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第37話&第38話 高等学校の入学試験に挑戦するクリフ【テンプレ期待だ!!】

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異世界小説
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第37話 明日は入学試験、テンプレを期待しすぎるクリフ

スライムのテイムに成功したクリフ。スイムと名付けたスライムは先ほど真っ二つにしたゴブリンを取り込んでいた。

「スイム、ゴブリンとか取り込んで大丈夫なのか?」
素材にもならないゴブリンは焼却処分が基本である。討伐証明の左耳と魔石以外はいらないモノなのはこの世界の常識だった。

「ピッキー」
身体をくねくねしながら、ゴブリンを取り込むスイム。
なんとなく、大丈夫という感情が伝わってきた。

「ならスイム。魔石だけ取り出す事はできるか??」
「ピキピッキー。」

できるようだ。スイムは器用にゴブリンを取り込んで、魔石だけ取り出した。
ゴブリンはスイムの10倍程の大きさもあるが、難なく取り込んだ。

(これは魔物を狩った後の処理が楽になるな。そしてテンプレなら魔物を取り込んだスイムは能力が上がる。能力が上がったら進化ができるようになって、ゆくゆくは人化スキルを覚える。うまくいけばいいな~)

全てがテンプレ通り行くかわからないが、ここ異世界。可能性は多いにある。夢?ハーレム妄想を膨らませるクリフであった。

「スイム。まだまだ魔物は持ってるけどいるか??」

スイムは
「ピキー。ピキピッキー。」と身体を大きく振るわせて僕に近づいてきた。

「よしじゃあアイテムボックスから出すから頼むぞ。たくさんあるから好きなだけ取り込んで大丈夫だぞ。あっでも魔石は残しておいてくれよ。あとでギルドに売却するんだから。」

僕はアイテムボックスよりゴブリンやスモールラビットなどの魔物を取り出してスイムに与えた。

全部取り込む事は出来なかったが、スイムはすごいスピードで取り込んでいき、満足したのか、僕に近づいてきて、そのまま僕の身体をよじ登ってきた。そしてそのまま頭の上に乗って、ピッタリサイズに収まった。

僕はスイムを鑑定してみた

【名 前】 スイム
【年 齢】 5歳
【種 族】 スライム族
【身 分】 スライム
【性 別】 女
【属 性】 水・空間
【加 護】 スライム神の加護
【称 号】 クリフの従魔

【レベル】 1 → 10
【H  P】 5 → 50
【M  P】 5 → 50
【体 力】 5 → 50
【筋 力】 5 → 50
【敏 捷】 5 → 50
【知 力】 5 → 50
【魔 力】 5 → 50

【スキル】 収納・物理耐性・分裂・吸収

(お~。魔物を取り込んだらレベルが上がってるぞ。まだかなり弱いけど、強い魔物とか与えたらスキルとかも覚えるだろうな~。これはかなり期待できるぞ。)

スイムに魔物を与えたクリフはスイムを頭に乗せたまま、王都に帰っていた。
だが、王都に入ろうとした時に門番に止められた。

「君。その頭の上に乗ってるのは何だい?」
(あっっ。スイムの事忘れてた。そうか魔物って街に入れる事できないのかな)

「スライムです。さっき草原でゴブリンに襲われるのを助けたら、なつかれちゃって。スライムは街に入る事はできないんですか?」

「人を襲わないなら大丈夫だから、ギルドで従魔の登録をしてください。登録のない魔物は街で殺されても何も言えませんから。」

この世界にはテイマーもいる。その者たちは冒険者ギルドで魔物を登録している。ただ、スライムを従魔登録している冒険者はいなかった。スライムは最弱の魔物と世間では知れ渡っているので、誰も従魔にしようと考えなかったからである。

「丁寧にありがとうございます。早速ギルドに行ってみます。」
僕は冒険者ギルドに足を運んでスイムを従魔登録した。

「エリーさん。スライムをテイムできたんで従魔登録したいんですが?」
対応してくれたのはいつものエルフのエリーさんだ。

「クリフ君。こんにちわ。スライムをテイムしたんですか?クリフさんってテイムのスキル持ってるんですか??」

「え~っと、持ってなかったんですが、ゴブリンに襲われてるスライムを助けたらなつかれちゃって・・・そのままなんかテイムできちゃいました。」

「そうなんですね。魔物のケガを治して一緒に過ごしたり、赤ちゃんから一緒にすごしたらテイムの才能が無くてもテイムできるらしいですけど、クリフ君は本当に色々やらかしますね。」

エリーに呆れらたクリフであった。

無事に従魔登録が終わったので、宿屋に戻るとミーケに声をかけられた。
「クリフ君。頭の上にゼリー乗っけてどうしたの?」

ミーケはクリフが頭に水色のゼリーのようなモノを乗っけてるのを発見した。
頭にスライムを乗せている人間などいないので、実は宿屋に来るまでに様々な人に変な目で見られていたのをクリフは知らなかった。

「今日、従魔にしたスライムだよ。名前はスイムって言うんだ。スイム!降りてきて」

スイムは頭から降りて、宿屋の受付のテーブルに乗った。
「えっスライム・・・魔物だけど、大丈夫なんだよね。」

「うん。テイムしてるからね。スイムは人を襲わないよ。多分」

ミーケがスイムをツンツンしている。じゃれあっている姿はすごく和む。
「冷っとして気持ちいいね。スイム。私はミーケだよ。よろしくね」

スイムも「ピキっ」と返事をしていた。
「あっスイムって一緒に宿屋に泊まっていいのかな?」

「スイムは小さいし、そのままクリフ君と部屋に泊まって大丈夫だよ。食事とか2人分いるならそれはお金かかるけどね。」
とミーケが言ってくれた。

「わかった。食事はこっちで用意するから大丈夫だよ。」
と言ってクリフは部屋に入っていった。

クリフとスイムはその日から、魔物を狩ったりギルドに素材を売ったり試験の勉強をしたりと、1人と1匹で入学試験までの日を過ごした。

「よし。ようやく明日は入学試験だな。王都に来てまだ1週間だけど、さすが王都、かなり充実した日だったな。でも本番は明日だ。学科試験は問題ない。実技は水晶で魔力測ったりするのかな?水晶壊すのはテンプレだよな~。実技で試験管を倒すのもテンプレだし、魔法の試験で的を破壊するのもテンプレだ。どうしよっかな~」

明日の試験の事を考えてニヤニヤしながら眠りについた。
試験でやりすぎて、不名誉な称号が増える事をこの時のクリフは知る由もなかった。

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第38話 入学試験開始 さっそくのテンプレ1発目

今日は高等学校の入学試験日だ。
このサリマン王国では優秀な子供が11歳から15歳まで王都で学問を学ぶ事ができる。もちろん入学試験はある。貴族の子供にとっては貴族同士の仲を深めるとともにここで貴族の在り方や内政を学ぶのである。

ただ、貴族であれば誰でも入学できるわけではない。先ほども述べたが、高等学校では入学試験がある。つまり、合格しないと入学できない。まあ貴族からの裏金などで裏口入学する学生は一定数いる事は否定できない。が、基本はちゃんと勉強しておかないと入学できない。クリフも辺境伯家の次男として入学に臨んでいた。

「よし。今日は入学試験だな。目立たないようにチートは駆使する。色んな人と出会いハーレムを形成する。面倒事が起きないように目立たない。がんばっていくぞ」

基本楽観的なクリフはチートとかハーレムとか目指すのに目立たないっていう事が無理だという事に気づかない。そんな事は不可能なのに。

「スイム行こう。」
スイムをポケットにいれて宿屋でミーケに挨拶しようとしたら今日はミーケじゃなくてミーケのお母さんが受付をしていた。

スライムのスイムは身体を大きくしたり小さくしたりの伸縮が自由な為、クリフは頭に乗せずにポケットにしまっていた。

「おはようございます。サーシャさん。ミーケはいないんですか?今日は入学試験だから一緒に行こうかと思ってたんですが??」

「あらおはようクリフ君。ミーケは1時間前にはもう出たわよ。」

(えっミーケ家出るの早くない??・・・うん。別に時間に間に合わないとかじゃないよな。ちぇっ。一緒に行って仲を深めようと思ったのに・・・事前に試験一緒に行こうって言っておけばよかった。)

「そうなんですね。ありがとうございます。じゃあ僕も行ってきます。」
「クリフ君。試験がんばってね。」

サーシャに見送られてクリフは高等学校へ向かって行った。
ちなみにサーシャも獣人であり、ミーケと同じように尻尾と猫耳がある。

学校の門に来ると大勢の同学年と思われる人がいた。
「たくさんいるな~。ここにいる人全員試験受けるのか~。試験があるんだから全員合格はしないだろうけど、もしかして倍率ってかなり高いのかな・・・」

(おっ。男爵令嬢発見。こっちは準男爵家長男。騎士爵っていうのもあるな。貴族がやっぱり多いよな。学校って言うぐらいだからお金もかかるだろうし、この世界なら学校って貴族以外には敷居が高い気がする。)
門をくぐって、同学年になる人を鑑定しながら人間観察をしていると、

「お前、僕にぶつかってきてどういうつもりだ。僕が誰だかわかってるのか?」と誰でもわかるテンプレ展開が現れた。

(きた~!?。これは助けに行くしかないっしょ。)
僕は声のする方に近づいて行った。

声を掛けたであろうぽっちゃりした男性と、その男性に取り巻く2人の男性、対してぶつかって尻餅をついている可愛らしい黒髪の女性が目に入った。

「ごめんなさい。キョロキョロしてて」とその女性は謝るが
「僕は伯爵家の次期当主だぞ。その僕に平民がなれなれしく近寄るな。謝罪は当然だろ。僕にぶつかったんだ。土下座するのが普通だぞ。」

(は~。何意味わからない事言ってんだか。ちょっとぶつかっただけだろ?そもそもぶつかるって両者悪いだろ?)

意味のわからない事を言っていた貴族は無視して僕は女性に手を掛けた。
「大丈夫ですか。」
「えっっはい。」

女性を立たせて、今度は貴族に向かって言ってやった。
「どういう事があったか知らないけど、ちょっとぶつかっただけだろ?それで土下座って意味不明じゃん。謝ったんだし、それで十分だろ。」

「何~。貴族である僕にぶつかったんだぞ。それなりの対応があるだろ??」
「「そうだ。そうだ。ブラン様は伯爵家の次期当主だぞ。ケガしたらどうするんだ?」」

取り巻きも含めて、僕にも意味わからない事を言ってきたので、
「いやいや、ぶつかっただけでケガするってお前どんな身体してんの?病弱なんじゃない。それなら試験なんか受けずに家帰れよ。」

クリフはテンプレ対応がちゃんとできるか不安だったが、現場に来て見ると人として普通の対応するだけで大丈夫なんだと気づいた。

(テンプレだからうまく対応しなきゃって思ったけど、別に自然に対応したら何とでもなりそうだな。意味わからん事言ってくるやつに正しい事言えばいいだけだからな。)

「僕は伯爵家の次期当主だぞ。お前、僕の事知らんか?」

試験勉強などは辺境伯領でしていたクリフだったが、辺境の田舎の為、貴族の交流などまったくなかった為、他所の領の事などは全く知らなかった。

「知らんし。試験の参考書に載ってるの?。載ってないなら知ってる訳ないじゃん。お前こそ頭大丈夫なの?」

「お前~。不敬だ。不敬罪で訴えてやる。」

その言葉に黒髪の女性は顔が真っ青になるが、
「大丈夫だよ。たしか学校では身分の差は関係ないはずだから。」
(それに伯爵と辺境伯じゃ僕の方が身分が高いしね)

いつの間にか、僕達の周りを人が取り囲んでいて、見世物みたいになっていた。
その取り囲んでいる所から学校の関係者らしき人が現れて、

「何してるんですか?ここでもめ事を起こすなら試験を受けさせませんよ。」
と注意しに来た。

「ブラン様。試験が受けれなかったらご当主様に叱られます。」
取り巻きがブランに伝え、
「そうだな。お前らここは見逃してやる。ありがたく思えよ。」

とブランは取り巻きを連れて逃げ去って行った。残された僕は
「あの、助けてくれてありがとうございました。」

と、見事にテンプレをこなし、新たな女性との出会いが始まるのであった。

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