魔物の討伐を終えた僕は精神的に疲れていたが、顔はニヤニヤしていた。
(レベルアップ、レベルアップ、レベルアップ~♪、早くステータスを確認したいな。)
ルンルン気分で屋敷に帰って、今日の出来事を家族に話し、自室のベットに座った。
「よし、ステータスオープン」
【名 前】 クリフ・ボールド
【年 齢】 6歳
【種 族】 人族
【身 分】 辺境伯家次男
【性 別】 男
【属 性】 火・水・風・土(光・闇・時・空間)
【加 護】 創造神の加護・魔法神の加護・剣神の加護・武神の加護
【称 号】 (転生者)・神童【NEW!】
【レベル】 2
【H P】 3300
【M P】 5500
【体 力】 330
【筋 力】 165
【敏 捷】 165
【知 力】 880
【魔 力】 4400
【スキル】 (鑑定・アイテムボックス・全魔法適正・隠蔽)
火魔法LV5・水魔法LV5・風魔法LV5・土魔法LV5
(光魔法LV6・闇魔法LV1・時魔法LV1・空間魔法LV1)
無詠唱・身体強化
気配察知・片手剣LV6・短剣LV4・消費MP半減
複合魔法・剣術S
(おぉ~。能力が1割ぐらい増えてるぞ。訓練して能力を上げるよりだいぶん効率がいいな。冒険者登録できるまでにまだまだ年数はあるし、魔の森でレベルを上げつつ魔法の種類を増やしていくのが今後の課題だな。パーティとか組みたいけど、基本一人で何でもできるマルチプレイヤーが理想だからな)
(それにしても初めての魔物は驚きの連続だったよな~。ゴブリンとか人型の魔物って殺すのはやっぱりちょっと躊躇したし、魔石を取り出すのも、気持ち悪くてなかなかうまくいかなったなぁ)
スライム、スモールラビットは特に何も思わず討伐できたクリフだったが、ゴブリンはちょっと怖かったようだ。素材が売り物にならないので解体をしなくて済んだ点に関しては多いに安堵したが、魔石を取りだすために、心臓にナイフを入れる感触は何度味わっても慣れないと思うのだった。
あれからローマン先生とスノー先生と一緒に何度か魔の森に魔物討伐をしに行った。
クリフも剣術や魔法を対魔物に使う事に慣れが出てきて解体も数をこなす事でだいぶうまくなっていった。
「クリフ君もだいぶ魔物の討伐に慣れてきたな~。浅い所だったら何も問題ないようだな。でも奥はまだ危ないぞ。俺たちだって手が出ない魔物なんかもいるしな。」
始めての魔物討伐の時と違って、雑談しながらでも気配察知を使い、周囲の警戒は常にできるようになっていた。そうやって雑談しながら魔の森を探索していると・・・
「キャー。助けて~」
森の奧から女性の悲鳴が聞こえた。
(おっ!!これはテンプレか。王女様か?貴族令嬢か?宿屋の娘か?なんにせよ女性の悲鳴だ。助けにいかないと)
僕はテンプレを予感しローマン先生に急ぎ
「先生。誰かが襲われているみたいです。助けましょう」
と、ダッシュで声の元へ走った。
すると・・・
オーク2体に襲われている冒険者っぽい人達がいた。
剣を持っている男性がオークと対峙しているが傷だらけだ。
男性のそばには女性が二人倒れていた。
さっきの悲鳴はどうやら倒れている女性のどちらかが叫んだみたいだ。
僕はオークに向かって魔法を使おうとしたが、
「クリフ待て。オーク以外にあたったら大変だ。ここで待ってろ!」とローマン先生がオークのそばに一瞬でダッシュし、一体のオークの首を切り落とした。
「大丈夫か。ちょっと待ってろよ。」ともう一体のオークもすばやく剣を横なぎにし
首を落とした。
(ローマン先生さすがAランク冒険者だな。オークが一瞬だよ。僕も魔法を使えばオークぐらいは倒せるだろうけど、周りを気にしながらだと難しいからこのあたりは経験だな。あっそんな事より倒れている人を助けないと)
僕は傷だらけの男性に近寄り、
「けがを治しますね。ウォーターヒール。」と唱えて男性の傷を治した。
水魔法は回復系の魔法も使えるみたいで、僕は回復魔法を取得していた。
倒れている女性二人はスノーさんが回復魔法をかけている。
何度か回復魔法をかけると男性の方は元気になった。女性の方も意識を取り戻した。
「「「助けて頂きありがとうございます」」」
3人は一斉に感謝の言葉を口にした・・・ローマン先生に!!
(そうだよな。イケメンで強いしどう考えたってあこがれるよな。)
3人は目をキラキラさせていた。
「あぁ。間一髪間に合ってよかったよ。それよりも君たちはどうしてこんな所にいるんだ?見たところ駆け出しの冒険者って所か?」
「はい。1カ月前に冒険者登録しました。村の仲間でパーティを組んで今日は魔の森に魔物の討伐にきたんですが、奥に入ったらいきなりオークに襲われて。逃げようと思ったけどうまく逃げれなかったんです。」
男性が代表して状況を語っていた。
「駆け出しなら森の奧は行ったらいけないとギルドで言われなかったか??今回は俺たちがたまたま悲鳴を聞いて駆け付けれたから助かったものの、運が悪ければ死んでるぜ。これに懲りたらギルドの言う事はちゃんと聞いて行動するんだな」
ローマン先生はビシッと駆け出し冒険者パーティに注意した。
「「「はい。すいませんでした。今後は気を付けます」」」
3人は泣きそうになりながら、誤った。
(は~。無事助かったのはよかったけど、テンプレみたいに華麗に助けて、惚れられるって意外に難しいな。僕一人ならうまく助けられたかどうかもわからないし、その後の対応次第でハーレムになるかどうかも変わってくるどうまく対応できる自信がないな~)
『キャー』はハーレムルートに突入のサインかと思ったがクリフにはまだ経験がたりなかったようだ。
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次話へ・・・・第20話 魔法がイメージなら空も飛べるはず
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