アーサー兄様とミリア姉様が基本学校に通う事になって一人で訓練することになったクリフ。毎日毎日、庭を駆け回り、木剣を振って、庭の隅っこで魔法の練習をした。
「ようやく明日は鑑定の儀だ。ここまで長かったな。」
ベットに座りながら、異世界に転生してからの5年間を思い出した。
死んだと思えば異世界転生し、チートとハーレムを目指して日々の努力。ステータスは上がったが、チートの為にはけっこうな努力が必要だった。
「まあいきなりチートをもらって行動するより、努力してステータスを上げて強くなってからチートする方が、ゲームっぽくていいよな。RPGとかけっこう始めの街周辺で鬼レベリングしてたし」
前世からの性格なのか、淡々と作業する事は嫌いではなかった。
「明日の鑑定の儀はどうなるんだろう?テンプレだったら神様と会って話す事ができるんだけどなぁ」
そう。異世界テンプレなら鑑定の儀に神様達がいる場所に精神が飛んでいき会話するというのはよくあった。
「まあなるようになるか。ステータスも上げたし、鑑定の儀を終えたら魔の森を探索だな。」
ステータスは上がったがチートと言われる為にはもっともっとステータスを上げる必要があるとクリフは思っていた。
「ステータスオープン」
【名 前】 クリフ・ボールド
【年 齢】 5歳
【種 族】 人族
【身 分】 辺境伯家次男
【性 別】 男
【属 性】 火・水・風・土・光・闇・時・空間
【加 護】 創造神の加護・魔法神の加護・剣神の加護
【称 号】 転生者
【レベル】 1
【H P】 400
【M P】 2000
【体 力】 80
【筋 力】 60
【敏 捷】 60
【知 力】 500
【魔 力】 5000
【スキル】 鑑定・アイテムボックス・全魔法適正・身体強化
光魔法LV5・土魔法LV3【NEW!】・水魔法LV3【NEW!】
風魔法LV3【NEW!】・無詠唱
気配察知・片手剣LV4・消費MP半減
この1年間でステータスはほぼ倍になった。
一人で訓練する事になったが、サボらずに続けた成果だ。
MPと魔力は大幅に上がった。消費MP半減でなかなか苦労したが庭で土魔法を使ってみたり、水魔法を使ってみたり、風魔法を使ってみたりと色々イメージしながらやってみると意外にうまくいったのだ。その結果どの魔法もスキルレベルを3にする事ができた。
(やっぱり魔法はイメージが大事っていうのはまちがいないな。ただ、魔法書を読んだわけじゃないから一般的に魔法がどんなのなのかはよくわからないだよな~)
ほぼ独学でこのステータス、スキル数になっているクリフはもはやチートと言っても問題ないだろう。本人はまだまだだと思っているが・・・
(光魔法は光の剣とかレーザービームとか出してみたいし、土魔法はゴーレムだったり家とかを作ってみたい。水魔法はなんだろ??回復魔法は水か光だと思うんだよな~。風魔法は空を飛んでみたい。)
やりたい事がまだまだあるクリフにとって、チートはまだまだ先だと思っている。やりたい事が多々あるおかげで日々をがんばれているのと成果がすぐに見えるというのも大きいだろう。
前世では成果がわからない事が多々あった。異世界ではステータスで能力が上がったかどうかがすぐにわかるので努力しがいがあるというモノだ。
(魔法で言えば、雷魔法とか氷魔法も使ってみたいな。複合魔法かな??イメージしたら使えると思うけど、5歳時が使ったらかなり怪しまれるよな・・・)
「あとはどうやって魔の森でレベル上げをするかだよな~」
アーサー兄様とミリア姉様でさえ、魔の森へ行くときはローマンさんとスノーさんと一緒に行っている。一度一緒に連れて行ってとお願いした事はあったが先生に『ダメ』と断られた。
「まあ街には自由にいけるようになるし、森に入らなければ外にも出れると思うから内緒で行くしかないよな」
クリフは今後の人生設計を考えながら今日も魔法を使いながらMPを消費して眠りについた。
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