の話をさえぎった。
「お兄様はこの国の王子として国を支える役目があります。勇者様の旅のお供が私ジュリアが致します。真実の塔でもパーティを組んでいたのでその方が勇者様も良いと思います。」
(えっ・・・え~~~!!??何それ?そんなのゲームになかったけど・・・)
ゲームでは仲間になるはずのジョンだったが、ジュリアの提案によりジュリアが仲間になる流れになるのだった・・・
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