第100話 王国を守れ!激突1万の魔物!?
クリフ達は南側の魔物の群れを対処する為、南門を抜けて先に向かっていた。
「マスター。どうするのじゃ?」
「う~んどうしようか?まだ全然魔物は見えないけど見渡す限り魔物が現れるよね?」
「マスター。スイムが魔物を倒すです。」
「グラン。魔物が1万以上って事はどこかに転移魔法陣があるって事かな?」
「その可能性は高いわね。前にマスターが見つけたって言ってた転移魔法陣と同じモノがあるか、魔族が強い魔物を連れてきて、その為に元々いた魔物が逃げ出してきたか、ダンジョンから魔物があふれ出たか・・・ぐらいしかスタンピードの可能性としては考えにくいわ。」
「そうか・・・グランは1人で1万の魔物を倒せるか?」
「そうね。まあ余裕じゃないかしら??。ちょっと地形は変わっちゃうかもしれないけど・・・」
「地形が変わる?」
「そうよ。大規模魔法を使えば魔物なんて一発よ。向こうでも大規模魔法つかって、つかった一帯は何もなくなって大変だったもの。」
(まじか~。それはそれで問題だよな・・・)
「ははっ。じゃあここはグランにまかせる。けど、なるべく大規模魔法は使わない方向でお願いできるかな?倒した後になにもかもなくなっちゃうと・・・」
「わかった。なんとかやってみよう。マスターはどうするのじゃ?」
「ああ。スイムと一緒に先に転移魔法陣を破壊してこようと思う。もしかしたら魔法陣の近くに魔族がいるかもしれないけどその場合は魔族を倒してくるよ。」
「まあそれが良いか。わかった。気を付けるんじゃぞ。」
「ああわかった。西門は他の冒険者達が対処してくれてると思うから、こっちが片付いたら西側も以降と思う。」
クリフはグランと別れて、スイムと一緒に西側を進んでいく。空を飛んで進んでいくと魔物の群れが見え始めた。
「見えてきた。これは想像以上にヤバいな。」
見渡す限りの魔物が王都を目指して進んでいるのが見えた。
「ピキピキー」
スイムは一緒に飛ぶのにスライムの姿に戻ってもらっているので今は頭の上に乗っていた。人型じゃないので言葉はピキーに戻っていた。
「とりあえず発生元を探すのが先だな。ここで魔法を使ってある程度魔物を倒しておきたい所だけど、MPは温存しておきたい。魔物はグランにまかせるか。」
クリフはインビジブル。透明化の魔法を使って魔物に気付かれない様に向かってくる場所を進んでいくことにした。
「魔物、魔物、魔物だな~」
クリフが飛んでいる下には魔物がうようよといた。
「ここで地上に降りたらさすがに僕も死んじゃうよな。それにしてもこんな大量の魔物。転移魔法陣で来たとしてもどれだけいるんだ?って感じだな。魔国ってそんなに魔物がいるのか??」
空を飛ぶ魔物や体長が大きい魔物もいたが、クリフは気づかれる事なく、進んでいた。しばらく進むと魔物の発生元にたどり着いた。
「あそこだな。・・・やっぱり転移魔法陣がある・・・3つ!?」
そこには転移魔法陣が3つあり、そこから魔物が続々と現れていた。そして魔法陣の傍には予想通り魔族がいて転移されてくる魔物を王都方面に向かって誘導していた。
(どうする?やっぱり魔族がいたぞ。しかも2人。前に見つけた魔族とは違うみたいだ。魔族2人を相手にできるか・・・)
鑑定して能力を確認したい所だったが、今はインビジブルで相手に気付かれない様にしている。鑑定を使う事で魔族にクリフの存在がバレるとまずいと思いクリフはその場で止まった。
「スイム。魔族が2人いるから、このまま気づかれない様に近づいて、僕のデュランダルで1人を倒す。その後は多分魔族に気付かれると思うから僕は魔族と戦うよ。スイムはその間に転移魔法陣を破壊して周囲の魔物をお願いできるかな??」
「ピキッ」
「よし。じゃあ行くぞ!!」
クリフは魔族に向かって行った。
~一方その頃、王都の西門では~
ギルドマスターヨハンの指示で西門には冒険者が続々と集まっていた。
Sランク~Cランクの冒険者が緊急依頼として西側のスタンピードの対処の為に集まっていた。総数は約300名程だ。
ギルドマスターとSランク冒険者ダッシュが話している。
「ギルマス、スタンピードは乗り切れると思うか?」
「大丈夫だろ。とは言いたいが今の所はなんとも言えんな。儂もここまでのスタンピードは体験した事がない。だが、ダッシュ達Sランクの冒険者や他の冒険者もいる。なんとか被害を少なくして乗り切りたいものだ。」
「全くだな。それよりも南側からも魔物が来るんだろ?そっちは大丈夫なのか?」
「ああ。あっちは秘密兵器があるみたいで、そいつに任せてるよ。」
「秘密兵器?」
「ああ、陛下の秘蔵っ子さ。」
(クリフとこの前きてた従魔のグランなら多分大丈夫だろ?グランなんかはきっと儂よりも格段に強いしな)
冒険者達はギルドマスター、Sランク冒険者の指示の元、西門を出たところに土魔法で城壁を作っていた。城壁を作ってその上から魔法を放つ作戦のようだ。
「よしお前らスタンピードって言っても、ようは魔物が大量に来るだけだ。こっちも300人いるんだ。報酬は出す。みんなで王都を守ろうぜ。」
西側の防衛戦も始まろうとしていた。
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