僕は今、領都を出て東にある岩場に来ていた。
魔の森での魔物狩りを順調にこなしていた僕は7歳になり、基本学校に通っていた。基本学校と行っても前世の幼稚園とか小学校みたいなもので、授業は先生が文字の読み書きを教えたり、算術を教えたり、身体の動かし方(体術とか剣術とか魔法の簡単なモノ)を教えるぐらいだ。
(基本学校がこんなに暇な所だとは思わなかったな。なにせ学ぶ事が何一つないんだからな~。。。)
そう。読み書きは家庭教師に習ってすでに覚えており、文字を覚えれば前世の記憶がある僕は国語も算数も小学校レベルでは簡単すぎた。更に神童と呼ばれる程なので体術も剣術も魔法も周りとレベルが違いすぎて、授業は常におとなしくしている状況だった。
学校終わりや休みの日は一人で色々で歩くようにあり、今日は岩場で新しい魔法を開発しようと思っていた。
「よし。ここなら魔法を使っても周りに迷惑はかからないし、色々練習できそうだな。」
クリフは周りにだれもいない事を確認して
「まずはステータスオープン」
【名 前】 クリフ・ボールド
【年 齢】 8歳
【種 族】 人族
【身 分】 辺境伯家次男
【性 別】 男
【属 性】 火・水・風・土(光・闇・時・空間)
【加 護】 創造神の加護・魔法神の加護・剣神の加護・武神の加護
【称 号】 (転生者)・神童
【レベル】 10
【H P】 7,000
【M P】 15,000
【体 力】 700
【筋 力】 320
【敏 捷】 350
【知 力】 1500
【魔 力】 10,000
【スキル】 (鑑定・アイテムボックス・全魔法適正・隠蔽)
火魔法LV6・水魔法LV6・風魔法LV6・土魔法LV6
(光魔法LV7・闇魔法LV3・時魔法LV2・空間魔法LV2)
無詠唱・身体強化
気配察知・片手剣LV7・短剣LV5・消費MP半減
複合魔法・剣術S
2年の間にステータスが大きく伸びていた。もはやAランク冒険者並みである。まだ魔の森の奧に1人で行くことはないが、一人でも十分チートできるようになっていた。
(能力は順調に上がっている。あとは魔法だな。色々魔法を覚えたけど、飛行魔法とか転移魔法を使ってみたい。移動の魔法を覚えたら休みの日に色々行くことができるから行動範囲が広がるよね)
「今日は飛行魔法を考えてみるか。たぶん風魔法でいけるよな??」
僕は足に風をイメージして浮く所から始めてみた。
「よし。ちゃんと宙に浮いているな。イメージとしては足から風を放出して空を飛ぶ感じだよな。落ちないように身体から下に風を吹かせてっと」
僕は前世で空を飛んだ事は当然ないが、漫画で空を飛ぶヒーローは数多くみてきたし飛行機などの空を飛ぶ乗り物も多数知っている。前世の記憶からイメージしてみた。
「よし。まだ安定しないけど魔法で空を飛ぶことはできそうだ。」
まだゆっくりと宙を浮きながら移動している感じでバランスが取れないとすぐに失敗してしまうが、方向性としては合っている気がしたのでこのまま飛行の練習をした。
3時間程練習するとバランスをとりながら空を飛ぶことができた。
まだまだスピードを出すのは怖いが練習を積めば高速で移動できそうだ。
(空を飛ぶことはできたな。あっでもこの世界って空を飛ぶ人っているんだろうか??風魔法を使える人は飛べるだろうから全くのゼロって事はないだろうけど・・・)
クリフは知らなかった。この世界で飛行魔法を使える人はあまりいない事を。それこそ賢者とか大魔導士とか呼ばれる人ぐらいしか使う事はできなかった。
「まあしばらくは練習あるのみだな。使えるようになったら週末の休みを使って別の街とか行ってみたいし、転移魔法を覚えたら一瞬で戻って来れるからバレずに色んな所にいけるんだけどな~」
前世でファンタジー小説を読むあさっていた僕は、やりたい事、ほしいモノが次から次へと現れるので、できる事を1つ1つ確実に覚えて実践していこうと思った。
そうやって考えながら飛行魔法の練習をしていると、遠くで誰かが闘っている気配がした。(これは・・・・盗賊に襲われてるのかな??馬車を使っているっぽいから商人が盗賊にでも襲われているのかな?)
ちょっと前のクリフなら、テンプレだ~。ハーレムルート突入だ~と、目をキラキラさせながら現場に向かっていたが、この2年間でそんなに都合よくテンプレは起きないと気づき、妄想は自粛していた。
気配察知もこの2年で慣れてきて、普段でも気配に敏感になっていた僕は遠くの街道で戦闘の気配がしたので、飛行魔法の練習を兼ねて空を飛んでそちらに向かって行った。
すると、案の定、馬車が転倒しており、馬車の周りを5人程の騎士が固め、その周りを20人程の盗賊らしき人達が囲っていた。
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次話へ・・・・第21話 これはハーレムルート入ったよね??
目次へ・・・・異世界転生にチートは必須だよね
前話へ・・・・第19話 「キャー」はハーレム発動の予感か・・・
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