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第75話&第76話 勇者登場~名前はパイン~現在はダメ勇者決定!!

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異世界小説
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第75話 勇者登場!!その名はパイン!?

帝国の一団が到着した王城は、あわただしくなっていた。
「陛下!帝国の一団が到着しました。今回は勇者も来ているようです。」
「何!?それは本当か?」
「はい。帝国の皇帝陛下とともにいるのを見かけました。」

「お父様、勇者様が一緒ってどういう事でしょうか?」
「わからん。今まで王国に連れてきた事などなかったからな。何も起きなければいいが・・・」
「クリフ様・・・・」

セリーヌは勇者が今回の会談に参加すると知り、クリフの事を思い浮かべてネックレスを握った。そう。昨日クリフがセリーヌに送ったネックレスだ。

(クリフ様は何かあった時に、このネックレスに魔力を流すとクリフ様にわかる。と言っておりました。まだ危険があった訳ではないので、今知らせるとクリフ様に迷惑がかかりますよね。もう少し様子を見ましょうか。)

ここでセリーヌはクリフに勇者がいる事をネックレスを通じてクリフに知らせる事ができたのだが、クリフに迷惑をかけない為にセリーヌはネックレスに魔力を込めなかった。

帝国一団が王城内に入ってきた。会談は2日間で行われる。会談の内容はそれぞれの国の状況や物資の流通や魔王関係まで多々ある。
会談の席に帝国一団が座り、会談が始まった。

「今回はわざわざ王国まで来て頂きありがとうございます。王国と帝国の繁栄の為、良き会談になるようお願いいたします。始めに今回初めて来られる方がいるみたいなので紹介いただけますでしょうか?」
王国側の案内役が進行を進めていく。

「おう。そうだったな。今回はこれから魔王討伐に関しては外せないと思って勇者を連れてきたんだ。」
皇帝であるテキサスが勇者を紹介した。

ちなみに帝国はクリーン帝国で皇帝はテキサス・クリーンという名前である。
「王国に来るのは初めてだ。俺が勇者のパインだ。よろしくな。」
言葉少なめでパインは挨拶した。

パインの挨拶の後、王国側が王、王妃、王子、王女の順にそれぞれ自己紹介をした。
パインが王女をいやらしい目と感情を持ってみてくるのをセリーヌは感じ取った。
(すごく嫌な感じですわ。は~。王族とは言え、今回の会談は最悪ですね。)

王国と帝国の会談は順調に進んでいった。王国と帝国のどちらも大事な話が多いので真剣に会談に臨んでいたが、勇者パインは何しにきたのか会談が始まってから終始寝ていた。
(この人は何しに来たのでしょう。会談に参加しに来たと思えばずっと寝てますし・・・印象がどんどん悪くなりますね。)

時間も遅くなってきたので、今日の会談が終わりそうな時になってパインは声を上げた。
「なあ皇帝陛下と王様よ~。王国と帝国の友好の為に簡単な方法があるぜ。俺とそこにいる王女様が婚約するっていうのはどうだ?俺と婚約しておけば王国も安泰だろ?」

パインから一言で、会談が一気にストップした。

(バカが!いきなり何言うんだコイツは。もっと順序みたいなモノがあるだろ~。は~。こいつを連れてきたのは失敗だったな。大きな問題にならないようにフォローしないと・・・)
テキサス皇帝はパインの一言に頭を抱えた。

(はっ!!?こいつ何言ってるんだ。会談もずっと寝てて、王女をくれだと。ふざけてるのか・・・)
マテウス王は怒っていた。

(何をいってる?私はすでにクリフ様と婚約しておりますわ。それにあなたみたいな人を好きになる事なんてありませんわ。)
セリーヌは呆れていた。

今回の会談に第一王女のヘレンは参加していなかったので、パインの王女と婚約は必然的にセリーヌとの婚約・・・という事になる。

一同がどうしようか牽制しあっているとテキサスが声を上げた。
「いきなりですまん。マテウス王よ。パインもいきなり何を言ってるんだ。場を考えろよ。」
「いやでも皇帝陛下よ~。帝国と王国の友好って大事だろ?それに俺が人肌ぬいでるんじゃないか。」
「マテウス王よ。たしかにパインの言った事はいきなりだったが、セリーヌ王女は年齢的にもそろそろ婚約者がいてもおかしくないのではないか?」

「まあ、そうだな・・・」
「待ってください。公式に発表はしていませんが、私はすでにある方と婚約しております。ですので、勇者様と婚約はできません。」
セリーヌはパインとの婚約話をバッサリと断った。

(お父様申し訳ありません。帝国との今までの関係が崩れてしまうかもしれませんが、わたくしはこの方との婚約は絶対いやです。)
セリーヌは目でマテウスに訴えかけた。

(わかっておる。あとは儂がなんとかする。)
マテウスはセリーヌの気持ちを汲んでこの婚約話は絶対に阻止しようと決めた。

「テキサス皇帝よ。先ほどセリーヌが言ったがセリーヌにはすでに婚約者がおる。例えば息子のリッキーはまだ婚約者が決まっておらん。そちらの王女と婚約しても王国と帝国の友好は良くなると思うがどうかの~?」

(リッキーすまん。)
(父様、気にしないでください。王国と妹の為ですから。)
マテウスとリッキーはお互いに目を合わせて、意思を確認した。

「なるほどな。確かに俺の娘にはまだ婚約者はいないな。それも一つの方法ではあるな。」

「それだったら俺は王国が魔王に襲われても助けねぇぞ!!」
パインがそう言って又、場が静まり返るのだった・・・・

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第76話 バカ勇者炸裂!?これはもうダメだろ!!

「王女と婚約できないなら、俺は王国が魔王に襲われても助けない!」
勇者パインは王国と帝国の会談の場で全員にそう言った。

「勇者よ。それはどういう事だ。勇者はたしかに帝国で生まれた。が、王国、帝国、聖国の3か国で魔王の脅威が現れたら勇者が先頭を切って魔王を倒す。と決まってるはずだ。」
「それは国が決めた事だろ。俺は知らねぇよ。それに魔王を倒せ。魔王を倒せ。って言うけど、俺は奴隷じゃない。俺にもご褒美があってしかるべきだと思うが?」

「パインよ。それはさすがに言いすぎだろう。王女にも婚約者がいるというではないか。」
「うるせぇよ。俺は勇者になった時に好きに生きるって決めたんだ。婚約者?はん。俺より良いヤツなんている訳ないだろ。王女様だってそいつと婚約するより俺と婚約する方が幸せだろ?」

(まずいな。ここまで勇者がバカだとは思わなかったぞ。このままいけばセリーヌが勇者と婚約する事になってしまう。なんとかしないと。)
「勇者様。お言葉ですが、セリーヌの婚約者は神童と呼ばれており、今年の高等学校の首席です。しかも上位貴族であり、家族同士の話合いの元決まった婚約なので破棄する事はできません。」
リーキーが勇者との婚約は難しいとクリフの実績を伝えた。

「首席って言ってもこの国でだろ?勇者の俺の方が強いに決まってるだろ?わかった。じゃあ決闘だ!勝った方が王女様の婚約者だ。それなら文句ねぇだろ。」

(まったくこいつは次から次に問題を増やしやがる。勇者と決闘して相手が勝てる訳ないだろ。そんな事、向こうがOKするはずないだろ。)
テキサスは勇者の強さを知っているので王国側もこの提案に対しても断ってくるだろうと思っていると

「わかった。じゃあ勇者様とセリーヌの婚約者が決闘をして勇者様が勝てばセリーヌとの婚約を認めよう」
「お父様!?」

(安心せえセリーヌ。儂の魔眼で見る限り勇者の能力よりクリフ君の方が上じゃ。ここは勇者の言う通りしておかないと問題になりそうじゃ。)
マテウスがセリーヌに耳打ちし、決闘が成立した。

「マテウス王は話が分かるじゃないか。じゃあさっそく決闘だ。でその首席君ってのはどこにいるんだ?」
「いや待ってくれ勇者殿。準備もある。決闘は明日行うのはどうじゃ。こちらも婚約者に話をしないといけないのでな。」
「まあそれならわかったよ。」

最後に勇者が爆弾を落として、明日パインとクリフが決闘する事になった。決闘が決まったマテウスは会談が終わるやいなやクリフ君を呼びに学生寮に騎士を派遣した。

「クリフ様はいらっしゃいますか」
クリフが部屋のドアを開けると急いできたのかゼエゼエと肩で息をした騎士が3人いた。
「クリフ様、陛下がお呼びです。急ぎ王城へ来ていただけますか?」
「陛下がですか?わかりました。すぐに行きます。」

(どうしたんだ?今日は帝国との会談だよな。セリーヌからは連絡がないからセリーヌに危機があったって訳ではなさそうだし・・・まあとりあえず王城に行けばわかるか)

王城についたクリフは奥の部屋に連れていかれた。そこには席に座ってイライラしているマテウスやリッキー。なにやら落ち込んでいるセリーヌがいた。
「陛下より急ぎ王城にくるように言われてきたんですが、何があったんですか?」
クリフは部屋の雰囲気で何か良くない事が起こったと思いマテウスに尋ねた。

「クリフ君すまん。セリーヌから聞いておるかと思うが、今日は帝国との会談があってな。そこに勇者が来てたんじゃ。それで明日、クリフ君と勇者が決闘する話になったのじゃ。」
「えっ!?」

(やっぱり勇者が会談に来てたのか?それにしても決闘?どうしてまたそんな事に・・・)

「クリフ君。あのバカ勇者がセリーヌと婚約させろ!って言ってきてね。クリフ君とすでに婚約してるからそれはできないって言ったら、あのバカ勇者はそれなら今後王国には手を貸さないって言ってきたんだよ。」
(なんだそれ?勇者のくせに私情挟みまくりじゃないか。だからリッキー王子もバカ勇者って言ってるのか・・・)

「クリフ様ごめんなさい。私の為に勇者と決闘なんかになってしまって・・・」
セリーヌがクリフに謝ってくる。

「セリーヌ謝らなくてもいいよ。陛下、リッキー王子、話はだいたいわかりました。明日、勇者と決闘すればいいんですね。大丈夫です。」
(決闘を予想してたからこの日の為にかなり準備してきたんだ。勇者にも負けないはずだ。というか勇者はダメダメだな。これはもうダメだろ・・・)

「儂が魔眼で勇者の能力を見て見たんじゃがクリフ君の方が能力は高かった。クリフ君なら勝ってくれると思っておる。」
(たしか陛下に僕のステータスを教えたのって3か月前だよな。それよりも勇者のステータスが低いって事か・・・なら結構簡単に勝負はつくかもな。)

クリフがマテウスの言葉を聞き、少し安心していると
「じゃがクリフ君。いくつか問題もあるのじゃ。まず勇者は全国民に取って魔王を倒してくれる希望じゃ。あまり圧倒的な力の差でクリフ君が勝ってしまうと勇者が魔王討伐をしなくなるかもしれん。あのバカさだからな。それは避けたい。次にクリフ君の能力はあまり帝国にバラしたくない。転移などのスキルは使わないでほしいのじゃ。」
「えっ!?」

クリフはマテウスより勇者には勝ってほしいがスキルは使わず、圧勝しないでほしい
と言われ固まってしまった・・・

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