【よくある転生だった!だが俺は勇者じゃなかった】
よくある異世界転生。俺こと、美波勇気もテンプレのように毎日毎日の残業残業で倒れてしまった。ここでテンプレならチートを授かるモノだが、気づいたらゲームの世界にいた。そう、昔少しだけ流行ったドラゴンファンタジーのゲームの世界だ。有名ロールプレイングゲームを真似て作られた為、そこまで人気はなかったが俺はこのゲームが好きでけっこうやりこんでいた。勇者だったらハッピーエンドを迎えたのに、俺が転生したのは勇者とともに魔王を討伐する友人のキャラだった。一緒に魔王を倒したならそこそこ良いキャラじゃね?と思うかもしれないが、このキャラ。魔王と戦う直前に好きな人を勇者に取られてそのままヤケクソになって魔王に向かって死んでしまうのだ。。。俺は死にたくない。ゲームの知識を活かして生き残るしかない!!
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第45話 英雄王の宝玉ゲット!!!
ポルートの王城の書庫で職業に関する情報を探すユウキとジュリア。
「さすが王城の書庫だな。めっちゃ本があるじゃん。」
「ええ。ポルートの書庫はこの大陸でも最大級の書庫ですわ。でも多すぎて探すのが大変ですね。」
「たしかに。」
(それでも書庫の本を1冊ずつ確認できるのはゲームではなかった事だからすごい興味があるな。)
歴史の本、料理の本、職業の本、スキルの本、小説から大人の本までポルートの書庫には様々な本があった。
「とりあえず探すのはユニーク職業についての本でよかったのですか?」
「ああ。スキルとか普通の職業とかは俺は全部知ってるからね。」
ユウキとジュリアは端から端まで書庫の本を確認して、目当ての本を探していく。
「おっ!!これがそうじゃないか。」
ユウキは『ユニーク職業とは』という本を見つけた。
「ジュリア!!これじゃないか?」
「ユニーク職業とは・・・ユウキさん!これでまちがいなさそうですね。早速見てみましょう。」
ユウキとジュリアは見つけた本を開けて読んでいく。
その本には・・・
ユニーク職業とはその人の種族や性別、称号や経験などによって現れる特殊な職業である。この世界の職業は下級職、上級職、最上級職とあるがユニーク職業は上級職から最上級職までのランクがある。
私が見つけたユニーク職業は『炎の料理人』、『ギャンブラー』、『ヒモ男』、『ボディビルダー』、『ひきこもり』、『オタク』、『大富豪』、『マジシャン』、『侍』・・・など多くあるが、正直な所発動条件やそれぞれの職業のステータスなどの強さはあまりわかっていない。
ただ、どの職業も特殊な職業なので、珍しいスキルを習得する事ができる。この本を見ているあなたはきっと、今まで聞いた事のない職業が発現したのでしょう。どうかその職業に転職してユニーク職業を世に広めてほしい。
「「・・・」」
「実際よくわかってないみたいだな。」
「そうですね。」
(主人公の職業とかはちょっと興味あったんだけど、なってみないとわからないんじゃとりあえず保留だな。)
「わかった。とりあえずユニーク職業については一旦保留にしよう。あとはジュリアの転職条件に関してだけど、女帝っていう職業の名前がわかってるなら、多分条件はジュリアのレベルと女帝の宝玉だと思う。」
「宝玉・・・ですか?」
「ああ。俺が英雄王に転職するのに英雄王の宝玉がいるって話をしただろ?最上級職はだいたい宝玉とレベルが条件になってるんだ。で宝玉はだいたいは魔物からのレアドロップアイテムなんだ。」
「魔物のドロップ!?」
「俺の英雄王の宝玉は、漆黒の侍っていう魔物を倒した時に低確率でドロップするんだ。ちなみに漆黒の侍は魔王城の地下2階に現れる魔物だよ。」
「それは・・・じゃあ宝玉を手に入れるのはかなり難しいですね・・・」
「そうでもないよ。ただ、どの魔物が落とすのかわからないときびしいね。宝玉を落とす魔物が分かれば集中的に倒せばいつかはドロップするからね。」
(だいたい500体程倒したら1個ぐらいはドロップするかな。)
「あれ?でもユウキさん!英雄王の宝玉は祠にある。と言ってませんでしたか?」
「うん。魔物のドロップ以外でも手に入れる事はできるんだ。もちろん手に入れる事ができない宝玉もあるけどね。」
「わかりました。でもここの書庫には女帝の宝玉の情報はないと思います。過去に女帝になった人がいれば私も知ってるはずですから。」
「それはそうか・・・。じゃあとりあえず情報収集はここまでにして英雄王の宝玉を取りに行こうか。」
「はい。」
ポルートでの情報収集を終えた2人はユウキのテレポートでロッテルドの城下町に向かった。
「ここからはフライの魔法で目的地に向かうよ。」
「はい。よろしくお願いします。」
ピラミッドに向かった時のようにジュリアを抱えて、ユウキはフライの魔法を使って英雄王の宝玉がある、海に浮かぶ孤島に向かった。
1時間程飛行すると小さな島が見えてきた。
「あった。あの島だ。そのまま祠まで飛んで行くよ。」
「はい。」
目的の祠までフライの魔法で飛んで行ったユウキは祠に着いたのでジュリアをおろす。
「この中に英雄王の宝玉があるんですか?」
「そうだよ。この扉が『最強の鍵』がないと開かないんだけど、扉を無理やり破壊したら鍵がなくても入れるかな。と思ってね。」
「扉を壊していいんですか?」
「かまわないでしょ。」
ユウキは躊躇なく扉を破壊した。案の定扉は簡単に破壊できた。といっても破壊したのは扉についているガラスの部分だけだったが・・・
「これ扉の鍵は頑丈だけど、ガラス部分は簡単に壊れると思ってたんだよ。」
(ゲームじゃ扉を破壊する選択肢がなかったからそもそも扉を頑丈に作ってなかったんだろうな・・・)
ユウキは破壊したガラスの部分から中に入った。
祠の中には豪華な宝箱が二つ並んでいた。
「宝箱ですわ。」
「うん。どっちだったかな??忘れたけどどっちかが英雄王の宝玉でどっちかが人食い宝箱だったと思うよ。」
「!?」
宝箱を開けようとしたジュリアがピタっと止まった。
「俺が開けるからまあ見ててよ。」
ユウキは左の宝箱を開けた。すると・・・宝箱がそのままユウキに攻撃してきた。
「ありゃ。外れた・・・しょうがない。ギガスラッシュ。」
ユウキは人食い宝箱にスキルを放った。ギガスラッシュが直撃した人食い宝箱は一瞬で消えていなくなった。そして・・・虹色に光る小さなコインを落とした。
「コインをドロップしましたよ。」
(なんだ?このコイン・・・メダル!?・・・もしかしてこれは集めるとレアなアイテムと交換してくれるやつじゃ・・・いやいやいやドラゴンファンタジーにはそんなアイテムなかったぞ。なんだこれ???)
「ユウキさん?」
「・・・!!ちょっと考え事してたよ。そのコインは一応取っておこう。後で役に立つかもしれない。」
ユウキはコインをアイテムボックスにしまい、右の宝箱に手を伸ばす。宝箱を開けると目的の英雄王の宝玉があった。
「よし。ちゃんと英雄王の宝玉があったな。」
「やりましたね。さっそく転職しにいきましょう。」
英雄王の宝玉をゲットしたユウキはテレポートの魔法を使ってベルの街へと移動したのだった。
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