鑑定の儀を終えて、ステータスを公開したクリフだったが、隠蔽に失敗し屋敷内では神童と呼ばれるようになった。
そうして何日かした後にアレク父様より
「クリフお前の家庭教師だが、ローマンさんとスノーさんにお願いしようと思ってる。あの二人は信用できるし、お前のステータスを話しても問題ないように思うんだがどうだろうか??」
「はい。アレク父様。僕もローマン先生とスノー先生に教わりたいです。アーサー兄様とミリア姉様と一緒に授業を受けた時は本当に楽しかったですし、わかりやすく教えてくれましたので。」
「わかった。」
アレク父様はそう言って、ローマンさんとスノーさんに家庭教師の依頼をしてくれた。
数日が過ぎ、ローマンさんとスノーさんが来てくれた。
「クリフ君久しぶりだね。神童の噂はきいてるよ。」
そう。鑑定の儀を終えてみんなに口止めしていたにも関わらず、僕の事はすごい加護とスキルを授かった神童と噂されていた。
「恐縮ですが、頑張りますのでご指導お願いします。」
僕は丁寧に先生に挨拶をした。
「じゃあ早速、俺を打ち合ってみようか。素振りは続けてたんだろ??前々からクリフ君は努力してたし、剣術Sのスキルがどんなモノか見たいからな。」
ローマン先生はそう言って木刀を投げてきた。
「わかりました。よろしくお願いします。」
僕は木刀を拾い、構えた。そしてローマン先生に向かっていった。
必死に剣を振り、ローマン先生に攻撃するが全ていなされている。
1時間ほど打ち合いが続いた所でローマン先生が打ち合いを止めた。
「よし。だいたい実力はわかったからもういいぜ。それにしてもクリフ君剣術だけじゃなくて体力もだいぶついたな。アーサー君の時なんて腕が上がらないって倒れこんでたのに。」
「はい。先生に言われたように体力づくりと素振りは毎日欠かさずやってましたから。」
「そうだろうな。剣の振り方を見ても毎日振ってるのがわかるよ。実力としてはすでにBランクぐらいの実力はあるな。5歳で神童と呼ばれるのも納得だ。魔法を使いながらの戦闘だったら俺も負けるかもしれないな」
ローマン先生が笑いながら冗談を交えて実力を教えてくれた。
「本当ですか。じゃあ魔の森に行っても大丈夫ですか」
僕は魔物を狩ってレベルを上げたかったので魔の森でも通用するか聞いてみた。
「そうだな。今までは1人で素振りばっかりだっただろうからもう少し対人で剣の訓練をしたら魔の森に連れて行ってもいいかもな」
ローマン先生は魔の森に連れて行ってくれる。と言ってくれた。
「本当ですか。やった~。僕頑張ります。」
さらにステータスを上げる事ができる事にうれしくなり、僕はやる気が更に出た。
「次は私の番ね。クリフ君。魔法については今はどんな感じなのかな」
次はスノー先生の魔法の授業だ。
「はい。詠唱がわからないので魔法の種類なんかはわかりませんが、イメージが大事だと言うのと魔力操作はできます。」
「了解。じゃあ魔法について教えるわね。クリフ君が言うように魔法っていうのはイメージが大事なの。詠唱は補助でしかないわ。例えば水をイメージしてみて雨とか普段飲んでる水よ。それをイメージして魔力を手から外に出すイメージをするの」
「やってみるわね」
「水よ出でよ、ウォーターボール」
スノー先生が詠唱すると手から水の玉が出た。
「こんな感じよ。初級は全てボール系の魔法になるわね。ファイヤーボール、ウォーターボール、ウインドボール、アースボールね。魔力操作がスムーズにできると魔法の発動も問題なくできるはずよ。」
僕はスノー先生の真似をして
「水よ出でよ、ウォーターボール」と詠唱し
スノー先生と同じように水の玉を出した。
「先生。できました。」
昔からできるので当然なのだが・・・スノー先生は
「えっっっっ。魔法が発動してる・・・。クリフ君魔法使えたの??」
目を見開いて驚きながら聞いてきた。
「スノー先生の真似をしたらできちゃいました。」
僕は舌をベロっとだしてかわいらしく答えた。
「さすがクリフ君。・・・神童って噂もだてじゃないわね。これは私が教える事はあまりないかもしれないわね。」
「クリフ君は4属性使えるはずだから、私と魔法を打ち合いながら魔法の攻撃と防御を覚えていくようにしましょうか。後は魔法書を見ながら魔法の種類を覚えていけばすぐにAランクの魔法使いレベルになると思うわ」
「本当ですか!?。頑張ります」
二人の先生に家庭教師になってもらって本当によかった。これからの成長が加速度的に伸びていきそうな気がして更にやる気が高まった。
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次話へ・・・・第17話 魔の森で、初のモンスター討伐
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