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よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった 第57話

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ゲーム世界に転生
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よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!

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『よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった』の目次

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第57話 ゴッドスライム(ホワイト&ブラック)!?



お馴染みのスライム王国でレベル上げを行っていたユウキ達。ダブキンを中心に倒してレベルを上げていると、視界に見た事のなかった真っ白いスライムが現れた。

鑑定すると・・・ゴッドスライムという新種のスライムだった。

「ジュリア!リーネ!あの真っ白いスライムを倒すぞ!」
ユウキはジュリアとリーネに言葉を掛けると白いゴッドスライムに向かって行き、メタル斬りを放つ。

「ガキン!!」
「はっ!?メタル斬りが効かない・・・。」

ユウヤの使ったメタル斬りは白いゴッドスライムには聞かなかった。正確には鑑定にあったように1ダメージしか与える事が出来なかった。

攻撃を受けた白いゴッドスライムはすぐに逃げ出した。
おいかけようとするユウキだったが、敏捷3,000ではとても追いつけなかった。

「ユウキ!あのスライムがどうかしたの?たしかに今まで見た事ないスライムだったけど・・・」
「ああ。あれはゴッドスライム(ホワイト)って鑑定に出たんだ。多分女神様が言ってた新種のスライムだと思う。俺も初めてみるスライムだったから。」

「新種!?どんなスライムだったの?」
「守りと敏捷が3,000で1しかダメージを与える事ができないらしい。メタル斬り使ったけど効かなかったし・・・」

「それは・・・。」
「ユウキ様。別に無理して倒さなくてもいいんではないでしょうか?」

「いや鑑定で見たらゴッドスライムは大量の経験値と大量のお金を得る事ができるらしい。それにゴッドスライム(ブラック)を一緒に倒すと神剣スライムソードってのが手に入るらしいんだ。」
「ゴッドスライム(ブラック)って・・・あそこにいる黒いスライムですか?」

リーネが指さした方を見ると、真っ黒いスライムがいた。
「あれだ!!」

ユウキは鑑定する。

【名前】ゴッドスライム(ブラック)
スライム系の頂点に位置するスライム。魔力と力は3,000あり、速攻で倒さないと、即死するかもしれない。一緒にいるゴッドスライム(ホワイト)を一緒に倒せば神剣スライムソードをドロップする。が、ブラックを倒すとホワイトはすぐに逃げ出す。ブラックを倒しても経験値、お金はさほど得る事ができない。

「はっ!?やばい!!リーネ!!弓であのスライムを攻撃してくれ!!」
「えっ・・・はい!!」

リーネは黒いスライムに向けて矢を放つ。リーネが放った矢は一直線に黒いスライムに向かって行き、矢が当たると黒いスライムはあっけなく消滅した。

「えっ!?」
あまりにもあっけなく倒せたのでリーネが驚く。

(なるほど。黒いスライムは攻撃が高い代わりに耐久系が弱いって事か。でも黒いスライムを倒すと白いスライムは逃げる。同時に倒せるのかこれ・・・。だが放置できない・・・うまくできてるな・・・)

「ジュリア!リーネ!黒いスライムを見付けたら教えてくれ。ただ、遠くで見つけた時だけだ。近くにいた場合は速攻で倒してくれ!」
「どういう事?」

ユウキはゴッドスライム(ホワイト&ブラック)の特性を説明した。

「そういう事ね。でもそれって同時に倒す事って可能なの?」
「ジュリアの言う通りね。黒いスライムだけ倒しても全然メリットないし・・・何か良い方法があるんですか?ユウキ様?」

(そうなんだよな~。メタル斬りで倒せないなら会心の一撃を期待して何度も戦うしかないよな。リーネが弓でブラックゴッドを攻撃して、その間にホワイトゴッドに向かって行って俺をジュリアが攻撃するのが一番倒せる確率が高いかな。)

ユウキは作戦をジュリアとリーネに説明する。

ダブキンを目当てにレベル上げに来たユウキ達だったが、思わぬ新種の登場に目標を変えてスライム王国を歩きまわった。

だが、ゴッドスライムは比較的よく出て来たが、ホワイトゴッドスライムは全く倒す事が出来なかった。しかもゴッドスライムを優先したため、ダブルキングメタリックスライムが出ても、ゴッドスライムに向かった後はすでに逃げ出していた。

結果思うようにレベル上げもできずゴッドスライムを倒せない。そんな悪循環だった・・・

「今日は散々だったな。目的のレベル上げも満足にできなかった。明日もう一日だけ挑戦しようか。それでダメだったら諦めよう。」
「そうですね・・・」

ユウキ達はベルの街にテレポートしていく。

「それにしてもゴッドスライムはやっかいだな。攻撃が効かないとかどう倒したらいいんだよ!!」
「ブラックを倒さなかったらホワイトもすぐには逃げないと思うんですけど・・・」
「でもブラックの攻撃を受けたら俺達即死するぜ?」
「そうですね・・・」

するとジュリアがふとユウキに質問をしてくる。
「ユウキははじめっからあそこでレベル上げしてたのよね?メタル斬りのスキルなんて持ってないときから。レベル1の時はどうやってメタリックスライムを倒したの?」

「ん?そりゃ聖なる泉の水を使って・・・あっ!!」

ユウキはそこで聖なる泉の存在を思い出した。
「そうだ!!聖なる泉の水を使えばゴッドスライムを倒せるかも。よくわからないけどメタリック系のスライムには聖水が効くんだ。」

「聖水・・・ですか?」
「ああ。レベルが低い時は木の上に隠れて、メタリックスライムが出たら聖水のビンをぶつけて倒してたんだ。」

「そんな事が・・・。でもゴッドスライムに効くでしょうか?」
「それはやってみないとわからないけど・」

(でもゲーム世界の事を考えるとできる気がする。これで聖水でも倒せなかったムリゲーだもんな。)

ユウキは明日こそは真っ白いゴッドスライムを倒す!!と気合を入れるのだった。

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