第67話 図書館と言えば・・・テンプレの出会い!?
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マッシュ達と食事を終えたクリフは図書館を探して学校を歩いていた。
(図書館と言えば学校から少し離れた所にある建物って相場が決まってる。多分あの建物だろう。違ってたら違ってたで別を探せばいいしな。)
図書館が学校にある事は事前に知っていた。場所は知らなかったので図書館ぽい建物を探してクリフは歩いていた。
「ビンゴ!!さすが僕だ。運も良い。さすが王都一の図書館だ。でかい!!」
早速図書館に入っていくクリフ、受付で説明を聞いた。
「学生の利用は無料です。どの本も自由に読んで頂いて大丈夫です。貴重な本が多いので持ちだした場合は必ず元の場所に戻してください。テーブルがある所で読んで頂いても大丈夫です。ですが周りの迷惑になりますので、周りと話す時は声を抑えてお願いします。又、本が汚れるといけませんのでここでの飲食は禁止となっています。本の貸し出しも原則しておりません。どうしても本の貸し出しが必要な場合は学園長の許可が必要になります。」
(だいたい元の世界の図書館と同じ仕組みだな。それにしても大きいな~。3階建てで全ての棚に本がびっしりだ。貴重な本も多いんだろうな。)
「わかりました。ありがとうございます。」
この世界で本はとても貴重なモノだ。印刷技術がないため複製が簡単にできない。クリフも以前魔法書とスキル書を購入したが1冊で金貨20枚した。
(そういえば、あの時にスキル書を買ってスイムを仲間にしたんだよな~。スイムはまだ誰にも見せてないけど、仲間だしSクラスのメンバーにはその内お披露目したいな。それに召喚魔法の本も買ったんだっけ。読むの忘れてたな。まあ今は図書館だ。これだけの量だ。4年で気になる本はかたっぱしから読もう。大学生の時とか図書館ってあまり利用しなかったけど、こっちの世界では努力は身を結ぶのをしってるし読むのは全然苦じゃないもんな。)
クリフはまずはどんな本があるか1階から順に3階まで見て回るようにした。
(歴史書に小説・・小説多いな。娯楽かな英雄譚とかはどこの世界でも人気なのかもな。あと恋愛小説とか・・僕はあまり読んだ事ないけど英雄譚とかは読んでみてもいいかも。それに魔法書やスキル書も多くある。これはすごいな。アイテム図鑑とか薬学の本、魔道具の本とか気になる本が多すぎるな・・・)
興味のある本が多すぎて何から手を付けて良いかわからなくなるクリフだったが、魔法の本を読む事にした。何冊か棚からとって1階のテーブルで読む事にした。
(やっぱり魔法って詠唱が基本になってるよな~。でも詠唱ってしなくても魔力を身体から出して放出するだけだから別に誰でも無詠唱で魔法が使えるとは思うんだけどな~。まあ授業とかでも習うだろうから知識として詠唱は覚えておくか。)
この世界で魔法は詠唱魔法が基本である。
詠唱する事で魔力を属性魔法に変換し放出している。クリフのようにイメージをしなくても魔法を使う事ができるので、ほとんどの人がそうしている。いや魔法を使う為には詠唱しなければならない。と思い込んでいる人がほとんどである。
(でもな~。火魔法使うのに『この世に存在する火の精霊よ。我に力を与え目の前にいる敵を打ち払え。ファイヤーボール』って長いし恥ずかしいよな。言ってる間にやられちゃうよ。)
ぶつぶつ言いながら魔法書を読んでいると
「あれっクリフ君?」と話しかけられた。
クリフが顔を上げると本を何冊も持った女性が目の前にいた。
「バネッサさん??だったよね。バネッサさんも本を読みに来たの??」
「ええ私、本を読むのが好きだから。それにこんなに多くの本があったら一日中ここに入れるわ」
図書館で出会ったのは同じクラスのバネッサだった。
「たしかバネッサさんは道具屋の娘さんだったよね。素材とか調合とかの本を読みに来たの?」
「そうね。本って貴重で高いし、学生なら無料で図書館利用できるでしょ。薬草とかの調合方法をもっと知りたいし他の調合の方法とかも調べたいからね。小説とかも好きだからよく読むわよ。クリフ君は・・・魔法の本ね。さすが首席!勉強熱心ね」
「いやいやそれならバネッサさんだってそうじゃん。まあ僕も本を読むのは好きなんだ。多分ちょくちょくここには来ると思うよ。」
「バネッサでいいよ。クリフ君は魔法が得意っていってたもんね。あっ私もここで本を読んでいい?」
「大丈夫だよ。」
(図書館での出会いキター!!バネッサさんか図書館繋がりで仲良くなれるといいな~)
「バネッサは自分で薬とか作ったりするの?」
「ええ簡単なポーションとかなら作れるわよ。難しいのはまだ無理だけど作るのは楽しいわ。」
「今度よかったら僕にも教えてくれないかな??僕って冒険者志望なんだよね。自分でポーションとか作れたら役立つかなって。」
「そりゃ役立つわよ。教えて家からポーションを買ってもらえなくなると困るけど教えるのは構わないわよ。でも私も教えれる程上手じゃないわよ。」
「ありがとう。じゃあ僕も薬草の本とかも読んで知識を仕入れておくよ。」
クリフとバネッサは話をしながら本を読んで午後を過ごした。時間が経つのは早く気づいたら夕方になっていた。
「ああもうこんな時間だ。学生寮にいかなきゃ。」
「クリフ君は学生寮なのね。私は王都に店があるからよかったら今度ポーション買いに来てね。」
「うん。今度寄らせてもらうね。」
クリフは図書館を出て急いで学生寮に向かって行った。
学生寮についたクリフは自分の部屋に荷物を広げて明日からの学校生活の為に準備をするのだった。
第68話 ハーレムの為には女性にやさしく!!がテーマだ
学校生活1日目はSクラスでの自己紹介や食堂、図書館をまわったクリフだった。
(昨日は新しい出会いの連続だったな。クラスメンバー20名にフローラ先生、3年生のルル先輩、図書館ではクラスメンバーのバネッサに出会ったっけ。初日にしてはまずまずだな。クラスメンバーとはまだまだ接点がないからあまり話しできてないけど、『武』のメンバーは魔法科か冒険科で一緒だろうからそこで仲良くできたらいいな~。問題は『文』のメンバーだよな・・・女性が多いから是非ともなかよくなりたいけどきっかけがないんだよな~。『調理科』で一緒になるのを期待するか、昨日みたいに図書館とかで出会ったら個別に仲良くなれるからベストなんだけどな~。)
クリフの学園での目標はチートを使ってハーレムを築く事である。その為には女性に好意を持ってもらわないといけない。女性と仲良くなれば好意に思ってくれる人は増えて行くだろうが、いきなりクリフのハーレムメンバーに入りたい!という人がいる訳ないので、他人→友達→友達以上恋人未満→恋人→ハーレム。と順番をしっかり守る必要がある。
(理想は僕の事が好きになって、第二婦人でもハーレムメンバーでもいいって思ってもらう事だよな。前世なら恋人がいたらあきらめる。が普通だったけどこっちの世界は一夫多妻制だから、恋人がいても私も!って感じになるように接していくのがベストだよな~。であれば昨日のルルせんぱいとバネッサとの感じは一歩前進って感じだったよな。あれを続けていけばきっとハーレムになっていくはず。よし『女性にやさしく!!』をテーマに今日もがんばるぞ。)
やる気を出したクリフは2日目の学校生活の為、Sクラスの教室に向かった。まだまだ知り合いが少ないクリフは、Sクラスまで向かう途中に周りからは見られるがクリフからは声を掛けられないでいた。
(知ってる人がいたら声かけるんだけど、知ってる人がいない・・・でも周りは僕の事知ってるんだよな~・・・声かけてくれないかな~。僕って声かけづらいんだろうか??僕が努力しないといけないよな。)
周りがクリフの事を知ってるのは当然だ。1年生の首席で容姿も整っている。周りからしたらクリフの性格などが伝わっていないので遠慮している。様子を見ているが正解だった。
Sクラスの教室につくまで知り合いに会う事がなかったクリフは教室のドアを開けて教室に入って行った。
(まあ知り合いなんて昨日の今日だから10人もいないし会わないのは当然だよな。でもSクラスのメンバーは昨日自己紹介してこれから仲良くなりたいから挨拶は必須だよな。)
「おはよう」
クリフは教室に入ると同時にすでに来ているメンバーに挨拶した。返事はなかったがメンバーがこっちを見てるのでまずまずといった感じだろうか。
(反応はないけど、継続していくぞ。挨拶は基本だからな。親しみやすさをアピールしなくちゃ。)
クリフは昨日の席に向かおうと思ったが、運よく?アリスとシェリーがこっちを見てたので近づいて行った。
「アリス。シェリーおはよう」
(大丈夫だよね?誰?とかならないよな。)
アリスとシェリーとは入学試験の時にアリスが貴族に絡まれていたので、助けた事がきっかけで出会った女性だ。その時に少し話しただけなのであまり仲が良いとはいえなかったのでクリフは少し緊張していた。
「あっクリフ君おはよう。」
「おはよう。」
(よかった。覚えていてくれたみたいだ。自分から声かけた僕を褒めよう。)
「二人とも早いね。一緒に来てるの??」
「そうだよ~。どっちも学生寮だからね~」
「そうなんだ。僕も学生寮だけど、男性の寮の部屋は思ってたより広かったし食事もおいしかったからよかったよ。せまかったり食事がおいしくなかったら4年間苦労するしね。」
「それは言えてる。女性寮も同じ感じかな。快適だったよ~。」
「二人は選択授業何にしたの??」
「私達は貴族科と内政科と家庭科と調理科と商業科だよ~。シェリーと一緒に決めたんだ~。」
「ええ、アリスは貴族じゃないから貴族科とか内政科はいらないんじゃない?って行ったんだけどね。」
「う~んそうなんだけど、平民でも貴族の事を知ってると将来役立つしね。貴族に仕える人とか貴族に嫁ぐ人もいるから貴族科を取る人ってけっこう多いし、シェリーと一緒に授業受けたかったから」
「そうなんだ。僕も貴族科と内政科と調理科はとろうかなって思ってるんだ~。」
「クリフ君、調理科取るの??」
「そうだよ。僕って将来は冒険者になりたいんだよね。実家は兄が継ぐだろうから自由に過ごしたいんだよ。で冒険者をするなら自分で料理できた方が得かなって思ってね。」
「たしかに料理できた方が得だよね~。冒険者志望なんだ!!」
「そうだよ。・・ってフローラ先生きちゃったね。じゃあ」
アリスとシェリーと話しているとフローラ先生が入ってきたのでクリフは自分の席に移動していった。
(よし。アリスとシェリーと話せたぞ。こうやって積極的に話しかけていこう。目指せハーレムだ。)
先ほどの会話で仲の良さが深まったとは思えないが、クリフは女性に自分から話しかけれた事に満足するのだった。
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